田舎生活実践屋

釣りと農耕の自給自足生活を実践中。

「今注意すべき大地震」(木村政昭氏)を読んだ(2012/3/15)

2012-03-15 22:15:06 | 3.11東北大震災の頃
 東北の大震災以来、地震や津波に関するニュースや解説をよく目にする。最近、「いま注意すべき大地震」(木村政昭著、青春出版会 冒頭に写真)をフムフム、ナルホドと思いながら読んだ。木村政昭氏は琉球大学の名誉教授で、その名前は時々新聞で、地震があるとそのコメントを見て、名前を覚えていた。印象的だったのは、神戸大震災の直後、この地震は雲仙普賢岳の噴火と関係があるかもしれない、普賢岳の噴火はこの地震でストレスが開放され収まるかもしれないとのコメントがあり、実際に噴火が沈静化したとき。その後、注意して新聞記事や、一冊木村氏の書いた本も読んで見たりして、大変説得力があると感心。ホームページも開設しており(左のブックマーク)特に東北の地震のあと、よく覗いていたが、昨年8月以降、更新がなく、病にでも倒れたのかと心配していたところ。病ではなく、冒頭の本を今年の一月出版で、やれやれ。アマゾンで送料込み1,000円で注文し、読み終わったところ。

 内容は、自分で直接読むのが一番良いが、地震と火山との関係で、これから発生する地震や火山噴火の可能性に言及しており、大変シンプルで雄大な構想。なぜ、政府の地震予知や学会の主流の学説にならないのか不思議だが、そうはなっていない。
 歴史家にアーノルド・J・トインビーというイギリスの歴史学者があり、「歴史の研究」という大著がある。このトインビーもマスコミや事業家や市井の歴史好きには絶大な支持があり、20世紀最大の歴史家と呼ばれているが、歴史学者の間では異端扱いされて久しい。私も「歴史の研究」の抄録の日本語訳の全三巻の第一巻を高校三年生の時読んだことがあり、随分と目が開かれた記憶がある。この木村氏は歴史家のトインビーとよく似ている。学会の主流には嫌われる学者のような。

 今回の木村氏の新著で、驚いたのは、今話題のガスハイドレートが大津波と関係があることがあり、江戸時代(1771年)マグニチュード7.4の海底地震で八重山諸島に最大85メートルの大津波をもたらしたのは、地震がこの海域に広く存在するガスハイドレートの瞬間的な爆発を引き起こし(シャーベット状のメタンが海水と広範に接触)地盤の大崩落を起こした事に起因したかもしれないとの指摘。

 木村政昭氏のブログでは最近は地震・火山情報の詳細は更新しないようなので、一度この本を読んでみるのも身を守る一助になるかも。またこの木村理論を念頭に、釣りや温泉三昧で目にする火山の跡や巨大な石灰の山並みを見るとこれまで繰り広げられてきた地球の大地の歴史を感じることが出来る
コメント
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