山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

和宮様の焚き火事始め

2019-09-20 18:37:26 | 野外活動

 畑の残骸が積もりに積もって長らく放置状態だった。オイラがサボタージュしているので、和宮様が「われが焚き火をやるからに手を出さぬように」との指示があった。残骸にはカビ病にかかったキュウリの葉や茎も積もっている。雨で残骸の全体が湿気を含んでいて点火がむずかしい。しかし、和宮様はひとりでそれをクリアして見事に成功させた。太い材木をしっかり燃やして熾火にしたのがよかったようだ。

     

 久しぶりの焚き火だった。前回は6月上旬にやったので梅雨と灼熱のために延び延びになっていたのだった。遅い昼食はニラ入りの「チヂミ」にする。いつもの焚き火だとうどん・焼き芋・サンマ焼き・珈琲というのが定番だったが、今回はそれらをやらないで、残骸を燃やすことに徹したのだった。

          

 おかげで残骸もほぼ燃やし尽くし私設焚き火場の周りもきれいになった。和宮様も自信になったに違いない。ベルギーのスマートなアウトドアライフには及ばないが、アウトドアを楽しむ余裕が日本に定着しなくちゃならないと思う。しかし現実は作業に追われている日々だ。江戸や近代の勤勉革命は行き過ぎてしまったのではないかと思う。暮しを楽しむ余裕は平安時代の貴族に学ばなければならない。

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雑草ウエーブに体当たり

2019-09-19 20:21:15 | 農作業・野菜

 今年ほど草刈りできにくい年はなかった。雨天が続いたり、炎暑がやる気を焦がしたり、草苅機が調子悪かったり等々、ついつい草刈りが遅れ気味だった。そのつけがやってきた。肥料を積んであるところまでの道が消えてしまったのだ。気が付いてみたら、どの雑草も2m以上もある。元気な雑草の波が続く。

   

 愛用している草刈機はナイロンコードを使用している。石が多いところでもきれいに草刈りできるのが魅力的だった。しかし、現実の雑草の茎は太くなっていてナイロンコードでは歯がたたない。金属のチップソーで草刈りしたいがうまく動力が動かない。それでもごまかしながらなんとか道を拓いていく。目の前の雑草の波しか見えない草刈りの中やっと向かい側が見えてくる。やっと1本の小さな道が開通する。

 心は秋植えの畝を早く作らなければならないと焦るが夏野菜の残骸の整理をやらないと次に進めない。心は焦るが体は昼寝を要求する。すると、一日の労働時間がかなり短くなってしまう。

 それにしても雑草の生命力はたくましい。しかし、そのパワーは都会のコンクリートジャングルにはかなわない。雑草と向き合う暮しを喜びとしなければならないと思うのだが。

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幸せを重ねるバームクーヘン

2019-09-18 20:48:07 | 特産品・モノ

 人生の師匠でもある作家・高尾五郎さんからバウムクーヘンが届いた。オイラより先輩でありながらその精神はピュアな青雲の志を貫いている作家だ。清流出版から『ゼームス坂物語』全4巻を上梓している。

 24層のバウムクーヘンをさっそくいただく。職人「治一郎」が生み出したしっとりとした重厚な甘味の傑作だった。

  

 しかもそれに付随していた「しおり」が気に入った。「日々のありふれた幸せが 積み重なって大きなものになる」というフレーズがいい。バームクーヘンとは幸せのきっかけになるべく「円と縁」・「輪と和」の蓄積の逸品なのだと。こうした言葉の感性が味に沁みていると思えた。五郎さん、おいしくいただきました。感謝。

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こんな映画今まで「記憶にございません」!?

