大好きな沖田作品。今回は画面に大写しの昆虫がたびたび出現する。主人公モリから見た庭の自然の営みがありのまま映されるのだ。他愛ない映像の連続なんだが、画面から息吹を観客はもらう。映像から自然の恵みをもらうという稀有な作品である。
ラスト、モリ邸をカメラが高みから俯瞰する。人間の営みも全く昆虫のそれと同化し、人間の優位さなんて全くないなあなんて感じさせる。素晴らしい自然賛歌映画であります。その呼吸感 . . . 本文を読む
じっくり映画を見た感があります。演出は当然。そして音楽がすこぶる素晴らしい。ガンガン鳴っている。アンダーソンの本作は、なんと男と女のめくるめく世界を解き明かす。決して新しい素材ではないのに、原点に戻り挑戦しているかのようだ。
いつものむずさが鳴りを潜めている。その分、マザコンで芸術家風だが単なる仕事男に過ぎない男と、いろんな意味で力関係では弱いとされる女との土俵上の闘い、勝負を描く。シンプルであ . . . 本文を読む