一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

高千穂峰

2007年04月15日 | 山岳会時代の山行
参加者31名(佐賀労山からの参加6名、一般参加2名を含む)。
大型バスでのゆったり登山であった。
バスでの移動中、車窓から見る新緑が目に染みて、なんだか嬉しくてワクワクした。
胸が躍った。

『日本百名山』で深田久弥はこう書いている。
「天孫降臨は神話的伝説であろうが、その伝説にふさわしい秀麗な山容を、高千穂峰は持っている」
「その主峰が、左に二ツ石、右に御鉢、の二峰を従えて、左右相称の形でスックとそびえ立った姿は、まことに神々しく品格がある」
私にとっては初めての高千穂峰。
そのスケールの大きさ、神秘さに心を動かされた。
まさに霊峰。
まさに聖峰。
最初のザレ場の急登と、山頂への最後の急登はなかなか手強かった。
だが、御鉢の火口壁、そして中岳、新燃岳と続く霧島連山のスケールの大きな眺めが、その疲れを吹き飛ばしてくれた。
天候もわれら「からつ労山」に味方してくれて、心配された雨もお湿り程度で、風もなく、眺めも良く、快適に歩くことができた。

うまく言えないが、何か大きなものに見守られているような、そんなことを感じた山行であった。



高千穂峰を下山後、えびの高原にある温泉で疲れを癒した。
入浴後、建物の外に出ると、シカが近寄ってきた。
野生のシカだろうか?
随分、人に馴れている。
近くで見ると、本当に可愛かった。


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