穏やかな陽だまりが心を安定させる。先週たまたま降りた駅の近くに都立猿江恩賜公園があった。公園が道路で南北に分断されているのが残念だが中央の池は渡来する冬鳥の絶好のオアシスだった。
遠くから見ると石が並んでいるように見えたものが陽だまりを共有するオナガカモであるのが今ならでの風物詩でもある。
冬鳥の90%近くが「オナガカモ」だった。オスの尾羽がピンと長いのが特徴だ。
くちばしと足が赤い飴色の「ユリカモメ」が数羽混じっていた。
そういえば、新橋から豊洲の臨海部をはしる無人自動運転の車両がユリカモメ線だ。モノレールのような快適な臨海空間を満喫できる人気の路線だ。
公園は広くて一周する時間がなかったが、ここの場所の元は江戸幕府の貯木場でそれが皇室の管轄になり、その後昭和天皇の成婚記念で東京市に下賜され、昭和7年(1932)開園されていく。
園内には巨大な石組が配置され勇壮な作庭家の心意気が感じられるが、それを生かす鑑賞法が求められる。