いつのまにか桑の樹がすっかり大きくなってきた。樹のすぐ隣を雑草捨て場にしていた関係で、事実上優れた堆肥ができていたことが成長の原因かもしれない。また、樹の周りは鬱蒼とした雑草天国となっていた。人が立ち入らないことが功を奏したともいえる。今までは「畑が影になるので伐採もしょうがないな」とさえ思っていたのも告白しなければならない。今ではせっせと樹の周りの雑草を刈っている。
今回の桑の実の鈴なりは、桑の実が健康や美容に優れたスーパーフードであることをあらためて見直す機会となった。それを示唆してくれたのが桑の木自身の姿だった。もっと早く気がついて入れば、若葉を収穫して「桑の葉茶」とか「桑の葉パウダー」とかを作ってみたかったところだ。血圧が高めの和宮様にもおすすめできる食材でもある。以前はシカがなんども葉を食べに来て枝を折ってしまうこともあったが、今年は桑には関心がなかったようだった。
大量に収穫した桑の実は、実の軸を取らなければジャムにはできない。この地味な作業をやらないと次へすすめない。和宮様のお手を煩わすしか手立てがない状況だ。野イチゴと同じような感覚で食べていた桑の実だが、アントシアニンをはじめとする栄養豊富な食材であることを可視化されたような今年だった。