お勧めアニメ2:延長されそうな自粛のお供に

2020-05-04 12:00:00 | レビュー系

自粛延長が確定したようだ。厳密には同じ状態を続ける都道府県が13でそれ以外は緩和するらしいが、都道府県によって対応変えたら、たとえば学校とかはどうすんのかね(9月入学云々の話も出ていたが)?特に、国公立の学校は映像配信の対応が遅れていると聞くが、それ何か解決したん?しかもその発表が緊急事態宣言の切れる5/6の直前(5/4)てオイ・・・何つーか折衷案というか微温的な施策で、相変わらずズルズルと先延ばしやなあという印象だ。

 

まあその辺についてはまた別の記事で書くとして、今回は自粛延長(ほぼ確定)に伴い、お勧めアニメの続きでも書こうかと思う。前回と性質を変えるため、比較的エンターテイメントとして見れるものが多いようにしますた。なお、前と同じで順位は評価順ではない。

 

1.ぱにぽにだっしゅ

数多くのネタや表現方法をぶっこんでおり、エンターテイメントとして非常にレベルが高い。ちなみに個人的には姫子推しである(マホー!!)。

ただ、個人的な印象として後半1/3は失速というかマンネリ感があって、正直2/3見れば十分だと思う(別にストーリー性があって全部見ないと作品として完結しないってわけでもないし)。

 

2.クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

これはクレヨンしんちゃんシリーズの中でも傑作と名高い作品である。細かい作品内容の言及は差し控えるが、私が「昔は良かった」とか「今は~でダメだ」とか「今の若者は・・・」とかいうのを聞く時、それが数千年前から言われてきた決まり文句だとわかっていても、常にある違和感がぬぐえない。それは「ではそのクソな現状を作ったのは誰なんだ?」ってことである。その人の言う「昔」というのを作ったのは、ガキだったであろうその人ではありえず、(強いて言えば)その頃の大人たちである。翻って、今その人が非難している「今」や「今の若者」は、「昔」と違ってその生成に(大人となった)その人が全く無関係だったわけではないだろう。

もちろん、「総理大臣でもなければ大企業の社長でもない人間が、そんな世相に影響を与えられるかよ」と反論したくなるだろう。それは理解できる。しかしここで私が言いたいのは、そうやって「自分と現在を無関連化して愚痴をこぼし、過去を理想化してボヤいてる姿」はこの作品で批判的に描かれている大人たちと同じで無責任かつ逃避的存在であるってことだ(歴史やその複雑性をよく知ろうともせずに過去を理想化しようとしてるコスプレ「保守」どもはその典型なわけだが)。

そんな時代を超えて通じるテーマを訴えかけてくるからこそ、まさしく傑作として名を残しているのだと言える。

 

3.HELLSING

原作のパラノイアみたいな描写の細かさを余すところなくアニメーションで表現できた時点で、もう勝利確定みたいな作品だろう。

個人的にアンデルセン神父いっぱいちゅき(≧▽≦)エ゛ーイメーン!!!!

 

4.呼んでますよ、アザゼルさん

下衆・外道方面に振り切った作品。最近も書いたが、「カワイイ+凶悪」のギャップはそれだけでギャグになるし、カワイイビジュアルだから凶悪なことも描けるという風に表現の幅が広がるのである(そしてキャラ人気+グッズ化での訴求もしやすい)。つまり一石三鳥!!!まあとりあえず、べーやんともっさんかぁいい(●´ω`●)

ここでおもしろいのは、悪魔が悪魔より悪魔的な人間(?)にこき使われるという構造、そして悪魔の方が「確かに悪どいがよほど人間的」で、天使の方が「正義を語りながらその実傲慢で独善的」という点だろう。まるでミルトンの『失楽園』みたいだね★

 

5.lain

ネットが世界を覆い尽くしてたのは言うまでもなく、さらに人工知能の発達や人間社会の分断が進み個人がいっそうモナド化してる今日こそ、この作品が描く世界はいっそう説得力を持って見えるのではないだろうか(opも人と理解しあえない諦念を歌っている)。

まあ現実にはリセット技なんて使え・・・って待てよ待て。もし唯識論が正しいとすると、それもワンチャンあるんでは(錯乱)!

 

6.サムライチャンプルー

江戸時代をモチーフにはしているが、あえてその時代にはなかったものやイメージに反するものをバンバン描き込むことによって、ギャグ・エンタメとしておもしろい作品となっている(たとえば戦闘中も含め常に眼鏡を外さない主人公とかねw)。アクションシーンもよい。ちなみにこれを見て私は縁切寺に興味を持ったという経緯がある。

 

7.ルパン三世 カリオストロの城

まあ特に説明不要かと言いたくなるくらい著名な作品ではある。テンポもよくて見やすい。ストーリー性の高さもそうだが、その清々しい内容とリンクする、美しい情景や音楽がすばらしい!ちなみに1年前のドイツ旅行でこれに似た景色を目の当たりにして、視界がグラグラするほどの衝撃を受けた。

 

8.BALCK LAGOON

キャラ立ちがハンパなく、アクションシーンの出来栄えもよい。自分のタバコの火を相手のタバコにつける演出で実質的なキスシーン(もっと言えばパートナーシップの成立であり擬似的セックスシーンでもある)を演出するようなやり方も心憎い!まあそれはそれとして、シェンホアかわいいよシェンホア・・・(;´Д`)

