一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

天山 ……ウメバチソウ、リンドウ、センブリ等が開花し、秋の花が咲き揃った……

2024年10月02日 | 天山・彦岳


10月1日(火)

暑かった9月が終わり、
10月になって、やっと秋がやってきたような気がする。
先日は(登山者の多い)天山を避けて八幡岳へ行ったが、
やはり天山の秋の花も見たい。
登山者がいないことが多い(平日の)朝駆けもイイが、
朝駆けだとセンブリやリンドウがまだ花を閉じていることが多い。
……ということで、今日は11:00頃に天川登山口へやってきた。
すると、駐車場は、ほぼ満車状態であった。
しかも、福岡、久留米、佐世保ナンバーの車が多かった。
この時期の天山は、平日でも(特に県外からの)登山者が多いのだ。
手前のスペースにも車は駐まっていたが、隙間を見つけて駐車し、


軽くストレッチをして登り始めた。


ゆっくり登って行く。


いつのも場所でパチリ。


アキチョウジや、


オトギリソウを撮りながら歩いていたら、


センブリの花に出逢った。
しかもたくさん咲いている。


一輪だけの(4弁の花びらの)センブリが案外多い。




センブリの花を見ているだけで楽しい。




センブリの花を撮っていたら、
山頂から下ってきた妙齢のご婦人から、
「ムラサキセンブリの花はどこに咲いているか知りませんか?」
と声をかけられた。
昨年もこの時期に天山に来たが見つけられなかったとのこと。
(後ろ姿はその妙齢のご婦人)


山頂を踏んだ後、


(稜線上の)ムラサキセンブリの咲いている場所に案内する。


「こんな所に咲いていたんですね!」
と、大喜び。


喜んでもらえて良かった。


ご婦人と別れて、稜線散歩へ。


アキノキリンソウが驚くほど増えていた。


いいね~


マツムシソウ、


ツルリンドウもまだ咲いている。


稜線上にもセンブリがたくさん咲いている。


タンナトリカブトはピークを迎えつつあるが、


今年は花が少ないように感じる。


ウメバチソウは二輪咲いていた。


来年もまた咲いてほしい。




天山の秋の花としては最後に咲くリンドウも開花していた。




リンドウが咲くと、天山の秋の花は咲き揃ったことになる。




この花束をあなたに……




この後、“私の山歩道”へ。


まず、昨年見つけたスズコウジュを見に行く。
近くでは福岡県脊振山系金山での(スズコウジュの)自生が知られているが、
福岡県のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅰ類に登録されている。
佐賀県でも「佐賀県レッドリスト2020」(植物編)によると、
絶滅危惧Ⅰ類種に登録されているようだが、
佐賀県の山での目撃情報はほとんどないと言っていい。
大分県では準絶滅危惧 (NT)で、
長崎県ではそもそも自生していないようだ。
そんなスズコウジュを、昨年、天山で発見した。
今年は、8月31日に初めて開花を確認した後、何度か見にきているが、
約1ヶ月経った今日は、もう終盤を迎えていた。


残り少なくなった花をひとつひとつ撮っていく。






また来年も咲いておくれ。


キバナアキギリは随分と花を増やしていた。


嬉しい。


オタカラコウもプチ群生していた。


楽しい。


シラヤマギクもあちこちに咲いている。


ガマズミや、


アオツヅラフジの実が秋を感じさせる。


レイジンソウも今が盛りと咲いている。


いいね~


サワヒヨドリ、


ヒメジソ、


コシオガマを見ながら歩いていたら、


アケボノソウの群生地に出逢った。


(天山の)アケボノソウの群生地はたくさん知っているが、
三本の指に入る規模であった。


大好きな花なので、嬉しい。


一株一株撮っていくが、埒が明かない。(笑)




この群生地には、4弁の花びらのアケボノソウが多い。




また天山に来る楽しみが増えた。
今日も「一日の王」になれました~

この記事についてブログを書く
« 23歳の若さで亡くなった土佐... | トップ | 映画『ナミビアの砂漠』……河... »