山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

「外が大変なことになっているぞよ」

2022-04-06 21:56:53 | できごと・事件

 夕闇が迫ろうとする直前、和宮様が「外に来なはれ!! 大変なことになっておるぞ」と勝手口に駆け込んできた。なにか、事件でもと、現場に急行する。そこは、シイタケのほだ木があるところだった。今年のシイタケは終了したと思っていたところ、最近の雨のせいかどっさりシイタケができていたではないか。

      

 往年のようなどんこのシイタケはさすがになかったが、形の悪い「わけありシイタケ」を収穫することとなった。つい最近、知り合いから肉厚のうまいシイタケを貰って食べたばかりだった。それには及ばないが、生のうちにスライスして冷凍にしておけば便利な食材となる。

 そのため、暗くなる前にと、あわてて収穫をする。ほだ木は樹皮も破れとても菌糸が伸びるどころではない状態だった。それでも、しぶとく最後の命をかけてくれたような現れ方だった。

      

 今までシイタケがなかなかできなかった隣の太い切り株にもシイタケが参入した。こちらはどんこに近い形状をしているので味に期待ができそうだ。残念ながら、特上の「森菌」でないのが惜しいところだ。

 いっぽう、その近くに、毎年山菜として楽しみにしている「コゴミ」がいくつか芽を出していた。このところ、株が増えているので期待できそうだが、事前に草刈り機でまわりをきれいにしておくのを忘れていた。今年もなんとかコゴミの味を満喫できそうだ。

 そのうえさらに、その周辺には「ワラビ」も芽を出し始めているではないか。いよいよ、山菜シーズンの開幕だ。過疎地ならではの忙しいスローライフになりそうだ。

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生きている奇跡を称えたいが有毒だよ

2022-04-04 23:15:13 | 生き物

 アリのようなデカいのが歩いていた。ときどき見かける「ツチハンミョウ」だ。お腹が異常にデカい。土の中で4000個の卵を産むというからなのか。この中から生き残って成虫になるのはわずかだというから、この成虫はその奇跡の生き残りだったわけだ。生きていること自体が奇跡なのだ。考えてみると、人間だって産まれたこと自体も奇跡だと言える。だから、生きていること自体に感謝しなければならないね。

   

 ハンミョウとは、多彩な色の羽をもつ昆虫だが、「斑猫」と表示する。この「斑猫」とは獲物を追いかける俊敏な動きのある猫の動作を言う。確かにハンミョウを手で捕まえるのは難しい。そのハンミョウと「ツチハンミョウ」とはつながらない。

 幼虫はハナバチに寄生してハナバチの卵や花粉を食べて成長する。翅は退化しているので飛べない。つまり、羽がなくても敵を倒すだけの毒を持っているからなのだろう。

             

 今まで目撃していた「ツチハンミョウ」は青色のメタリックな色だったが、今回は角度の違いからなのか緑色に近かった。枝でちょんちょんとつついたら、擬死して固まった。すると、関節から黄色い体液を出すというが、それはなかった。その体液こそ、皮膚炎を起こす毒だと言われる。直接手で触らなくて正解だった。

 サド伯爵が売春婦を毒殺しようという容疑で捕まったとき、このハンミョウの粉を持っていたという。また、忍者が暗殺を目的に利用していたという話もある。どちらにせよ、直接触らないのがいい。

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川床を掘っているようだった

2022-04-01 21:50:40 | 農作業・野菜

 ネギの苗を購入したので苗床を急遽掘ることになった。いつもよりやや深く溝を掘り出していたら、向かいのおばあちゃんが「堆肥がいっぱいでいい土になったね」とほめてくれた。確かにミミズも多くなったものイノシシがたびたび侵入し、今のウクライナの侵略された町のような荒涼とした畑ともなった。イノシシが来なくなると葉物野菜の収穫が順調となった。しかし、深さ30cm以上を掘り出していくと次々拳大の石にぶつかった。

      

 そう言えば、ここを初めて畑にしたときは石の捨て場ではないかと思ったほどの場所だった。10年以上たった今、石だらけだった過去の状態をすっかり忘れていた。鍬は役に立たず、ツルハシが頼もしい農具となった。尖がっているほうで掘ってみると次々石に当たり、手がしびれることもたびたびだった。まるで、川床をツルハシで掘っているような感覚だった。

       

 さいわい、片手で持てるくらいの石がほとんどだった。以前は掘り出すのに一日がかりかかった大きな石もあった。その石は今では座るのにちょうどいい石となって近くに転がっている。掘り出した石はもちろん山へ至る階段の敷石に使うつもりだ。

 けっきょく、二日がかりの穴掘りになってしまった。なんとか穴を掘り終わり、堆肥を入れて枯れたススキも漉き込む。数時間で終わるはずだったのに、二日もかかってしまうとは、想定外のドラマに嵌められる。農作業も人生も戦争も想定外の陥穽に満ちている。

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