山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

日本ミツバチがいなくなった

2016-10-21 18:46:55 | 農作業・野菜
 8月末に巣箱から蜂蜜をいただいた日本ミツバチがいなくなってしまった。
 毎日のように続いたスズメバチの攻撃に消耗したのだろうか。
 いつも巣箱の入り口にいた番兵も見当たらなくなった。

                       
 一番上の蓋を開けてみる。
 すると小さなアリの軍団が群がっていた。
 この小さなありに刺されると意外に痛い。
 ひょっとするとこの蟻が原因なのだろうか。

     
 巣箱の中の下から上を覗いてみると、蜂がつくった「巣板」が見えた。
 やはり、蜂の姿が一匹もいない。
 この現実は受け入れがたい。

                           
 巣板を取り出してみる。
 残念ながらハチミツはない。
 そのかわり綿のようなものが見えた。

                            
 その綿のようなものの中に透明な幼虫がいた。
 これがみんなが恐れる「スムシ」(正式名ハチノスツヅリガ)なのかと現実と対峙する。
 繊細な日本ミツバチは、スズメバチ以上にスムシと内部で戦っていたのだった。
 気を取り直して巣箱を清掃する。
 底板にダンボールを入れておくとスムシがダンボールの空間に入ってそのまま捨てられるという。

 来春にまた会おうね。
 今度は手を打つからね。
 
 
 
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雑草を拓いて道をシイタケを

2016-10-20 19:25:18 | 農作業・野菜
   
 雑草に埋もれてしまったシイタケのほだ木を救いに向かう。
 草刈りしてやっとほだ木が見えてきた。雨が多い夏だったせいか雑菌がいつもより多い。
 これでシイタケが出てくれるかどうか。
 そういえば、去年菌打ちしたほだ木もまだ手つかずで井桁のままだったのに気がつく。

                       
 畑のとなりは赤まんまの群生地となっている。
 膝より低いのは気にならない。

                         
 しかし、一週間前には山となっていた鶏糞置き場がイノシシのぬた場となっていた。
 サボっている自覚はないし、けっこう忙しい日々であるとさえ思っている。
 それでも、雑草の成長力のほうがたくましい。
 
                          
 しかも、道があったところが消えていた。
 春に植えていた7本のアジサイの苗が雑草の津波に襲われ、草刈りしてみると半分しか残っていなかった。
 とりあえず、一人分が歩ける道を草刈り機で拓く。

 畑は、ルッコラ・クウシンサイ・トウガン・ピーマン・カボチャ・オクラがコンスタントに入手できているのが幸い。
 おかげで野菜の高騰はまったく影響がない。
 ありがたい。
 感謝をこめてきょうも生きている。
                               
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鉄柱の鳥居にペンキを塗る

2016-10-19 21:51:07 | 出会い・近隣
 360度山に囲まれたわが集落は13軒しかない。
 そこに昔から集落で信仰されている神社がある。
 地域で伐採した丸太の鳥居が最近朽ちてきたので、新しくすることになった。
 高齢者が増えてきたので自前の丸太の鳥居設置は厳しいとみて、やむなく鳥居を鉄製にすることに決まった。
 しかし、お金がないので使わなくなった茶畑の防霜ファンの鉄柱を利用することにした。

                            
 ムラの鍛冶屋さんに組合せと溶接をお願いして集落みんなで鳥居を立ち上げる。
 オイラはその鳥居のペンキ塗りの担当となった。
 しかし、街のホームセンターに出かけてそれらしい色のペンキを探したが見つからない。
 4軒のホームセンターを回ってやっとなんとか「ワインレッド」色のペンキを入手。
 近所の人が「一人じゃ大変だろうから手伝いに行くよ」と言ってくれて、二人で夕方に塗り終える。

