Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

夜の書き写し

2023年03月28日 22時12分11秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 本日も書き写しは石牟礼道子の句集「天」から16句。

★にんげんはもういやふくろうと居る
★ふくろうのための彼岸花夜さり摘む
★前の世のわれかもしれず薄野にて
★闇の中のものら華やぐ萩の風
★月明のひがん花森に似て地下の宴
★人間になりそこね 神も朝帰る

 水俣・天草周辺の森の夜と朝の境目の情景を思い浮かべながら、読み進めた。森は確かに、太古の昔から今に至るまで、怖れと共に救いの場、身を寄せて再生を願う場である。
 これらの俳句の書き写しは、夜が似合う。


チャップリンの「街の灯」を久しぶりに

2023年03月28日 17時53分51秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等

 お昼を過ぎてから雨があがったようだ。昼食のために地下に向かう階段を降りたときにはまだ雨が降っていた。しかし昼食を終え地下から地上に出て太陽が顔を出しているのに驚いた。
 午前中は9℃ほどであったが、15時過ぎには14℃ほどまで上がった。これが平年並みであろうか。
 再び家に戻り、山椒の新芽に気がついた。これを摘んで楽しみにしている人もいるらしい。

 午後はチャップリンの「街の灯」を何十年かぶりで見た。先日テレビで放映していたものを録画していた。5~6回は見た記憶がある。【https://www.youtube.com/watch?v=1m5jlrXanb0
 冒頭の記念碑の除幕式の場面はまったく記憶から抜け落ちていた。しかし見ればすぐに思い出す場面ばかり。冒頭の除幕式での演説は何を言っているのかわからないようにして、お偉いさんのもったいぶった儀式への揶揄はいかにもチャップリンらしい演出である。
 富豪の集まるパーティーのどんちゃん騒ぎ、場末のボクシング興業のドタバタ・・・。貧富の差の拡大している当時、どの階層も「金」に翻弄される世相への風刺がたっぷりと効いている。


書き写し再開

2023年03月28日 11時26分59秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 昨晩から降り始めた雨がまだ降りやまない。1ミリ程度の雨である。風は北風なのだが、雨の区域は南から北へとてもゆっくりと移動している。
 近くの郵便局だったけれども、小さなビニール傘では投函する郵便物が濡れてしまった。

 昨晩は石牟礼道子の俳句を味わいながらゆっくりと写した。まずは句集「天」(1986年)の全41句を初めから16句ほど。

★角裂けしけもの歩みくるみぞおちを
★死におくれ死におくれして彼岸花
★祈るべき天とおもえど天の病む
★繊月のひかり地上は秋の虫
★落ち衣(ぎぬ)は銀杏のなかへ谷の暮れ
★天崖の藤ひらきおり微妙音(みみょうおん)
★天日(てんじつ)のふるえや衣のみ舞い落ちぬ