いやあ、名探偵・座間味は何と10年ぶりに読みました。考えたらこの座間味君の名推理で石持ファンになったんだっけ。それがもう一度楽しめる。ミステリーファンでこんな至福があろうか、、。
そしておなじみ安楽チェア探偵ものである。しかも、新宿の紀伊国屋で待ち合わせをし、近くのグルメ個室で、名料理の舌鼓をしながら、卑近な事件をたどり打っちゃりの推理をしてしまう座間味君。ホンと楽しかったです。
7話がとても . . . 本文を読む
2時間半の長尺。これは学生演劇にとってはかなりの試練のはず。そして観客にとっても、、。
でもこの難役を十分彼らはこなした。結構全編グダグダ劇なので、脱線すると計り知れない試練が待っているはずなのだ。でも彼らはこの2時間半、むしろ余裕でやってのけたのだなあ、、。凄いことだと思う。
セリフのトチリはなく、むしろ余裕のアドリブ全開風。これは彼らの、どこからそうさせるのか。そのふてぶてしさといい、もの . . . 本文を読む
題名からは窺い知れない家族の漂流・彷徨を描いた秀作です。
急流の川下り、そして広い海に浮かぶ一隻の船。そこには落ち着ける時間もない。常に何かと闘い、しかし何故か家族という時間を共有できる空間は存在する。
人生なんですな。それをコミカルに、ブラックに描くことにより、より卑近な印象を観客に植え付ける。
観客は自分の生きてきたしがらみ、思いをこの作品に託し、自分の人生の断片をこの作品を通して走馬灯 . . . 本文を読む
震災に遭った女性の物語だと思えるが、詩的で重層的な演出方法が一つの話にとどまらせない溢れる情感を伴い、果ては生と死を渡り継ぐ長いモノローグとなり、シンフォニーを奏でてゆく、、。
そんな実に優美で脳内にまでその音楽が聞こえそうな詩情たっぷりの演劇でした。
この演劇にとってはあのフジワラビルの美術館の雰囲気とともに、そこに佇む観客さえ、一つの劇の重要な存在となり、すなわち舞台の大道具となる。演劇を . . . 本文を読む