森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

クリンソウの葉

2021年07月19日 | 自然観察日記

新潟県はサクラソウ属の種はごく僅かしか自生していません。クリンソウは妙高のエリアにわずかにあるとかという程度です。ハクサンコザクラにせよユキワリソウにせよごく一部の高山帯に見られるそうです。私自身花の時期に登っていないためでしょうかこの目で確認したことがないのです。そういう意味で、新潟県人にとってサクラソウ属の花は一つのあこがれの花になっているのではないでしょうか。


八方尾根 黒菱平

2021年07月18日 | 風景

白馬の八方尾根にも足を運んでみました。天候の具合や時間的に黒菱平までゴンドラなどで登り小さな湿原である鎌池の周辺を散策してみました。麓は晴れていましたが高度を上げるにつれガスに覆われるという日で雄大な山岳の景観を見ることができませんでした。何度も白馬には足を運んでいるものの晴れる日の確率はあまり高くありません。


ミヤマアズマギク

2021年07月18日 | 自然観察日記

黒菱平にはリフト乗り場などの建物がいくつかあり、車の出入りもあり幾分荒れた場所になっています。その車道脇などの植生が高山帯であるがゆえに平地では見られない植物が出てきて興味深い場所になっています。

アズマギクがみられました。山地や海岸の荒れ地や草原に見られるキク科多年草です。ミヤマアズマギクはアズマギクの高山形とされ幾分小型で花の中心部が黄色で周囲が紫色を帯びるとされています。


ギンラン

2021年07月17日 | 自然観察日記

落倉自然園はミズバショウが過ぎるとほとんど人影がなくなり静かな湿原になるようです。周囲のスギ植林地に囲まれて静寂そのものです。湿原を出てやはりスギなどの高木に包まれた田舎道を歩くと道路わきの茂みにギンランを見つけました。


ギンランの若い果実

2021年07月17日 | 自然観察日記

花は終わっていて果実が付いています。よく見ると花すべてが果実を結んでいるようです。シュンランなどまれにしか結実しない種に比べ対照的です。ところで、ギンランにも極めて類似したクゲヌマランという種が識別されていて、しっかり観ないと判別できないようなものが存在することを最近知りました。距がほとんどないという点が相違点で他は極似しているというものです。さてこの種はどうなのかと考えてみました。距はないようにも見えますが、距の状態を判断するにはこの時期は難しいのでギンランということにしました。


ギンランの葉

2021年07月17日 | 自然観察日記

かなり広い葉でした。ギンランにもこのようなタイプもいるようです。クゲヌマランをネットで調べてみるとこちらも細い葉から太めの葉も存在するようで、葉では区別できません。


モイワラン?

2021年07月16日 | 自然観察日記

サイハンランが見られたと思い何気なくカメラに収めました。確認のため根元を見ましたが本来あるはずの葉が見当たりません。近くに別の個体があるのかざっと見渡しましたが目に止まりませんので、偶然葉がなくなってしまった個体なのだろうとその場はやり過ごしてしまいました。しかし、気になるので帰って調べてみると花の時に葉がない種が存在するとわかり、もっと丁寧に観察してくるべきだったと反省しています。モイワランという名前が与えられている独立種で北海道や長野県で報告されているのだそうです。この個体がそれなのか確定するには少し自信がないのですが可能性は大いにあります。自然は奥深く未知のものがまだまだ沢山あると思い知らされました。


モイワラン?の根元

2021年07月16日 | 自然観察日記

スギ林の中に個体は自生していました。スギの葉に埋もれているおですが根元には葉が見当たりません。若いころには小さな葉があるといわれていて花期に花がない性質のようです。腐生生活をする習性が濃いのではないかとする考えもあるようです。同じころある人からサイハイランの葉がない個体の話を聞いていて「ハナシラン(葉なしラン)」というのだと話をされておりました。確かに性質をよく表している名前ですが、このような名前は与えられていないようです。


ツチアケビ

2021年07月16日 | 自然観察日記

これも珍しい腐生ランでツチアケビです。まだ芽が出たばかりの状態で地面から数本にょきにょきと出ていました。昨年初めて花と果実を見たのですが、今年は芽出しを見ることができました。めったに会えない種ですが会うときは連続して会えるもので縁というのは不思議なものです。


ツチアケビのつぼみ

2021年07月16日 | 自然観察日記

ツチアケビは腐生ランですから葉を持ちません。花序は複総状花序のようです。似た環境に出てくるオニノヤガラは穂状花序です。猿倉自然園は貴重なランに巡り合えた場所になりました。


猿倉自然園

2021年07月15日 | 雑記

栂池自然園に行く途中、山麓に猿倉自然園という小さな湿原がありましたので立ち寄ってみました。トイレも整備された場所で、周囲はスギの植林地に囲まれた短いながら一部木道があり歩きやすいところでした。


バイケイソウのつぼみ

2021年07月15日 | 自然観察日記

まだ若いつぼみですから細かな特徴が分かりませんが、コバイケイソウに比べ花穂は細く全体にひょろひょろとした姿になります。花は緑がかった白色であまり目立たない花になります。コバイケイソウの花に比べおしべが短いというのが一つの特徴になります。また、コバイケイソウは両性花と雄花が混ざる花序ですが、バイケイソウはすべて両性花になっています。