題名からは窺い知れない家族の漂流・彷徨を描いた秀作です。
急流の川下り、そして広い海に浮かぶ一隻の船。そこには落ち着ける時間もない。常に何かと闘い、しかし何故か家族という時間を共有できる空間は存在する。
人生なんですな。それをコミカルに、ブラックに描くことにより、より卑近な印象を観客に植え付ける。
観客は自分の生きてきたしがらみ、思いをこの作品に託し、自分の人生の断片をこの作品を通して走馬灯のように思い浮かべることになる、、。
そんな仕掛けとなっています。
何かしらの想いを感じない観客はいないであろう。そんな重圧な、なおかつ鋭い切れ味のある演劇でした。
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