鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

和気神社の白イノシシ

2007-03-24 | 生きもの
今年は亥年。
イノシシに関するネタはないかと正月から探していました。
自宅の近くの山にイノシシが出没するようで、妻は見たそうです。
私もカメラを持ってそこに何回か行ったのですが、現れませんでした。

ぴったりの話題がありました。
和気神社の白イノシシです。
和気神社は霧島市牧園町宿窪田にあります。
妙見温泉から、県道犬飼霧島神宮停車場線を霧島神宮方向へ少し行くと左にあります。

和気神社は、和気清麻呂(わけのきよまろ)とイノシシを祭る神社です。
和気清麻呂は奈良時代から平安時代に活躍した人物ですが、そのゆかりの神社がなぜ鹿児島のこんなところに?と思ってそのワケを調べると・・・

清麻呂は733年、現在の岡山県和気町に郡司の子として生まれ、長じて国政に参加するようになりました。
769年、僧侶の道鏡が偽りの神託を用いて皇位を奪おうとしたとき、これを阻み、道鏡の怒りを買い、大隅国に流されました。
それがこの辺りだとされているのです。

清麻呂とイノシシの関係はというと、
大隅に流される途中、宇佐八幡宮に参拝しようと備前国(大分県)の海岸から陸路進むと、どこからともなく300頭のイノシシが現れ、前後で護衛して無事十里の道を案内したそうです。

清麻呂は、道鏡が失脚したあと都へ返され、平安京の遷都や尼崎港を築くなど、活躍しました。
それにしても、当時ここに流されるということは、今で言うと未開の外国に流されるような心境だったでしょうね。
俊寛は鬼界ケ島(硫黄島)に流され、そこで没したので、それに比べるとましですが。


和気神社
狛犬の代わりにイノシシが祭られています。


鳥居をくぐると左に豚舎ならぬ猪舎があり、白イノシシのあいちゃんがいます。
なかなか立派な体格のイノシシで、あいちゃんに会いに訪れる人も多いようです。

さて、和気神社と県道を挟んで反対側に犬飼滝がありますが、明日紹介します。
コメント (2)
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