裏山にツグミらしき野鳥がクリの木の下にいた。ときどきやってくるツグミは胸のまだら模様がはっきりしているが、今回のは白っぽいので惑乱させられる。動作を見ると枯れ葉をつつきながらときおり立ち止まって周りをきょろきょろする仕草は、ツグミそのもののように思えた。
しかし、肉眼ではその腹の模様は白っぽく見えたのが気になる。嘴の上部が黒、下が黄色。目の周りが金色のアイリング。足が黄色。全体の色が淡い黒に見えた。端正な姿はなかなかイケメンである。
「シロハラ」は雌雄同色なので、今回見られたシロハラの雌雄は残念ながらわからなかったが、模様が派手なツグミではなかったと同定する。冬鳥なのでそろそろ、中国や沿海州あたりへ渡るころとなる。
のどの下の白い縦線模様もなんともオシャレだ。ふだんは、暗い林の中でゴソゴソ虫取りしているようで、なかなか姿を見る機会はない。同じ仲間の「アカハラ」は、字のとおりお腹が赤いがこちらもなかなかお目にかかれない。きっと、アカハラかなと思うことはあっても一瞬のできごとで、なかなかカメラには収められない。その意味で、野鳥を撮影する人に敬意をささげたい。