     
 先日、熊地区の「六所神社」に行ったが、ここは六柱が祭神となっている。
 さらに近隣のお宮の祭神も合祀しているので範囲は広い。
 そのため、ガラス張りのモダンな神社が山の奥にできていた。

 それに比べて、わが集落のお宮はいかにもささやかな拠り所だ。
 それだけにみんな子どもの時から集まっていた時空の世界でもある。
 現世利益のきらいはあるが、人と人との安心・安全のつながりが確保されている空間でもある。
 アナザージャパンがここにも健在だった。
 
 
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江戸に富永仲基という天才がいた

2016-10-18 20:51:15 | 読書
 東洋・西洋の文化・歴史にわたる「知の巨人」、加藤周一の戯曲『消えた版木・富永仲基異聞』(かもがわ出版、1998.3.)を読む。
 江戸中期に彗星のように現われ彗星のように31歳で夭折した町人思想家・富永仲基の存在はあまり知られていない。
 戦前の代表的な東洋史学者・内藤湖南は、大阪出身の天才は秀吉・近松門左衛門と富永仲基をあげた。
 資料が乏しいなかで、加藤周一はそのみずみずしい想像力で戯曲を書くことで富永仲基を世に送り出した。
 これをもとに1998年、前進座で公演される。

                        
 富永仲基は、仏教・儒教・神道を批判し、それぞれは自説を強調するために始祖の正統であることを自説に加える「加上説」を執筆・出版する。
 当然それぞれの宗派から圧力がかかり、儒教を推進する幕府からも闇の力がかかったらしいことで、出版した「版木」がなくなる。

                            
 戯曲の中でちらりと加藤周一の言いたいことが出てくる。
 「生きるとは、言葉ではなくて、いや、考えることだけではなくて、感じることだ。」
 「おれは争って、闘って、己をまもってきたのだ。おれの心は険しい。
 人の心がどんなにあたたかく、心使いがどんなに細かくあり得るかを、はじめておれに教えてくれたのは、お前だよ。」

      
 後半に湯川秀樹氏との対談が載せられ、東洋思想にも造詣の深い湯川さんの発言がまた興味深い。
 「一般に日本の思想が貧弱であった理由は、要するにどこか外に権威を求めて、そこへよりかかっていくという、そういう弱さを、日本の昔からの思想家のほとんど全部がもっていた点にありますね。
 それは現在でもありますよ。」

                           
 前進座の公演を見たかったが、この戯曲を理解するのは難しすぎる。
 加藤周一の漢文知識の広さと深さが邪魔している。
 
 18世紀の鎖国の時代、脱宗教化・相対化を問うた富永仲基の先駆性は、今日の宗教回帰・混乱の状況のなかで世界的に再評価されなければならないと思える。
 本居宣長が埋もれていた富永仲基を絶賛してから多少世に知られたが、今また埋もれてしまっている。
 加藤周一が掘り起こした「レガシー」(オリンピック施設でよく使われてきたね)を生かすことが現代人の役割でもあると痛感する。
 
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里山の道は不動尊への道だった

2016-10-17 19:53:41 | 石仏・石造物
 昨日散策した天竜区熊地区の道は、山に囲まれた田園風景のなかにピッタリの石仏が並んでいた。
 はじめは六地蔵かと思ったが、よく見るといろんな石仏を寄せ集めたように思える。

                         
 というのも、いちばん左の観音は「西国三十三所」と彫られていた霊場巡りを巡拝した記念塔だった。
 刻字された上の如意輪観音は片膝立て・頬杖という典型スタイルだ。

                        
 同じ並びに馬頭観音らしきスリムな石仏もあった。
 手に持っているのは蓮の花だろうか。
 さらに、「笠付き角柱」の石塔もあり、それぞれよく見れば様々なキャストが揃った場所だった。

    
 しばらく歩くと神沢(カンザワ)の滝がある荒沢不動尊にたどりつく。
 ここには36体の石仏が点在している。
 彫刻したのは浜松の「松下萬吉」という人が奉納したようだ。
 入り口の鳥居は大正時代に作られたもので、往時のにぎやかな祭りが想像された。

