ジム・キャリーお得意の活劇コメディー。アメリカ的な笑いがどうも僕にはなつけずボソッとした笑いしか出来なかったけれども、実は妻役のティア・レオーニ がとても僕はお気に入り。だけど、二人が悪乗りしてボニー&クライドばりに強盗を働き出してからは少々興ざめになってしまった。
ラストにああいうハッピーな仕掛けを持ってきてもちょっとニコニコするわけには行きませんでした。
ちょっと全体に不発の感が強いのではない . . . 本文を読む
メジャーの映画ではなかなか意味深な内容。人間の業まで感じる素材は興味深い。原作があるんだろうけど、どんでん返しもないままのあのラストはちと納得できず。それと主人公が入り込み過ぎて殺戮をするまでのプロセスが僕には謎として残った。リアリティーがないと言うんじゃなく、ちょっと無理があるよね。
でも、演出的には熱いものが全篇覆っており楽しく謎解きに参加することが出来た。娯楽作としては合格の出来だと思う。 . . . 本文を読む
乙一のちょっとめずらしく棘のある作品集。
乙一はすべて読んでしまったので、最近また読み直している。何度読み直してもそのたび感動してしまう。今、一番好きな作家だ。一つ一つの作品を大事に読んで見たいそんな作家も少ないだろうなあ。
乙一では毛色の変わった作品が詰まっている。
90点 . . . 本文を読む
何かこのコンテストそのものもきな臭いものも感じるが、少々いやな題材でございます。
自己チューの父親がどれだけみんなの心を苛つかせているのかも知らなく、ますますいい父親だと錯覚しているところなど身につまさせられるところもある。だいたい結婚生活など、えてしてこういうものなのである。毎日が錯覚の連続なのである。
まあ、そんな家族の崩壊めいたプロセスをアメリカ的に短略的に描いたこの作品、妻の心の病といい、 . . . 本文を読む
いい年をして子供まで産ませたプータローの凋落の人生ざま。どこにでもよくあるハナシなのだが、カメラがドグマ映画風ですこぶる迫力あり。その迫真的な映像はラストの男の改心まで緩みを全く知らない。未来が男の姿とかぶさる少年との引ったくりのシーンの新鮮なこと。ほんと、最初から最後まで観客の心の休まるときが全くなかった、珍しい映画である。
でも、こんなだめ男でも一緒に泣いてくれる優しい女もいてくれるのだ。
男 . . . 本文を読む
うーん、まいったなあ。この感動。この人間愛。こういう映画を見た後で、この社会に人間たちの憎しみがあることが不思議に思われてくるほど、この映画を見た観客はほぼ全員同じくすばらしい心の空間を共有したのではないだろうか、、。
兄の視点から告げられる「ポビーとディンガン」のハナシ。最初は僕らも兄と同じく怪訝な感じにとらわれるのだが、映画の進行と共に捜索活動に入る時点においても別段違和感がなくなっており、家 . . . 本文を読む
乙一の作品を映画化。あの、乙一の繊細で独特の世界が映像化されるのかどうか、こわごわ見始めたが、あまり原作から逸脱していず、まあまあの出来。安心したところです。
5編のオムニバスもそれぞれ力作で乙一ワールドに入り込める。
「カザリとヨーコ」の牙。「SEVEN ROOMS]の推理小説好み。「陽だまりの詩」の透き通った死生観。「SO-far そ・ふぁー」の親子のつながり。ただ、「ZOO」だけが原作と似て . . . 本文を読む