※PCでご覧の方で、文字が小さく感じられる方は、左サイドバーの「文字サイズ変更」の「大」をクリックしてお読み下さい。
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県が、
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、
4月25日から5月6日までを、
「いのちを守る STAY HOME週間」と定めることを発表した。
東京都・小池知事、神奈川県・黒岩知事、埼玉県・大野知事、千葉県・森田知事のコメントは、以下の通り。
4月7日に国から発出された『緊急事態宣言』の下、1都3県が緊急事態措置を講じてから2週間が経過いたします。この間、感染拡大防止に向け、人と人との接触機会を8割減らすべく、都民・県民の皆様、事業者に皆様には徹底した外出自粛や施設の休業等をお願いしてまいりました。皆様のご協力に深く感謝を申し上げます。皆様のいのちを守り、家族や大切な人を守るためには、まさしく今が正念場であり、特に今週末から迎える大型連休期間中の取り組みが非常に重要となります。1都3県では同じ危機意識の下、一刻も早く事態の収束を図るため、このたび、4月25日から5月6日までを「いのちを守る STAY HOME週間」として、企業・住民の皆様に連続休暇の取得などによる通勤の徹底的な抑制やこれまで以上の外出自粛へのさらなるご協力をお願いすることとしました。一人ひとりの行動の積み重ねが大きな力を生み出します。私たちも連携し全力で取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
佐賀県は、この1都3県には入っていないが、
佐賀県でもクラスター(感染者集団)が発生し、
予断を許さない状況になってきた。
私自身は、前回、このブログに、
「近くの山に、平日に、人と会わない時間帯を狙って登山しているので、山でも人に会うことがほとんどない」
と記したばかりなのだが、
私自身のできることとして、個人的に、
4月25日から5月6日までを、
「いのちを守る STAY HOME週間」
としたいと思う。
なので、この期間は、
山へは行かないことにする。
いくら人のいない山でも、外へ出ると、感染リスクはゼロではない。
それに、
山行記録をこのブログに載せることによって、
読者の「山へ行きたい」という気持ちを煽(あお)ることにもなりかねないので、それも避けたい。
今週末から迎える大型連休期間中の取り組み方次第で、今後、
日本の新型コロナウイルスの感染者数がどう変化するかが決まるような気がするので、
“山”を含めて、外出は極力控えたいと思う。
よって、この期間(4月25日から5月6日まで)は、登山のレポは載せることができない。
映画館も休館しているので、
新作映画のレビューは書けないが、
これまで見てきた映画の中で、
レビューを書こうと思っていたのに、書く機会を逸してしまった作品や、
レビューを書いたつもりになっていて、実際は書いていなかった作品などもあり、
この機会に書いておこうかという気になった。
本日紹介する映画『PARKS パークス』は、
3年前の2017年4月22日に公開された作品で、
東京の武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭恩賜公園の開園100周年事業の一つとして制作され、
橋本愛、永野芽郁、染谷将太が共演した青春音楽ドラマ。
吉祥寺・井の頭公園の脇に建つアパートに住む大学生の純(橋本愛)は、
最近なにもかもがうまくいかない。
同棲するはずだった恋人とは別れてしまい、大学からは留年の通知が届く。
なんとか卒業しようとゼミの担当教授(佐野史郎)を訪ねて交渉し、
アパートに戻ると、見知らぬ高校生のハル(永野芽郁)が訪ねてくる。
亡くなった父親の晋平(森岡龍)について小説を書こうとしていたハルは、
晋平が保存していた昔の恋人、佐知子(石橋静河)の手紙を読み、
その住所と50年前の写真を頼りに吉祥寺にやってきたのだった。
ゼミのレポートの題材になるかもしれないと思いつき、
ハルと一緒に佐知子を探すことにした純は、
アパートを管理する不動産会社の担当者に頼み込んで、
オーナーの寺田さん(麻田浩)の連絡先を教えてもらう。
ふたりを自宅に迎え入れた物静かな寺田さんは、佐知子と晋平のかつての友人だった。
