Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「絵画の政治学」の続き

2023年03月25日 21時57分27秒 | 読書

   

 本日は「絵画の政治学」の第6章「ファン・ゴッホ、ルヌアールとリヨンにおける職工の危機」、第7章「レオン・フレデリックと〈労働者の人生の段階〉」を読み終え、第8章「ドガとドレフュス 反ユダヤ主義者としての画家の肖像」へ読み進めた。
 この著者はどうもプロパガンダとしての絵画におおいに興味があり、同時にそれに惹かれるところがあるらしい。絵画・芸術を語るときに「労働者階級一般」が同一の意志や党派に領導された同一の政治的主張を声高に叫ばなければならない存在として描いてしまっては、画一的な人間像しか描けなくなる。誤読であることを祈っているが、どうもこのことを否定するような文章の書き方にはなっていない。ということで、引用して書き留めておく気分にはならないが、最後まで読みとおすことにはしている。
 ゴッホがルヌアールという当時の都市のプロレタリアートとされる職工の出口のない貧困の世界を描いた画家に惹かれていたことを知ったり、ユダヤ人問題がヨーロッパの全体に大きな影を落としていること、それは絵画の世界にも対立と混乱を招いていることを改めて知った。このことはこの本を読んだことの「成果」ということにしておこう。
 もう少しで読み終わる。読み終わることが待ち遠しい書物というのは少々悲しい。


カメラ修理、メーカー対応にイライラ

2023年03月25日 21時01分42秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 朝のうちの天気予報通りに15時過ぎに私の住んでいるところは雨があがった。昼直前の天気予報は残念ながら外れたようだ。気温が10℃程度と低かったが、セーターを着こんで横浜駅まで買い物に出かけた。本日の食材の買い出しと、先日修理に出したカメラの取扱いを問い合わせるために。
 カメラは先月の10日に家電量販店を経由してメーカーに修理依頼を出したのだが、本日になっても音沙汰が無いのでしびれを切らして問合せに行った。
 家電量販店の修理受付では、すぐにメーカーに問合せてくれた。しかしメーカー側の対応にカチンときた。「17日にSMSで連絡したが繋がらず、その場合、自動で電話につながるはずが、つながらなかった」という。私のほうからは「繋がらなかったら家の固定電話も記載してあるのだからどうしてそちらに電話しなかったのか。そもそもスマホに着信記録もないのに電話したというのはおかしい」と伝えたが、同じ回答を繰り返すだけ。これではまるで壊れたレコード相手に話をしているようなものであった。メーカーの応対者もまた、修理担当ではなくその窓口なので詳しいことは承知をしていない可能性もあ。分業というものが、責任の所在の不明確化につながる典型のような応対であったと思う。これが日本のスタンダードになってしまったのだろうか。
 蛇足で手前味噌だが、私は少なくとも労働組合の方針として「市民サービスの責任ある執行体制確立」をうたい文句に交渉を進めてきた。こちらの思いどおりにはなかなかならないが、それなりに成果はあったと思っている。最近は労働組合の社会的影響力低下が言われるが、こういうことも労働組合の大切な活動の一環ではないだろうか。どこかで運動の基本が忘れさられているのではないだろうか。この大手メーカーの労働組合はどういう方針を掲げているのだろうか。
 さて、意味のない押し問答は避けて、修理代を聞くと3万円余とかなり高価。しかし修理してもらわないとどうしようもないというこちらの事情もあり、「至急修理の上できるだけ早く家電量販店に戻すこと」を伝え、電話を切った。家電量販店の店員は恐縮していたが、彼の責任ではないので、戻ってきたらすぐに連絡をしてほしいとお願いしをして店を出た。
 
 不愉快なメーカーの対応にイライラしたが、せっかくの休養日なので、コーヒータイムで頭を冷やして帰宅。いつになったらカメラが戻ってくるのか、甚だ心もとなくなった。

 1時間ほど前に再び弱い雨ながら降り始めたが、すぐに止んだ。
 残念ながら明日も朝から18時まで雨のマークが付いている。明日は9時に組合の会館に集合して「偲ぶ会」の設営の仕上げ。12時から14時まで「偲ぶ会」。そのあとで打ち上げ。


ブラームス「弦楽五重奏曲」

2023年03月25日 14時08分48秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等

 昨日まで追悼誌の作成であたふたしていたが、本日は休養日。9時過ぎに大雨注意報が出た。今は最大5ミリ程度の雨になっている。
 15時過ぎには雨が止むという予報になっていたが、11時の予報では日付が変わるまで降り続く予報に変わった。



 本日の音楽はブラームスの弦楽五重奏曲第1番(作品88)&第2番(作品111)。第1番は1882年、ブラームスが49歳の年の作品。第2番は最晩年に近い1890年、57歳の年の作品である。この後にはピアノ曲とクラリネット三重奏曲・五重奏曲、2つのクラリネットソナタしか器楽曲は作っていない。
 ブラームスに限らず、四重奏曲にヴィオラを2本とした五重奏曲はヴィオラの音域の厚みが増して、私は好きな響きとなっている。この2曲ともヴィオラの響きが美しい。
 私の現在の気分では、第2番の第3楽章と第4楽章に惹かれる。

 録音は1970年12月で、演奏者はベルリン・フィルハーモニー八重奏団。輸入盤であるが、解説の訳ではヴィオラ奏者をチェロ奏者と表記するお粗末さが悲しい。