一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

天山 ……重要な用事がある日も山に登りたい……

2009年08月30日 | 天山・彦岳
今日は午前10時半までには家に帰らなければならない。
重要な用事があるのだ。
遅れたら一大事!
早朝6時に家を出る。
向かう先は天山。
天山だったら、登山口までの往復の時間を除いても3時間は楽しめるだろう。
この時期の天山といえばマツムシソウやキュウシュウコゴメグサが主役だ。
稜線を歩くだけで、これらの花々は登山者に微笑みかけてくれる。
9月の中旬になればタンナトリカブトやアケボノソウなどが咲き出すので、主役交代となる。
9月、10月の天山は、本当に魅力的だ。
8月最後の日曜日。
時間は僅かだが、天山を存分に楽しみたい。
6:30
登山口より歩き出す。
ガスっていて、展望は良くない……が、墨絵を見ているようで美しい。


これは月ではなく太陽。
こちらもなかなか素敵だ。


登山道の脇に蜘蛛の巣が……
水滴をたくさん付着させていて、シュールな絵画を見ているよう……。


山頂に着き、稜線を歩く。
この時間、さすがに誰もいない。
主役のマツムシソウがたくさん咲いている。


もちろんキュウシュウコゴメグサも……


シギンカラマツだって、こんなにたくさん……


「ツルリンちゃん」ことツルリンドウが美しい~


次の主役・タンナトリカブトも準備万端。


稜線を離れ、秘密の散歩道へ。
ヤマボウシの実が食べ頃になってました。


秋の七草、ハギ。


アキチョウジが咲き始めていました。


ヒメアザミはけっこう珍しい花です。


クサアジサイは、なぜか男性に人気がある花です。
薄いピンクが、可憐な女性を想像させるからかな?


キンミズヒキ。


これほど大きくて美しい花には、めったに出逢わない。


カワミドリも近づいて見ると美しい花だ。


そして、シロバナサクラタデ。


今日、逢いたかった花のひとつ。


そして、もっとも逢いたかった花が、マキエハギ。


今年も逢うことができた。
うっとり……


9:47
登山口に戻ってくると、これから登ろうと準備をしている女性が二人。
そのうちの一人がお母ちゃんだった。
「あらタクさん、お久しぶり~、もうお帰りですか?」
「はい、これから二女の結納なんですよ」
「あら、おめでとうございます。結納の日まで登山ですか?」
「はい、朝6時に家を出てきました」
そ~なんです。
今日は、これから娘の結納だったのです。
結納の日まで、山に登るかって話ですよね~
ほんと、呆れますね~
配偶者も娘たちも呆れてました。
この分だと、結婚式の日も登山しているんじゃないかな~( ´艸`)
本当に困ったもんだ。(って、あんたの事だよ!)
デヘヘ……。

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