寺田さんの情報をもとに佐知子の現在の住まいを突き止めた純とハルは、
そこで孫のトキオ(染谷将太)に出会う。
佐知子は少し前に脳梗塞で亡くなっていた。
そしてその数日後、
トキオは祖母の遺品のなかにオープンリールのテープを見つける。
ヤフオクで入手したオープンリールにテープをかけてみると、
ノイズまじりに流れ出したのは、若いころの晋平と佐知子の歌声だった。
「君と歌いたい曲がある/それはこんな曲で/僕らの物語は/この公園から始まる……」
テープが傷んでいたせいか、音は途中で途切れる。
「公園って……この井の頭公園のことだよね?」
興奮した純、ハル、トキオの3人は、曲を完成させようと決意する。
だが純は高校生のときギターを触ったことがある程度、
ハルはリコーダーが吹けるだけ。
トキオは機材のセッティングやサンプリングやラップは得意だが、楽器は弾けない。
バンドメンバー探しを始めた3人は、
キーボード奏者、ベーシスト、ドラマー、ギタリストをリクルートすることに成功し、
曲の新しいアレンジに取り組む。
そんなとき、「吉祥寺グッド・ミュージック・フェスティバル」(通称「キチフェス」)の運営に関わっている純の友人でイラストレーターの理沙(長尾寧音)が、
フェスに出場しないかと誘ってくる。
気おくれする純を説得して、出場を決めたトキオと他のメンバーたち。
曲のアレンジと練習は順調に進み、ついにフェスの当日がやってくる。
だが、本番の直前に、思わぬアクシデントが起きてしまう。
60年代の曲を2017年に復活させようとする純たちの試みは、
無事に成功するのだろうか……
井の頭恩賜公園と吉祥寺の街を舞台に、
50年前に作られた曲に込められた恋人たちの記憶が、
現代に生きる3人の若者たちの夢につながっていく……という設定が素晴らしく、
序盤はワクワクさせられ、楽しんで見ていたのだが、
中盤から終盤にかけて、ややグダグダの展開となり、
『ラ・ラ・ランド』(2016年)ばりのミュージカル風なラストに至っては、
(本来は盛り上がる筈なのだが)私自身は“肩すかし”をくらったような気分になった。
「卒論はどうなったのか……」という問題も含めて、何もかもがうやむやで、
それをファンタジーで誤魔化している気がして、
最初は順調に飛行していたのに、急に失速し、墜落してしまった作品のように感じた。
それでも、
期待していた橋本愛、永野芽郁、石橋静河の演技は良かったし、
3人の可愛らしさや美しさも際立っていたので、
レビューを書こうと思えば書けた筈なのだが、
いつか書こうと思っているうちに、月日が過ぎてしまっていた。
今考えると、この映画を見た当時(3年前)は、
意地悪な見方をし過ぎてきたのかもしれない。
井の頭恩賜公園の開園100周年事業の一つとして制作された作品だし、
“井の頭恩賜公園の開園100周年”という制約されたテーマの中で、
瀬田なつき監督は、案外、公園の現在と過去を巧く繋ぎ合わせて物語を構築していたのではないか……と、今になって思う。
主人公の大学生の純を演じた橋本愛は、
抑えた演技と、透明感のある美しさで、私を魅了したし、
謎の高校生のハルを演じた永野芽郁は、
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』に主演する前だったので、
当時はそれほど有名ではなかったが、
その愛らしさと、際立った演技力で、抜群の存在感を示した。
父親の晋平(森岡龍)の昔の恋人・佐知子を演じた石橋静河は、
直前に見た『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017年5月13日公開)の印象が強烈で、
私は、このブログに、
……女優・石橋静河を目撃した日……
とのサブタイトルをつけてレビューを書いたのだが、
そこに次のように記している。
ここに書くべきは、石橋静河のことである。
私は、この映画で初めて石橋静河を見たのだが、
(映画『少女』でも見ている筈なのだが……)
その美しさ、その存在感に、すっかり魅せられてしまった。
この映画の上映中、
私は彼女ばかりをずっと見ていたような気がする。
この感覚は、
『愛のむきだし』で満島ひかりを、
『百円の恋』『0.5ミリ』で安藤サクラを、
『海街diary』で広瀬すずを、
発見したときのような感覚に似ている。
私にとっては実に嬉しい感覚であった。(全文はコチラから)
