横浜市港南区と金沢区で道路の冠水と土砂崩れが報道されていた。
港南区はずいぶん長く仕事に携わった。冠水した個所と思われる日野インター付近では台風時に冠水を経験したことがある。その時は、夜中の暗い中、十数人の職員で手分けして泥水の中にある路面の排水の枡をようやく探し出した。枯葉で詰まっている蓋の清掃をしただけで、半径50メートル、深さ60センチ近かった冠水個所があっという間に解消できた。地元の方も交通整理などで手伝ってくれた。当時所長と一緒にお礼に何軒かの家や商店をまわったことを鮮明に覚えている。
それが今回の冠水の原因が同じとは限らない。特に今回は日野川の溢水が原因のような報道もあるので、私の古い経験した場所とは少し違う可能性のほうがおおきい。
災害というのはその都度原因が違ってくる。前回の問題の個所の改善をしても、別の原因で同じような問題が生ずることは残念ながらたびたびあった。また広範囲の影響の障害でも原因は小さな場合もある。一つの枡の泥やビニールのつまり、蓋の上の枯葉、1本の管の折損やひびや継ぎ目のズレ、土留めの小さな穴などちょっとしたことで広範囲の影響が出るのが水に絡む災害である。
どちらの区も、道路管理者・下水道管理者を兼ねる部所は苦労したと思う。やはり大雨警報、洪水警報などと報道されると、自分の体験が何十年前であっても思い出されてくる。災害対策というのは いつも100%できるかというと、それがなかなか難しい。経験を積んだり、長い期間そこで業務をしていても、同じような災害であっても、災害ごとに違うところに障害が発生して後追いになってしまうことが多かった。予想というのは本当に難しい。
23時現在、洪水注意報は解除となったものの、大雨警報・雷注意報は継続している。わたしの住んでいるところはさいわい雨も雷もおさまった。