森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ミヤマキケマン?の実

2020年10月24日 | 自然観察日記
普通春に花が次々に咲くのに合わせて果実(朔果)ができていきます。その形状がこの個体とかなり違って見えます。かなり長くくねくねと曲がるような果実が普通なのですが、短くストレートな果実ではなかったと記憶しています。この果実の様子が最大の疑問で今後の宿題になりました。

ハイイヌガヤ

2020年10月23日 | 自然観察日記
多雪地に適応したといわれる低木針葉樹ハイイヌガヤが雑木林の林床に見られました。すべてにおいて地味であまり話題にもならない種ですが果実が目に留まりました。

ハイイヌガヤの果実

2020年10月23日 | 自然観察日記
雌雄異株の種です。雄花も雌花も観たことはあるもののあまり印象にのこっていません。唯一果実が目立つ感じです。赤く色づくそうですが若い実は白く粉をかぶったような丸い実は2cmくらいあります。赤く熟した実は不思議と見た記憶がありません。カヤの実ですから食べられると思いますが残念ながら口にしたことはありません。

ハイイヌガヤの葉

2020年10月23日 | 自然観察日記
イチイ科の低木で主に日本海側の山地帯に分布しています。同じ地域に分布するチャボガヤとの区別点の一つは葉の先の尖り具合で握ると痛いのがチャボガヤで痛くないのがハイイヌガヤです。

ユウガギク

2020年10月22日 | 自然観察日記
ユウガギクの見事な群落がありました。中部以北には普通にみられる種です。似た種が多く見極めが難しいのですが、コツをつかむと雰囲気で分かるようになります。

ユウガギクの葉

2020年10月22日 | 自然観察日記
ご存じのように「柚香菊」と書くのですが全くユズの香りはしません。シソ科のジャコウソウも全くジャコウの香りはないのに名前になっているのが不思議なのですがユウガギクも同様でどういういきさつがあったのか興味深いところです。

ヤマカシュウ

2020年10月21日 | 自然観察日記
新潟県内では見られないヤマカシュウもありました。杉林の縁の雑木の一角に葉を茂らせた個体が見られました。サルトリイバラ科の種でサルトリイバラのように棘がなく扱いやすいつる植物です。しかし、棘がないわけではなくわずかにあるようですが、今回は気づかずじまいでした。

ヤマカシュウの若い実

2020年10月21日 | 自然観察日記
熟すと黒くなるそうですがつやつやと輝くあおい果実がみられました。未熟な果実の様子や雌雄異株のところはサルトリイバラと同じです。サルトリイバラは赤く熟しますから熟した果実の色で両種は簡単に区別できそうですがそれまでは、目に留まることも少なく紛らわしい存在ではないでしょうか。

ヒキオコシ

2020年10月20日 | 自然観察日記
大内宿の村はずれの草地に見慣れない種が花をつけていました。後で調べてヒキオコシというシソ科の多年草と分かりました。クロバナヒキオコシというヒキオコシと名がついた種は県内にもあります。しかし、単なるヒキオコシは新潟県内では気づいたことがなく日本海側の種ではなく太平洋側の種ではないかと考えています。

ヒキオコシの葉

2020年10月20日 | 自然観察日記
ヒキオコシは薬用植物として有用です。乾燥したものを延命草と呼ぶのだそうで健胃剤などとして昔から利用されているようです。胃薬ですから噛むと苦いのだと思いますがあいにくこの時には味見をすることをしませんでした。