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』よりも出演シーンはかなり少なかったが、
その昭和的な美しさと佇まいは秀逸で、
女優としての限りない可能性を感じさせた。
事実、その後も、
『きみの鳥はうたえる』(2018年9月1日公開)
『いちごの唄』(2019年7月5日公開)
などで、実力を発揮している。
佐知子の孫のトキオを演じた染谷将太。
石橋静河と共演した『きみの鳥はうたえる』や、
今年見たばかりの『初恋』(2020年2月28日公開)などの映画だけでなく、
現在放送中のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』では、
主人公・明智光秀の主君となる織田信長を演じるなど、
俳優としての実力は折り紙付き。
本作では、少し軽めのチャラい役だが、
橋本愛と永野芽郁を繋ぐ役目を果たしており、
彼が本作の要(かなめ)であったように思う。
それにしても、瀬田なつき監督は、
(橋本愛、永野芽郁、石橋静河もそうだが)よくぞ染谷将太をキャスティングしたものだと感心する。
私は、18歳で上京し、約9年間、東京にいたが、
井の頭線には毎日のように乗ってはいたものの、
井の頭恩賜公園には行ったことがなく、個人的な思い出はない。
個人的な思い出はないが、映像としての記憶はある。
それは、
1975年10月5日から1976年10月10日まで毎週日曜日20:00 - 20:54に放送された、
日本テレビ系のドラマ『俺たちの旅』。
三流私学・修学院大学の学生カースケ(中村雅俊)、
その同級生オメダ(田中健)と、
同郷の先輩で早大OB・グズ六(津坂まさあき)が中心に織りなす、
友情と青春群像を活写したドラマであったが、
このドラマのロケ地によく井の頭恩賜公園(特に池に架かる橋)が使われていた。
そして、井の頭恩賜公園には関係ないけれど、
カースケの同級生・ヨーコ役の金沢碧が美しかった。(コラコラ)
『俺たちの旅』の他、
『高校教師』
『愛してると言ってくれ』
『ラストフレンズ』
などのTVドラマも井の頭恩賜公園でロケされており、
2017年公開の映画『火花』(レビューはコチラから)でも、
この公園がロケ地に使われていた。
東京には、井の頭恩賜公園だけでなく、多くの公園があり、
東京は、それら公園をとりまく、さらに巨大な公園であったような気がする。
それは、東京に限らず、全国のどの街(町)にも言えることなのだと思う。
新型コロナウイルスの感染拡大による様々な自粛要請で、
外出もままならず、自宅に閉じこもっていると、
自分の住んでいる街(町)そのものが、楽しい公園であったことに気づかされる。
井の頭恩賜公園の近くに住んでいた人、
井の頭恩賜公園や吉祥寺によく遊びに行っていた人、
TVドラマや映画の映像で井の頭恩賜公園を記憶している人など、それぞれに、
本作『PARKS パークス』を見れば、
何かしらを思い出し、感慨にふけることだろう。
ぜひぜひ
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の1都3県が、
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、
4月25日から5月6日までを、
「いのちを守る STAY HOME週間」と定めることを発表した。
東京都・小池知事、神奈川県・黒岩知事、埼玉県・大野知事、千葉県・森田知事のコメントは、以下の通り。
4月7日に国から発出された『緊急事態宣言』の下、1都3県が緊急事態措置を講じてから2週間が経過いたします。この間、感染拡大防止に向け、人と人との接触機会を8割減らすべく、都民・県民の皆様、事業者に皆様には徹底した外出自粛や施設の休業等をお願いしてまいりました。皆様のご協力に深く感謝を申し上げます。皆様のいのちを守り、家族や大切な人を守るためには、まさしく今が正念場であり、特に今週末から迎える大型連休期間中の取り組みが非常に重要となります。1都3県では同じ危機意識の下、一刻も早く事態の収束を図るため、このたび、4月25日から5月6日までを「いのちを守る STAY HOME週間」として、企業・住民の皆様に連続休暇の取得などによる通勤の徹底的な抑制やこれまで以上の外出自粛へのさらなるご協力をお願いすることとしました。一人ひとりの行動の積み重ねが大きな力を生み出します。私たちも連携し全力で取り組んでまいりますので、皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
