鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

薩摩義士の碑

2007-03-10 | 史跡
鹿児島市の城山の麓に薩摩義士の碑があります。
歴史資料センター黎明館と、鹿児島医療センターの間の道路を城山に向かっていくと、左にあります。


薩摩義士とは何か?
江戸時代、濃尾平野の木曽、長良、揖斐の3河川は、たびたび洪水を引き起こしていました。
1753(宝暦3)年、幕府は薩摩藩にこの川の治水工事を命じ、薩摩藩は総奉行に家老の平田靭負(ゆきえ)を任じ、1000人を派遣しました。

平田は大阪の商人から22万両を借り、工事に取り掛かりましたが、梅雨の増水により堤防は決壊し、難航を極めました。
幕府の役人の横暴や疫病の発生により、自刃や病没する人があとを絶たず、完成までの1年3ヶ月の間に84名もの命が失われました。
また、工事費も40万両に膨れ上がりました。

平田は犠牲者と工事費の増大の責めを一身に負い、工事完成後自刃したのです。
幕府への遠慮から、このことは長く公表されませんでしたが、ようやく1920(大正9)年、彼らの偉業を讃えてこの慰霊碑が建立されました。


平之町の平田公園には、平田靭負の銅像があります。


西千石町の大中禅寺(大中寺)に、義士の墓があります。

また、岐阜県にも義士をまつる治水神社があります。
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