森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミヤマエンレイソウ

2018年12月02日 | 自然観察日記
上信越の高原、とくに群馬や長野の太平洋側にミヤマエンレイソウが見られます。別名シロバナエンレイソウという内花被片が白い色のエンレイソウです。野鳥の森から白糸の滝周辺までの散策を行いましたが至る所に小さな群落がありました。

ミヤマエンレイソウの花

2018年12月02日 | 自然観察日記
エンレイソウの花には普通内花被片がありません。内花被片が見られるのはミヤマエンレイソウやオオハナノエンレイソウなどの北方系の種です。ミヤマエンレイソウは新潟県内にはほぼ分布していません。わずかに苗場山や妙高山の県境近くの新潟県内で採集が記録されている程度です。

ムラサキエンレイソウ

2018年12月02日 | 自然観察日記
ところが花弁が紫色をしているミヤマエンレイソウが非常にたくさん自生していました。ムラサキエンレイソウという名前で呼ばれてもいますが、ミヤマエンレイソウの一つの品種として考えられたいます。野鳥の森でこの花を見ているとシロバナとムラサキの出現率がほぼ同じようです。ムラサキエンレイソウは決して珍しい存在ではありませんでした。ただ、紫色の濃淡があるようで形質は一様ではありません。どのような遺伝の仕組みなのか興味を持ちました。どなたか研究されている方が居られるなら是非お話を聞きたいと思います。