肥料を「ねこ」に乗せて運搬しているとき、だれかが隠れているのを感じる。何回か同じ道を運搬していたら、それは「キアゲハ」であることがわかった。すぐ近くを車輪の音をさせながら近づいているのに逃げないのだった。大型の蝶はなかなか止まってくれないのがふつうなのにこんなことはめったにない。
キアゲハの夏型は春型より大きい。しかも、メスの模様が黒っぽい面積が広い。飛んでいるときは、ナミアゲハ(いわゆるアゲハチョウ)とキアゲハとの区別が意外に難しい。ナミアゲハは黒い面はなく筋となっている。地色の黄色はキアゲハのほうが濃いがこの個体はかなり薄くなっている。後期高齢者だろうか、夏の終わりを覚悟している姿だろうか、また、尾状突起のいっぽうが欠損してるのも痛々しい。