                          
 不動明王には「三十六童子」の眷属・使者がいるということにちなんで配置・点在された石仏が空間を厳粛にする。
 それぞれ表情や持ち物が違ったり、役割があるようだが、よくわからない。

 
                           
 それぞれの石仏を管理する大変さが伝わってくる。
 中山間地の人口流出、高齢者ばかりの集落、農林業の不振などがこの薄暗いながらの神聖な場所からも迫ってくる。
 それでも、周りに繁茂していた四角柱の「四方竹」を伐採したり、通路を整備したりの地元の努力の痕跡がありがたい。

 それにしても不動明王の力が通用しなくなっているのだろうか。
 空海が広めた仏教と神道とのごちゃまぜパワーが色あせてきたということなのか。
 奈良時代以降、日本型「現世利益」を貫いてきた「縮小日本」の生き方は、いまだ健在だがさすがほころびが見えてきた。

天高い秋の季節はやっと天日干しの稲わらをしっかり応援していた。         
 
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里山の期待通りの植物群落だった

2016-10-16 20:06:02 | 植物
 天竜区熊の道の駅を拠点とする森林散策会に参加する。
 稲刈りが終わり稲の天日干しや棚田の見事な風景を見ながら里山を歩く。
 道沿いに「ホトトギス」の群落が次々迎えてくれる。
 オシベにも紫の斑点がある。

                         
 林縁の暗い所には「イヌヤマハッカ」と思われる青紫色のシソ科植物の群落にたびたび出会う。
 ハッカ特有の臭いはしないので「イヌ」がついたのだろうか。
 花はアキチョウジほどの長細い花ではなかった。

        
 「ツリガネニンジン」の群落をこれほど見たことはない。
 それくらい地域に残っていること自体奇跡だ。
 山菜として食べてしまうこともなくなってきたのも幸いしたのかもしれない。

                          
 所々で見られたのがゴマノハグサ科の「コシオガマ」。
 近くの植物に寄生する植物だそうだ。
 高山植物だと思っていたがここでは普通に見られる。

                           
 高山植物と言えば、「ウメバチソウ」(ニシキギ科)もここで見られる。
 むかし、1000m級のキャンプ場で初めて見たことを想いだした。
 凛として自立している姿が素敵だ。

    
 多くの人は気が付かなかったようだが、「ナンバンキセル」(ハマウツボ科)を発見。
 近くにススキがなかったがきっと根っこが埋まっていたのかもしれない。
 典型的な寄生植物だ。

 天竜区の奥庭に桃源郷のように隔離された里山。
 残しておきたいもう一つの日本だ。



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「宇宙いも」を食べてしまった

2016-10-15 20:03:48 | 農作業・野菜
いただいた「宇宙(ソラ)いも」を6月に植えてから、ついに実が空中に出来上がった。
 ゴーヤと一緒に植えたのにゴーヤはとっくに枯れてしまったが、選手交代というわけだ。
 実のつき方はムカゴと同じ。

 
 ムカゴとはいえ手のひらくらいのジャンボな大きさだ。
 これだけでただものではないのがわかる。
 隕石のような地球外生物のようなグロテスクな形態だ。
 このままムカゴと同じように蒸してもいいがややアクがあるので、バター焼きがおいしそう。

                           
 ヤマノイモ科らしいが、芋ほりに苦労しないで収穫できるのがいい。
 和宮様がさっそく調理。宇宙いもを蒸してから7~8mmでスライスする。
 塩・胡椒をしてからフライ衣をつけ油でカリッと揚げる。
 

