実に楽しい午後のハイキングであった。最近の毎日のウォーキングの歩数の7000歩の倍にあたる14000歩余りも歩いた。ゆっくり歩いたくれたので、膝に異常は感じないで歩きとおすことが出来た。
15年ぶりの港南区の古道歩き、それなりに景観が変わっているところ、変わっていないところ、見つけるのが楽しい。また思い出すのに時間がかかったのは致し方のないところだが、自分の記憶力が曖昧であることがちょっぴりショックでもあった。
古い港南区が残っている景観、新しい町並みとして作られた港南区、マンションの並ぶ地区、戸建ての並ぶ住宅地区、農専区域の広がる地区、商業地区など港南区のさまざまな貌を縫うようにして歩くことが出来た。メインは武相国境沿いの道、鎌倉古道の下の道である。
最後に辿り着いた場所は、私が長年勤めていた場所。一番悲しいのは、自分が23歳から33年間も勤めた建物が解体され、更地になってしまったこと。建物が建ってすぐに引っ越して開所に携わった。組織は別の場所に丸ごと移転し、機能はそのまま残っている。しかし敷地と建物の利用計画から備品のひとつひとつに、樹木の1本1本に思い出があった。サラリーマンの宿命かもしれないが、寂しいものである。
解体され更地になった場所の写真、撮影する気力が湧かなかった。数か月前にも地下鉄の駅のホームから見下ろして、感慨深いものがあった。もう少しして気分が落ち着いたら、新しい建物が立つ前に、更地であるうちに撮影しておきたい。
こういうハイキングを企画をしてくれた友人に心から感謝である。