佐賀県は、この1都3県には入っていないが、
佐賀県でもクラスター(感染者集団)が発生し、
予断を許さない状況になってきた。
私自身は、前回、このブログに、
「近くの山に、平日に、人と会わない時間帯を狙って登山しているので、山でも人に会うことがほとんどない」
と記したばかりなのだが、
私自身のできることとして、個人的に、
4月25日から5月6日までを、
「いのちを守る STAY HOME週間」
としたいと思う。
なので、この期間は、
山へは行かないことにする。
いくら人のいない山でも、外へ出ると、感染リスクはゼロではない。
それに、
山行記録をこのブログに載せることによって、
読者の「山へ行きたい」という気持ちを煽(あお)ることにもなりかねないので、それも避けたい。
今週末から迎える大型連休期間中の取り組み方次第で、今後、
日本の新型コロナウイルスの感染者数がどう変化するかが決まるような気がするので、
“山”を含めて、外出は極力控えたいと思う。
よって、この期間(4月25日から5月6日まで)は、登山のレポは載せることができない。
映画館も休館しているので、
新作映画のレビューは書けないが、
これまで見てきた映画の中で、
レビューを書こうと思っていたのに、書く機会を逸してしまった作品や、
レビューを書いたつもりになっていて、実際は書いていなかった作品などもあり、
この機会に書いておこうかという気になった。
本日紹介する映画『PARKS パークス』は、
3年前の2017年4月22日に公開された作品で、
東京の武蔵野市と三鷹市にまたがる井の頭恩賜公園の開園100周年事業の一つとして制作され、
橋本愛、永野芽郁、染谷将太が共演した青春音楽ドラマ。
吉祥寺・井の頭公園の脇に建つアパートに住む大学生の純(橋本愛)は、
最近なにもかもがうまくいかない。
同棲するはずだった恋人とは別れてしまい、大学からは留年の通知が届く。
なんとか卒業しようとゼミの担当教授(佐野史郎)を訪ねて交渉し、
アパートに戻ると、見知らぬ高校生のハル(永野芽郁)が訪ねてくる。
亡くなった父親の晋平(森岡龍)について小説を書こうとしていたハルは、
晋平が保存していた昔の恋人、佐知子(石橋静河)の手紙を読み、
その住所と50年前の写真を頼りに吉祥寺にやってきたのだった。
ゼミのレポートの題材になるかもしれないと思いつき、
ハルと一緒に佐知子を探すことにした純は、
アパートを管理する不動産会社の担当者に頼み込んで、
オーナーの寺田さん(麻田浩)の連絡先を教えてもらう。
ふたりを自宅に迎え入れた物静かな寺田さんは、佐知子と晋平のかつての友人だった。
寺田さんの情報をもとに佐知子の現在の住まいを突き止めた純とハルは、
そこで孫のトキオ(染谷将太)に出会う。
佐知子は少し前に脳梗塞で亡くなっていた。
そしてその数日後、
トキオは祖母の遺品のなかにオープンリールのテープを見つける。
ヤフオクで入手したオープンリールにテープをかけてみると、
ノイズまじりに流れ出したのは、若いころの晋平と佐知子の歌声だった。
「君と歌いたい曲がある/それはこんな曲で/僕らの物語は/この公園から始まる……」
テープが傷んでいたせいか、音は途中で途切れる。
「公園って……この井の頭公園のことだよね?」
興奮した純、ハル、トキオの3人は、曲を完成させようと決意する。
だが純は高校生のときギターを触ったことがある程度、
ハルはリコーダーが吹けるだけ。
トキオは機材のセッティングやサンプリングやラップは得意だが、楽器は弾けない。
バンドメンバー探しを始めた3人は、
キーボード奏者、ベーシスト、ドラマー、ギタリストをリクルートすることに成功し、
曲の新しいアレンジに取り組む。
そんなとき、「吉祥寺グッド・ミュージック・フェスティバル」(通称「キチフェス」)の運営に関わっている純の友人でイラストレーターの理沙(長尾寧音)が、
フェスに出場しないかと誘ってくる。
気おくれする純を説得して、出場を決めたトキオと他のメンバーたち。
曲のアレンジと練習は順調に進み、ついにフェスの当日がやってくる。
だが、本番の直前に、思わぬアクシデントが起きてしまう。
60年代の曲を2017年に復活させようとする純たちの試みは、
無事に成功するのだろうか……
井の頭恩賜公園と吉祥寺の街を舞台に、
