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『イーロン・マスク』(文藝春秋)を読んで

2023-10-10 07:07:07 | Weblog

流行り本(ベストセラー)は普段読まないのですが、イーロン・マスクに興味がある私は早速この本を購入し読んでみました。

社会に変革をもたらす人物は一般の人とは異なっていることが多々書かれていました。

「なぜ?」が彼の基本です。

その返答が今までそうしてきたからという保守的で曖昧なものであれば、その分野の責任者を更迭するのが彼のやり方です。

絶対無理とも思えるような完成日を設定して、研究所や工場に寝泊まりしても、それを実行してしまう彼のパワーにも驚かされました。

宇宙事業(火星探索)に興味がある彼はロシアからロケットを購入しようとしましたが、それを断られると彼は自分でロケット製作をすることを決断しました。

NASAが50000人かけても不可能であったロケット開発を500人の従業員でそれを成し遂げてしまう彼の凄さにもビックリです。

テスラでは車体下に4本のビス留めを2本にすることが可能かどうかを検証させて、データに基づいて問題がなければすぐに実行する彼。

部品減と経費節減に徹底的にこだわる彼です。

月産5000台の生産目標を達成することが既存の工場で叶わないことが判明すると、仮設テント工場を増設し、工程そのものを簡素化することでその問題を解決してしまう行動力や実行力は驚きです。

さて、日本車について言うと、「プラス」で車を作っていると思います。

ベース車にインタークーラーターボ、ハイブリット、ナビゲーション、ドライブレコーダーなど車種の増加やオプションの追加をするという考えです。

私が所有している「テスラ」は「マイナス」が基本となっています。

基本的にドライブレコーダーやナビは標準装備であり、メーカーオプションやディーラーオプションはありません。

無駄なものは取ってしまうという考え。

今回販売されるテスラ3は方向指示棒が存在していません。

左に曲がるのに棒をあげ、右に曲がるのに棒を下げる必要はないのです。

ハンドルに親指の上げ下げでだけだけの方向指示スイッチがあるだけです。

イーロンはそれらのスイッチも不要と考えているはずです。

革新的で素晴らしいのですが、そこに怖さも見え隠れしていることを感じた私でした。

一読をお勧めします。

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