森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

クサノオウ

2018年12月19日 | 自然観察日記
ここにしかない種を探すのも面白いものですが、どこに行っても見られる種を確認するのも重要なことです。日本全国に分布するばかりでなくユーラシア大陸に広く自生しているといわれている種です。ケシ科の越年草で秋に発芽し冬はロゼットを形成し越冬するという性質があります。軽井沢野鳥の森の開墾地後の明るい草地に自生していました。

クサノオの花

2018年12月19日 | 自然観察日記
同じ科にヤマブキソウという種があります。花だけ見ていれば少し細身のヤマブキソウと言えなくもありません。花弁が4枚でアブラナ科に似ていると勘違いされそうですが似ても似つかないケシ科の種。茎を折ると黄色い液が出て出てきます。触れると皮膚の弱い人はかぶれれしまうそうです。

クサノオの葉

2018年12月19日 | 自然観察日記
クサノオはあまり深い山には見られないようですが人の生活の場に近い山であれば見られる気がします。人の活動に伴って生育圏を拡大している種のように思っています。といってもいわゆる雑草のごとく繁茂するわけでもなく控えめに森の際などに見られます。

クサボケ

2018年12月19日 | 自然観察日記
低木でありながら「草」が付くのが不思議なのですが、いまだ野生を見たことのないボケという樹があってこれとの対比で名付けられているようです。つまりボケは立性の低木、クサボケは這う性質の低木。葉や花ではなかなか両者を区別できないようです。
クサノオが咲く草地に花が見られました。