後半=日本編あたりから前景化するテーマについては、やりたいことはわからんではないけど、ちょっと主人公やその周辺の立ち位置(組織力)的に微妙で、その辺がなかなか話が先に進まなくなった原因なのだろうかと勝手に思ってたりする(あのバックボーンで世界を変えるみたいに言ってもね・・・)。その点、「ヨルムンガンド」は所属している組織が国際的な武器商人という位置づけなので、まだその意図が貫徹しうる余地があったのだが・・・という意味で原作は風呂敷の畳み方に困っている印象を受ける。

 

9.おそ松さん

所詮過去作品の焼き直しでしょ、とか所詮女子受け狙った作品でしょ?とか思っている人もいるかもしれない。もちろんそういった要素がゼロとは言わないが、しかし六つ子の掛け合いはおもしろく、毎回毎回どんなネタをぶっこんで、それをどういう絡みで表現するのかが楽しみな作品であった。

最初は見分けつくんかいこいつら!と思っていてもあら不思議、気が付けば余裕でわかるようになってますからwちなみに個人的なお気に入りは、「松野家の核弾頭」十四松である。

あと、「じょし松さん」という「主人公たちが大人の女子だったら?」という設定の話もあるのだが、おそ子に大ダメージを受け、自分の年上キャラ(この場合は世話焼き空回り気味姐御キャラ?)好きを改めて自覚した次第である(・∀・)うーむ、何かスゲー応援してあげたくなるんだよなあ。

 

10.日常

その名の通り日常系アニメだが、「そんな日常ねーわ!」というシチュエーションや突っ込みを求心力にしてる部分大なので、そこをどう感じるかで好みがわかれる作品だと思う。なお、アニメ版は前半に恋愛要素、後半に友情要素を据えるという変化、またロボットの「なの」が東雲家にずっといる前半から、学校=人間社会に入っていく(ロボット=人間にとっての他者がいかに人間社会に溶け込むかという話)という後半という変化を描いているというのが原作と異なっている点である。

 

11.うる星やつら2 ビューティフルドリーマー

「終わらない日常」をメタ視点で書いた作品。1984年=バブル期直前という世相をある意味よく表現していると言える。そしてその世界を「支える」のがヒロインにとって邪魔になる石化した女キャラたち、というのもノイズ排除やら女(母?)=人身御供的な構造として今日で見ても興味深い(前回触れたガンダムのララァやフォウの扱われ方と比較してみるとよい)。

まあもちろん「終わらない日常」なんてとっくのとうに終わってんだけどね( 。∀ ゜)

 

12.もやしもん

結城かわいい結城かわいい結城かわいい・・・ハッΣ(´∀`;)つい我を忘れて寝言真言を唱えておったわ。まあ結城のかぁいさは、コーラを飲んだらゲップが出るくらい自明なこととして、だ(。∀ ゜)かわいい菌を愛でながらテンポよく見れるのでお勧めである。はたらく細胞的に生き物に興味をきっかけとしてもよい。

あ、あとすっぴん長谷川も激マブです(死語な上に煩悩のカタマリ)。

 

13.蒼き流星SPTレイズナー

混血たる主人公の描写、それを表現する透明感のあるオープニングなど、非常にすばらしい作品(最後がスポンサーの都合で打ち切りになったのが残念だが)。そこでは復讐の連鎖(やそのむなしさ)といった話が描かれるが、これは「海のトリトン」などにも通ずるものがある、というのは前に書いた通りだ。

 

14.鷹の爪

脱力系アニメの金字塔・・・なのか?w前回のThe world of GOLDEN EGGSとは違った角度でズレ&笑わせにきて面白い。似たようなテイストとしては、「ユルアニ?」収録の「汐留ケーブルテレビ」などもお勧め(なお、そこには「元気!!江古田ちゃん」も入っている)。

 

15.ガンダム0083

前回紹介した初代ガンダムがその人間描写も含めてどっしり重いものを突き付けてくる作品とすると、この0083は比較的完結したエンターテイメント作品として見られるように作ってある。とりあえずガトー最高!(≧▽≦)

もちろん、一見するとサイドストーリー的な内容であっても、「シーマ様は何でああなっちゃったのかとか」など、背景を突き詰めようとすれば、結局は初代ガンダム的なテーマ性(戦争の凄惨さが人間を変える)に触れることにはなるのだが。

え、背景ってニナの行動とかはどうなんだって?そんなもんDT臭いコウより大人でセクスィーなガトー様の方が魅力的だってことでしょJKwwwて感じだが、そもそもZ/ZZのハマーン、逆襲のシャアのクエス、そしてVガンの女たち(その典型はカテジナ)って見た時に、そもそも「いかにララァ=母的な呪縛から逃れるか」っていうテーマが製作者サイドを強く縛っていたようにも見える。

もう少し言うと、美女や悪女に騙され翻弄され裏切ったりする野郎なんてごまんと描かれてきたのに、女がそれやるとやたら批判するってーのもよくわかんねーとは思う(はっきり言って、コウよりガトーの方が、多分意図的にだけど、カリスマ性のある魅力的なキャラとして描かれているしね。普通にしてりゃあガトーの方へ行くでしょうよ)。

って意味で、ヒロイン=こちらを裏切らない「聖女」みたいな観念自体が、ある種ララァ的役割の押し付けであって、それからの脱却という意味でニナの描写がクレイジーとは別に思わないがね、という感じである(まあニナとガトーの関係性描写があまりにも少ないんで、納得感のなさがbi〇ch!という苛立ちへとつながるのかもしれんがね)。

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