「北遠の信仰」をテーマにした講演会をやるというので急遽会場の区役所に急ぐ。
会場に着いたらほぼ満席。相変わらず日本人の好奇心の高さに感心する。主催は浜松市・内山真龍資料館。
秋葉講がいかに活発であったかを、当時の大相撲番付によれば「前頭三枚目」に当たるという。ちなみに大関が高野山(西),伊勢神宮(東)。
講師の坪井俊三さんによれば、秋葉信仰に関する資料が意外に少なく、入手できるのは平成に入ってからのものが多いと指摘された。
そして古文書などの資料を駆使して、秋葉山へ至るコースや道中の犯罪などを語ってくれた。
また当時の文化人滝沢馬琴・司馬江漢などの旅日記も紹介してくれた。
女性の「強力」がいたのも興味深かったが、道中には旅館・茶屋・荷物運搬など地域への経済効果も大きかったのは言うまでもない。
まとまった資料がないので講師は小さな資料を丹念に拾い集める苦労をしてきたようだ。できうれば、仏教や民間信仰などとの比較があれば鳥瞰的な信仰実態がみえたかなと思えた。
久しぶりの講演会参加だった。