2019-09-17 20:08:08 | アート・文化

 残暑から逃げるように映画館に逃避するが、駐車スペースがなくてしばらく空きを待つ。同じことを考えるのか、会場とその周辺は人の荒波でざわつく。上映時間ぎりぎりで会場にたどりつく。三谷幸喜監督「記憶にございません!」を観る。完成度はいまいちだがさすがの三谷ワールドコメディの真骨頂が発揮されていた。

 

 記憶喪失した総理が自分がやってきた汚れた政治をクリーンに改革していく物語だ。チャップリンの「独裁者」という映画に似ている。パロディとしてはチャップリンが優れているが、三谷コメディは硬直した現代の政治に遊び心をどぼどぼ注入していることが主眼だ。

           

 三谷組の常連・中井貴一は監督の期待通りの主演の総理役を演じたのは言うまでないが、意外性あるキャストは、ニュースキャスターの有働由美子が初めて出演しているところとか、USAの日系女性大統領役の木村佳乃の英語力も異彩を放った。ディーンフジオカや佐藤浩市の安定した存在感も三谷コメディの一翼を担っている。

  

 これからの政治家は「記憶にございません」という答弁はこれで使えなくなりそうだといいな。

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おーいどうしたんだー!?飛べるかー!?

2019-09-16 22:05:41 | 生き物

 畑だった畝がいつのまにか雑草園になったところへ蝶や蜂がやってくる。その中に、翅が半分くらい欠損していた蝶がいた。どうやら「ツマグロヒョウモン♂」らしい。夫婦喧嘩で敗れたのだろうか、いじめられたのだろうか、もう、飛ぶ力は残されているのだろうか、蜜を吸っているというより止まっているのがやっとのように見える。いのちのある限り生き抜こうという決意さえ感じてしまう。

        

 そのそばでは、「ウラギンヒョウモン♀」がうまそうにニラの蜜を吸っていた。ハチが寄ってくると追い出すくらい真剣になわばりにこだわる。このへんは現代の人間とおんなじだ。生息地は草原なので、草原がなくなっていく都会からは消えていく運命でもある。ウラギンヒョウモンの減少は、過疎地から人間がいなくなるのと同じ運命をたどっているというのは言い過ぎだろうか。ちなみに、名前の由来は裏の翅の白班が銀に見えたということらしい。

  

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熱中症にならないために

2019-09-15 21:31:07 | 特産品・モノ

 秋の気配が顕著になったとはいえ、残暑の厳しさは変わらない。このところ、首から頭にかけてぽっぽと暑さを感じるので冷凍したペットボトルで枕替わりにしてみた。しかし、頭のてっぺんを冷やそうとすると転がったりして落ち着きが悪い。そこで、ジェル剤からなる「冷却ソフトまくら」を入手する。

       

 歯痛や打撲したときも利用できるし、メッシュカバーは洗濯もできる。メイドインチャイナは不安もあるがアイリスオーヤマが販売していた。気温が高く首や頭を冷やしたいとき使ってみる。凍らないジェルが使われているのでフィット感がいい。農作業の休憩に使って熱中症対策とする。体温調整がだんだんへたになっていくのを感じ入るこの頃だ。

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日本初のインドカリーパン

2019-09-14 20:19:35 | 特産品・モノ

 東名高速の海老名SAで新宿中村屋のインドカリーパンの看板を発見。新宿中村屋といえば、当代一流の芸術家たちのサロンがあり、戦前イギリスからの独立をめざしたインドの革命家ボースを匿ったことでも有名なお店でもある。そのボースが亡命中に伝授したのがインドカリー。それをカリーパンとして売り出したのが昭和15年からだった。

   こここで初出店ということでさっそく列に並んでみる。チキンは売切れだった。チーズ味はもう一息チーズを入れてくれればまた買いたくなる。和牛カリーは純インド式カリーをベースにした旨みと伝統があふれていた。

 カリーパンの隠し味には、「ガラムマサダ」を振りかけているという。それで、「ガラムマサダの種」も購入。食べてみると辛みが口内に充満する。究極を追求する職人気質がここでも表現される。

          安くはない値段だが味はいわゆるインドカリーの味に肉薄する。中村屋の伝統を誇りにするシェフたちの心意気をさらに感じる。おかわりが欲しいと思ったときには残念ながら海老名を離れていた。        

           

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なぬーッ!「IMPUL」だって!

