著者の一連の推理的小説の中では導入部は面白いが、中段、特にハナシが読めてからがわくわくさせるものがなくなっていくのは惜しいところ。
江戸川乱歩賞に応募したものを補作して出版したものらしい。
でも、美術への造詣も深いし、さすがラストまで楽しませるストーリーテラーは健在。
65点
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何気ない語りから入る現代の少しずっこけた感じの探偵の出現。
文章が楽しく乗ってしまうが、じわじわミステリーが始まっている。この感覚はこの作家の独特のものでわれを忘れるぐらい本を楽しむことが出来る。
でも、そのうち中だるみのようなものが見え始め結構普通のミステリーではないのかなあ、と思い始めたとき強烈などんでん返しが始まっていた。
今年の収穫作の一つ。ミステリーファンはご覧あれ。
80点 . . . 本文を読む