私は高校3年生の学年団の一員です。
通常であれば、殆どの大学が5月の連休明けから6月下旬まで高校教員対象の入試説明会を実施しています。
会場は実施大学か、それともホテルの宴会場などでの実施。
大学と付き合いのある多くの高校(平均すると200校程度)の教諭が毎年、説明会に参加してきました。
多くの大学が同一日の同一時間に説明会を実施しているために、
高校側では授業の組み替え等を行うことでなんとかやり繰りをして複数名が説明会に参加してきました。
大学側からそこで語られる内容は主に翌年実施の入試の変更点などでした。
また、説明会終了後には個別相談コーナーというブースが設置され、
名刺交換後に高校側が抱く質問などを大学側が疑問に返答してきました。
しかしながら、コロナ禍の影響により、全ての大学の説明会が中止されました。
中止になれば出張に出なくて良い気楽さはあるのですが、
6月に入っても大学側から全く情報が来ないという現実。
それに対して不安も感じました。
具体例として大学からの指定校通知(来年の入試で高校を指定校にしますという通知)はいっこうに発送されてきませんでした。
しかしながら、やっとで6月中旬になってから、少しずつ指定校通知が高校にも届くようになりました。
それと同時に、オンライン入試説明会についての案内が郵送で届くようにもなってきました。
入試説明会会場までの往復の時間の節約にもなり、
オンライン説明会は多忙な高校側にとって忙しさの軽減になりますので大歓迎です。
加えて、「個別相談」もZOOMを利用して実施され始めました。
慣習を大切にしがちな大学ですから、
行事やその方法もなかなか変えないことが大きのですが、
必然的にオンラインを使用せざるをえなかったとは言え、
オンライン説明会は大学側と高校側の両者にとってお互いにメリットがあったと思われます。
しかしながら、数点問題点もあるのです。
例えば、「個別相談」をお願いしても定員数が決められているので直ぐに満席となってしまって、
相談が叶わないことが実際に起こっています。
また、約1時間の入試説明会の場合に対面ではその1時間は長く感じないのですが、
オンラインの1時間は耐えられないのです。
高校単独でも、複数の大学の入試広報担当者を高校にお招きして「入試説明会」を実施しています。
私の勤務校でも昨年度は約30大学をお招きして校内説明会を実施しました。
しかしながら、今年度はコロナ禍のためにオンラインでの実施となります。
オンラインをうまく活用できるかどうか、その内容の充実も含めて大学の生き残りがかかっているように思われます。