いつもよりは少ない収穫だった栗も和宮様お手製の渋皮煮としていただく。やはり間違いなくうまい。要するに栗の甘露煮ということだ。一昨日、国内外に新天皇に即位したことを宣言した「即位礼正殿の儀」があったが、和宮様お手製の渋皮煮を贈るべきかどうかぐーたら当局は検討したようだ。しかし、数万円もした和食コースの宮中晩さん会の後なので、あまり糖分を取り過ぎないのが王道であるという結論を下したようだ。
渋皮煮は今月上旬から作り始めた。水切りした栗の外皮の鬼皮を剥く。この作業が地味で時間がかかる。傷つかないよう慎重に剥いていく。同時に、外から見えにくいが、虫食いや不良品は直感で除去する。
アク抜きを繰り返す。これも辛抱強くないとやってられない。汁が透明になるまで続ける。そして、砂糖を加えてじっくり煮込んでいく。基本的に大きい栗でしかも健康な栗をより選ったものだが、この段階でも痛みのある栗は除去される。
そしてついに、ホームセンターで購入した瓶に栗を詰めていく。逆さまにして真空状態にしてできあがり。お世話になっている近隣にもお裾分けすると、手元にはいくらも残らない。これで1年間はじゅうぶん保存できてちょっとしたお茶菓子にもなる。自然の恵みに今年も頭が下がる。
近頃、自然災害が連日報道されるなか、わが家でも裏山にある栗の樹が心配だが今のところ土砂崩れもなく、むしろ縄文時代以降からの豊饒を与えてくれる。渋皮はポリフェノールの一種でタンニンが含まれているが、老化防止の役割も担っている。イノシシも渋皮ごと食べているので、この時期はスーパーパワーがあるということか。