「ラブファーマーズカンファレンス」2日目。豊富なプログラムの中で塩見直紀さんらの話を聞きにいく。会場は中央広場特設ステージだ。丸太を切り抜いたスタッフ手作りの木彫と飾りが見事に据えられている。ステージ左側は「LOVE」、右側は「FARMERS」と読める。そこに、塩見さんと地元若手の農家・中村勇貴くんと養蜂家の塩見竜太くんとが登壇する。時間が短いので企画のうえでは塩見さんの話だけでも良かったが、個人的には地元若手の中山間地でいきいき生きる暮らしぶりを知ることができたのが良かった。
オイラのブログの表題にもなっている「半農半X」ネーミングの生みの親・塩見さんを初めて拝見した。塩見さんはバリバリのリーダーというより訥々とした自然体の語りが魅力的だった。塩見さんの語り時間は短かかったものの、農閑期の冬は思索するチャンスであることを強調していたのが印象的だった。
次に参加したのは、イラストレーターで山暮らしワザの本をたくさん出している・大内正伸さんのワークショップに行ってみた。テーマは、丸太を半割りしてから厚板を作っていくノウハウだった。そこに使う道具としては、クサビとヨキ(斧)が重要となる。その使い方のコツを丁寧に教えてくれた。
板の面取りのために「チョウナ(昔の鉋)」も使わしてもらった。鋭く削れていくのが快い。また、ナタの仲間の珍しい道具(名前は?)も紹介してくれた。薄い端材を薪にしていくのに便利だという。それは今では入手が難しいので特別に注文したという。また、ハンディにできる焚き火のコツや木と縄で作る自在鉤も紹介してくれた。
中央広場では盆踊りが行われていた。踊りの指導は鎌倉から来た「イマジン盆踊り部」や地元の「なでしこ」・「浜松盆部」が活躍。アジアンスタイルの若者も輪に混じっていたのが素晴らしい。
こうして、集会は大団円となる。若者や幼児の目立つ集いであるのが特徴で彼ら自身が自然体で楽しんでいるのが強みだ。さらに、若いアーティスト・ミュージシャンの存在が既成のイベントを越えている。それらが今後、集会の目的を持続的に推進していくバネになっていくかどうかがカギだ。
また、地元の「ジビエ・ジミート」や「母さんの店」の定着も大きい。しかしながら、参加者の減少は財政的にも打撃であることは否めない。それは集会として何を獲得目標とするかによって、規模と対象を今後再検討するのが問われているように思う。