2019-09-13 09:34:46 | 自動車・エンブレム

 高速道路のSA駐車場はフロントエンブレムを探す宝庫には違いない。初めて見るロゴには歓喜はするが、丹念にうろうろするわけではない。あくまでトイレや建物へ行く道すがらの一瞬の発見に掛けるのだ。

 そこで見慣れない「インパル」というエンブレムを発見。これは日本一速い男と言われた元レーシングドライバー・星野一義代表の「KKホシノインパル」社のものらしい。同社は、自動車部品の開発・販売を行う企業で、主にニッサン向けのパーツ販売が多いようだ。野球選手のイチローが星野ファンだという。

 

 ニッサンに「X-TRAIL」の車があるので、それをベースにしたドレスアップカーということに違いない。ニッサン子会社でスポーティーなデザインを得意とする「NISMO」(ニスモ)と、上質な素材・インテリアを得意とする「AUTECH」(オーテック)とがかかわったプレミアムデザイン車のようだ。どおりで格好いい。 

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フェラーリのような伝説のトヨタ車

2019-09-12 22:45:39 | 自動車・エンブレム

 高速道路のSAの駐車場でかっこいい車を発見。あとで調べてみたら、トヨタが1984年~1999年にかけて製造販売してきた人気のスポーツカーらしき「MR2」だった。MR2とは、「Midship Runabout 2seater」の略だ。エンジンが「船体」の真ん中近くに配置しているので「Midship」。「 Runabout」とは「その辺を気軽に走り回る」というのが真意。「2seater」は2席だけの座席。

             

 フロントエンブレムは、MRを図案化した猛禽類のデザインで若者の心を揺さぶる。ロゴの中にも、Midship Runabout の造語を入れている。日本の自動車ロゴは極めて少ない。だから初めてこのロゴを見たときは、外国車と推察した。外国の車は猛禽類がお好きなようだ。いかにもフロンティアらしい誇りも感じるが西洋の驕りも感じてしまう。

 スズキの「ラパン」は、ミッフィーのうさこちゃんがロゴとなっている。ラパンとはフランス語でウサギを意味する。しかし、外国車にはジャガー・馬・虎・ライオン、さらには蛇・サソリとかの能動的な動物が主流だ。ダッヂの羊が珍しいくらいだ。そこんところが、産業革命や戦火を背景にした自動車の歴史・苛烈な吸収合併とロゴデザインとの宿命があるのかもしれない。

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満州国を舞台にしたスペクタルロマン

2019-09-11 04:09:40 | 読書

  機動戦士ガンダムで活躍した安彦(ヤスヒコ)良和のマンガ『虹色のトロツキー』全8巻(中公文庫、2000.3)を読み終える。満州国を舞台に実在の人物が登場するから面白い。石原莞爾・辻政信・甘粕正彦・東条英樹・岸信介・川島芳子・松岡洋右・尾崎秀実らの一癖ある個性的なキャストが登場する。

          

 主人公は、日本人と蒙古人とのハーフのウムボルト少尉を設定。スターリンから粛清されたトロツキーをかついでソ連を分断しようとする特務機関の秘密工作があったとする作者の構想が見事だ。ウムボルトの父はそれに関与していて謎の死を遂げる。それを解明しようとするが、ノモンハン事件をはじめとする戦火と軍部に主人公は翻弄されていく。そしてトロツキー招聘計画は虹のように幻となっていく。

 

 劇画らしい見せ場はいくらでもあり、読者をハラハラとひきつける。なにしろ、作者は虫プロで修行していただけに作画がじつに優れている。同時に、満州国をめぐる視点を侵略側の日本からではなく、蒙古人やアジア人の現場の視点からその不条理を描いている。五味川純平の『人間の条件』に共通するものがある。戦後、関東軍の参謀として謀略的な作戦を指揮していた辻政信は国会議員になるし、改革派官僚の岸信介は総理大臣となる。

            

 石原莞爾(カンジ)が主導した「五族協和」の精神は満州国の「建国大学」設立にも見られたが、関東軍や軍部の傲岸な暗躍で頓挫する。そうした軍部内部の矛盾・葛藤も史実を公平に描かれている。後半はノモンハン事件の詳細に流されたきらいはあるが、関東軍参謀の無責任な作戦・精神主義によって多くの兵隊の命が失われたことを告発している。

 これを描くにあたって、作者は膨大な資料とインタビューとを蓄積しつつ、ポピュリズムにくみしない主人公の姿・位置・生き方に未来を託したのだった。歴史に学ばない日本は中国・朝鮮を軍靴でいかに闊歩してきたのか、その行為を直視することをやめ、むしろ経済成長・景気浮揚の金銭拝跪主義に「合理化」している。その風化からは真の友好親善は生まれない。

              

          

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