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「音叉式腕時計と電波式腕時計」

2010-03-02 21:57:05 | Weblog
「時」ついて深く考えたことがあまりないので、
今回は「時間」について考えてみたい。
私が高校に入学した○十年前は、
高校入学のお祝いとして腕時計が一般的だった。
人と同じものを好まない私は、
セイコーではなく、
シチズンの腕時計を叔母からプレゼントしてもらった。
カットが一風変わった音叉(おんさ)式の腕時計だった。
当時の価格で約3万円。
非常に高価ゆえに、
少しだけ大人になった自覚と
時を自らが感じた。
そんな節目となった腕時計でもあった。
(ケイタイで時間をチェックする若者にはピンとこない話かもしれない。)

私が今使用している腕時計は電波式の腕時計だ。
誤差が10万年に一秒なので、
ほとんど狂いがない時計である。
間違いなく私の方が先に狂いそうだ。

現在、職場で電波式の腕時計は私の必需品だ。
私は授業開始時刻の30秒前、
教室前の廊下で深呼吸をしながら始業の鐘を待つことにしている。
鐘とともに、教室に入り授業開始。
とにかく時間のケジメを子供たちにも求めている。
着席状態で、
机上には教科書とノートの準備をしておくことを生徒と約束している。
授業の終わりの鐘は、
定刻終了時刻の20秒前に鳴り始める。
鐘が鳴り終わるとともに授業を終了し、
教室から出て行く私。
まさに「鐘と共に去りぬ」である!
私のそのような姿はオートメーション工場の労働者のように見られるかもしれない。

ふと農業従事者のことが頭をよぎった。
お日様があがったら、仕事開始。
日没までには仕事終了。
そのように農業に従事している人々は、
少なくとも電波時計で一分一秒を気にしながら仕事をしてはいない。
どちらが良い悪いという問題ではないが、
あまりにも時間を気にしすぎる自分自身に対して反省する必要があるかもしれない。

 「日本人ほど、時間の奴隷になって、あくせくしている民族も少ないだろう。
  待つことの大嫌いな人種。・・・インドだけではない。ローマでもパリでも、
  ロンドンでも待ち人はひどく優雅な顔をしている。第三者にはほとんど待つ人が
  あるのかどうかわからないほど、その待つ時間を自分で十分エンジョイしているのだ。
  ・ ・日本人はやたらと必要もないのに急ぐ。
  先へ先へと急ぎさえすれば、ひどく得をしたようにおもうのだ」
                    中根千枝『未開の顔・文明の顔』1959

*お世話になっているJUWAT研究室。
研究仲間のYさんが国立のN大学の助教としての採用が決まったそうだ。
喜ばしいかぎりである。
おめでとうございます。
日本酒で乾杯!

コメント
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