      
 芋の断面は黄色い。
 味もムカゴと似ていて粘りがある。
 ホクホクしてコロッケのような柔らかい食感だ。
 これだとペロリといきそうだががまんする。

 これをいっぱい植えれば食糧問題も解決していきそう。
 わが家もこれから芋が主食になりそうな予感。
                           
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セイダカアワダチソウの投げ込み生け花

2016-10-14 21:22:35 | 植物
 わが畑に通ずる道のいくつかが雑草で通行止めとなっている。
 背の高い雑草を見てしまうとつい意欲がわかない。
 つまり、草刈りの意欲を雑草が瓦解させているのが真実かもね。
 そんななかでついにセイダカアワダチソウが咲いてしまった。

                        
 セイダカアワダチソウをできるだけ駆除してきたつもりだったが、オイラの甘いガードをくぐってキャツの勝ちとなる。
 これが伸びると野菜が日陰となってしまう。
 大根がすでに成長が遅れている。
 あわてて刈り取る。

                          
 そのまま捨てるのは悔しいので玄関前で飾ることにした。
 数分で投げ込み生け花となった。
 見ようによってはさらし者にもなるし、帰化植物の見直しにもなる。

      
 ヨメナらしき野菊も群生している。
 昨晩だろうか、ヨメナのある先にある鶏糞置き場をイノシシがぬた場にしてしまったらしく荒れていた。
 すぐさま、となりの第二サツマイモ畑で急いで収穫することに追われる。
 何気ない雑草の見える風景の中でもそこにさりげないドラマがあり、美しさがあり、植物の戦闘があり、そこに人間のささやかな営みがある。
 
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ニンニクをやっと植え付ける

2016-10-13 20:14:07 | 農作業・野菜
 青森の生産組合に注文していた無農薬のニンニクが届いたが、畝がまだできていなかった。
 あわてて畝立てし、マルチをセットしてなんとか植え付けることができた。
 例年ではホワイト6片の「L」を注文していたが、いつも高価だったのでランクを下げたところやはり大きさが小さい。
 心臓に難があって農作業を自粛していた和宮様も久しぶりにニンニクの植え付けを行う。

                           
 来週当たりから落花生の収穫時期になりそうなので、アナグマ対策としてとりあえず網を張っておく。
 一時は雑草とカボチャの下敷きになっていた落花生だったが今は何んとか持ち直している。
 相変わらず後手後手の作業に明け暮れている。

           
 珍しく大根が順調に育っているようだ。
 まだ完全に間引きが終わっていないが、毎日のように間引き菜の漬物や茹でた葉を食べている。
 夏では午後7時半ごろまで作業ができたが、今では5時半では暗くなっている。
 そろそろコタツを出してもおかしくない寒さが忍び寄る。
 ミニトウガンを毎日のように収穫してはあきれる。
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サツマイモの収穫 GO!

2016-10-12 18:37:28 | 農作業・野菜
 きょうは一日天気がいいということなので、サツマイモの収穫をした。
 ツルが多くて「ツルぼけ」のきらいはあったが、ほどほどのおおきさだったのでホッとする。

                             
 昨年は収穫が遅かったので太すぎた芋となった。
 イノシシやネズミの被害もなかったので順調な掘り出しとなった。
 細いイモもあったが、12本くらいのほどよい芋を持つ苗もあった。

          
 世界の生産量の9割がアジアだという。
 日本ではやはり鹿児島が4割という。
 品種は、外皮がベージュ色のすべすべした「人参芋」で、「隼人芋」ともいう。
 昨年この「人参芋」で焼き芋をしたところ、ベニハルカにせまる甘さのあるものだった。

                                      
 焼き芋はいつも焚き火の火を利用しているが、枯草や枯れ枝を燃やしながらの一石二鳥がエコでもある。
 ツルや葉を整理したので畑がずいぶんすっきりした。
 日陰で風通しのよい場所で2週間からひと月ほど置いておくと糖度が増すという。
 すぐ食べたい衝動を抑えなければならないのがストレスとなっちゃう。
 

                                       

                           

                               
 
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