かなり完成された成瀬の夫婦劇。こういうのって分かるなあ。とても繊細で小さな事柄の積み重ねなんだけど、それが夫婦の会話(言葉)なんだよね。ちょっとしたことでも崩れてしまうし、ぎゃくにちょっとしたことで強く築き上げることが出来る。映像も、演出も、演技もすべて緊密で整然としている。この人間観察は恐ろしいほど明晰だ。
優しさ、明るさ、珍しく希望さえ見える。ひとつの成瀬の到達点。
**** . . . 本文を読む
あまりに図式的な構図に冷酷なものさえ感じるが、夫婦を問いつめていけばこうなるのは必至。でもそれは牙のようにも見えるがどの夫婦にも介在するものでもある。執拗な攻撃に辟易するも、だからこそ終わりを描かなかったんだろう。あの、放出したままのラストは成瀬の迷いなのか、敢えて結論を出さなかったのか、それとも結論に至るまでの過程そのものを描きたかったのか、、。
*** . . . 本文を読む
午後から外出して映画を見ようと思っていた。ちょっと中途半端な時間だったので、1本だけDVDを見て、新宿に行く予定だった。買い物もしたかった。
見始めた映画は「ラブストーリー」。何年か前に見たときは号泣したのを覚えている。
見始めてみると懐かしいというか、ピュアな少年時代に戻ってしまっていた。
人間、いつするか分からないが、人生を背負ってしまう恋愛というものはあるものだ。
それが10代か20代か、4 . . . 本文を読む