一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

「人生の一日」(4) ……ロウバイの並木道……

2025年02月04日 | 人生の一日


昨年(2024年)の2月中旬、
近くの里山で、“ロウバイの並木道”を見つけた。
ロウバイの木はポツンと立っているイメージがあり、
並木になっているのはあまり見たことがなかったので嬉しかった。
だが、残念なことにそのときはすでに花のピークは過ぎていて、
〈来年こそ……〉
と、その場で決意したのだった。
……あれから一年、
あちこちでロウバイが満開になっているのを目にしたので、
昨年見つけたあの“ロウバイの並木道”へ行ってみた。


ところが、まだ三分咲きか四分咲き程度であった。




それでも好い匂いが辺り一面にたちこめ、
芳香に酔わされるほどであった。


この“ロウバイの並木道”は、
観光客や登山者などとは無縁な隠れ里のような田舎道にあり、
ロウバイを見ているのは私一人だった。


満開になるのは一週間後、いや、もっと先だろうか……
満開の頃にまた来たいと思った。



「蝋梅の 香の一歩づつ ありそめし」(稲畑汀子)

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