職場では、保護者との対面において殆ど保護者と生徒に説諭している私。
今週は、それとは異なりPTAクラス理事の保護者との懇談会が実施されました。
その場において保護者から出た質問に返答する時間が約20分間。
私がそれを担当しました。
まず返答したのは”Japan e-Portfolio”についてです。
美大の学生などが、自分の作品を写真にとっておいて
就活において学生時代に何をやってきたかを説明するのに便利な教育ポートフォリオ。
大学入試においても、高校生が3年間主体的に何に取り組んできたのかを生徒自身が記録をとり、受験時にそれを役立たせる試みです。
それは文部科学省入学選抜改革事業の一つ。
一点刻みの入試ではなく、受験生を多面的・総合的に評価しようという試みでもあります。
それがビジネスに結びつくと判断したB社が「クラッシー」というクラウドを利用してのデータ管理を高校に積極的に売り込みをかけてもいる商品の一つです。
しかしながら、どのように大学入試に利用されるのか今だに不明な点が多すぎるポートフォリオでもあります。
当日は、「ポートフォリオ」って予防接種ではありませんとの一言で笑いをとった私。
次に、2019年の上智大学が出願において任意提出ながらポートフォリの学びのデータ提出を求めていることを紹介しました。
さらに、「ポートフォリオ」って読書ノートにも通じるので、感想や作品の蓄積は個人の宝になることも付け加えさせていただきました。
次に話したのは“SMART”(スマート)という流行り言葉です。
Sはソフィア(上智大学)
Mは明治大学
Aは青山学院大学
Rは立教大学
Tは東京理科大
これらの大学を一括りにして呼ぶことが中学入試で流行ってきているそうです。
ちなみに
MARCH(マーチ)は元旺文社の代田(シロタ)さんが発案。
早慶上理(ソーケイジョウリ)は大学通信社の安田さんの作品だそうです。
それらの大学が「定員厳格化」や「23区の私大定員抑制」の影響で合格者が減少してきているという話をデータを交えてさせていただきました。
その施策の影響から、この3年間で最も合格者を最も減らしているのは早稲田(3749名減)、続くのが明治大学(3693名減)。
結果として都内の著名な大学の難易度が上がっていることも付け加えさせていただきました。
ちなみに、定員を厳格化した大学は学生から納付させる徴収金を年間で10万円もアップさせた大学もあるそうです。
その他としては、上位大学は一般受験の方が入りやすいのではないかという私見を述べました。
上智大学(英文)の公募では
「英米文学作品を一つ読み、特に印象に残った箇所を取り上げて、その理由を述べなさい。」という4000文字の出願提出課題があることも紹介しました。
それはまるで大学や大学院のゼミで行われるような課題です。
本校の英語科の教員の中でもこの課題を高校生に指導できる教員は殆どいないいことも保護者にお伝えしました。
私としては、十分な調べをして十分な準備をして望んだ保護者への話。
自己として満足している次第です。