Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「バロック美術」 その2

2023年11月13日 23時00分54秒 | 読書

   

 夕食後は宿題に疲れたので、読書タイム。「バロック美術 西洋文化の爛熟」(宮下規久朗、中公新書)の第1章「聖 カトリック改革とバロックの舞台」の第6節、及び第2章「光と陰 カラヴァッジョの革新とその系譜」の第4節までを読み終わった。

西洋絵画のもっとも顕著な特色は光を表現したことである。東洋では西洋絵画のような明暗法は生まれなかった。西洋でもっとも明暗法が追及され、光が画面のもっとも重要な構成要素になったのはバロック時代であった。

カラヴァッジョは当初から光の方向性やそれが作り出す明暗のコントラストに意識的であった。光への感受性は阪神的な細部描写とともに、ネーデルラントの作品に感化された者であろう。

カラヴァッジョの宗教画の最大の特色は現実性や臨場感であり、奇蹟が実際に目の前で起こっているようなヴィジョンを与えることであった。

奇蹟というものは、客観的な復活や治癒などではなく、すべて内面的な現象にすぎず、神も信仰もすべて個人的な内面や真理の問題に帰着する。それを説得力のある様式で初めて視覚的に提示したのはカラヴァッジョ出会った。‥劇的な明暗、質感豊かな細部描写、画面からモチーフが突き出るような表現など、観者のいる現実空間にリアルな幻視をもたらすための仕掛けであった。

カラヴァッジョ様式の特徴はまず、モデルを直接写したかのような迫真性や静物画的な事物の質感描写や細部描写を備え、理想化を排した自然主義にあった。次に重要なのが明暗法である。暗い空間に強い光が差し込み、人物を鋭く浮かび上がらせる・・・。光と闇のコントラストには、聖と俗や善と悪といった象徴的意味が宿っているように見えるが、光と闇の用い方こそがカラヴァッジョ様式の最大の特徴であった。

光を追及してきた西洋美術は、カラヴァッジョの出現によって光と闇の対比を用いて現実をドラマに替える絵画を生み出したが、ベラスケスによって光と闇の相克が止揚されて、現実が現実のままに結晶した絵画が生み出された。


「宿題」が片付かない

2023年11月13日 20時27分42秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 72歳の愚痴としては悲しいが・・・。

 帰宅後は労働組合の退職者会のことでパソコンとにらめっこを続けた。来年度の退職者会ニュースの経費などを計算し、予算減に繋がるか、シュミレーションを繰り返した。紙質を落として印刷費を抑制する、封筒を小さくして郵送料を減額する等々を試みたものの、なかなかいい結果は出てこない。
 本日はこれ以上悩んでもいいアイデアは出てきそうもないのでいったん諦め。明日はさらに検討を深めたい。

 来週の20日(月)までに退職者会の宿題が3つある。400字の原稿と写真、私の属するブロックニュースの仕上げと印刷、そして来年の予算編成に向けた印刷費抑制のための検討資料作成。思ったよりも時間のかかる宿題になってしまった。

 


絆創膏にかぶれた

2023年11月13日 18時36分06秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 本日は最高気温16.5℃。ほぼ平年並みの最高気温であった。北風が強く、さらに寒く感じた。しかも昨晩バリカンで刈ったばかり頭には風が殊の外冷たく感じた。帽子と薄いダウンのコートを着て出かけた。

 印刷会社まで出向いて、来年度予算編成に向けて見積書をいくつかお願いし、紙質などでも相談。忙しいのに快く応対してもらったのはありがたかった。

 印刷会社から戻る途中、昔の市庁舎近くの喫茶店に向かったら、ビルが解体され、お店は無くなっていて驚いた。お昼にそのお店のサンドイッチを食べたかったが断念。市庁舎の職員がいなくなり、利用者もかなり減ったと思われる。横浜スタジアムで集客しても、やはり夜の賑わいで、一過性である。昼間の定期的な利用者は見込めない。地元の飲食店は大きな影響を被っているのであろう。

 やむなく横浜駅までもどり、いつもの喫茶店でサンドイッチの昼食。頼まれた用事などを済ませて15時過ぎに帰宅。珍しく日のあるうちに帰宅できた。

 外出中、できものの切開痕に貼った絆創膏周囲が痒くなった。毎日取り換えているがやはりかぶれたらしい。絆創膏は剥がして、明日の朝までそのまま剥き出しにすることにした。かなり痒い。掻いて傷をつけるのはまずい。さらにかゆみ止めを塗るのも避けたほうがよいようだ。傷口につけるように貰った塗り薬を広めに塗って何とか我慢している。