50年前に作られた曲に込められた恋人たちの記憶が、
現代に生きる3人の若者たちの夢につながっていく……という設定が素晴らしく、
序盤はワクワクさせられ、楽しんで見ていたのだが、
中盤から終盤にかけて、ややグダグダの展開となり、
『ラ・ラ・ランド』(2016年)ばりのミュージカル風なラストに至っては、
(本来は盛り上がる筈なのだが)私自身は“肩すかし”をくらったような気分になった。
「卒論はどうなったのか……」という問題も含めて、何もかもがうやむやで、
それをファンタジーで誤魔化している気がして、
最初は順調に飛行していたのに、急に失速し、墜落してしまった作品のように感じた。
それでも、
期待していた橋本愛、永野芽郁、石橋静河の演技は良かったし、
3人の可愛らしさや美しさも際立っていたので、
レビューを書こうと思えば書けた筈なのだが、
いつか書こうと思っているうちに、月日が過ぎてしまっていた。
今考えると、この映画を見た当時(3年前)は、
意地悪な見方をし過ぎてきたのかもしれない。
井の頭恩賜公園の開園100周年事業の一つとして制作された作品だし、
“井の頭恩賜公園の開園100周年”という制約されたテーマの中で、
瀬田なつき監督は、案外、公園の現在と過去を巧く繋ぎ合わせて物語を構築していたのではないか……と、今になって思う。
主人公の大学生の純を演じた橋本愛は、
抑えた演技と、透明感のある美しさで、私を魅了したし、
謎の高校生のハルを演じた永野芽郁は、
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』に主演する前だったので、
当時はそれほど有名ではなかったが、
その愛らしさと、際立った演技力で、抜群の存在感を示した。
父親の晋平(森岡龍)の昔の恋人・佐知子を演じた石橋静河は、
直前に見た『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(2017年5月13日公開)の印象が強烈で、
私は、このブログに、
……女優・石橋静河を目撃した日……
とのサブタイトルをつけてレビューを書いたのだが、
そこに次のように記している。
ここに書くべきは、石橋静河のことである。
私は、この映画で初めて石橋静河を見たのだが、
(映画『少女』でも見ている筈なのだが……)
その美しさ、その存在感に、すっかり魅せられてしまった。
この映画の上映中、
私は彼女ばかりをずっと見ていたような気がする。
この感覚は、
『愛のむきだし』で満島ひかりを、
『百円の恋』『0.5ミリ』で安藤サクラを、
『海街diary』で広瀬すずを、
発見したときのような感覚に似ている。
私にとっては実に嬉しい感覚であった。(全文はコチラから)
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』よりも出演シーンはかなり少なかったが、
その昭和的な美しさと佇まいは秀逸で、
女優としての限りない可能性を感じさせた。
事実、その後も、
『きみの鳥はうたえる』(2018年9月1日公開)
『いちごの唄』(2019年7月5日公開)
などで、実力を発揮している。
佐知子の孫のトキオを演じた染谷将太。
石橋静河と共演した『きみの鳥はうたえる』や、
今年見たばかりの『初恋』(2020年2月28日公開)などの映画だけでなく、
現在放送中のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』では、
主人公・明智光秀の主君となる織田信長を演じるなど、
俳優としての実力は折り紙付き。
本作では、少し軽めのチャラい役だが、
橋本愛と永野芽郁を繋ぐ役目を果たしており、
彼が本作の要(かなめ)であったように思う。
それにしても、瀬田なつき監督は、
(橋本愛、永野芽郁、石橋静河もそうだが)よくぞ染谷将太をキャスティングしたものだと感心する。
私は、18歳で上京し、約9年間、東京にいたが、
井の頭線には毎日のように乗ってはいたものの、
個人的な思い出はないが、映像としての記憶はある。
それは、
1975年10月5日から1976年10月10日まで毎週日曜日20:00 - 20:54に放送された、
日本テレビ系のドラマ『俺たちの旅』。
三流私学・修学院大学の学生カースケ(中村雅俊)、
その同級生オメダ(田中健)と、
同郷の先輩で早大OB・グズ六(津坂まさあき)が中心に織りなす、
友情と青春群像を活写したドラマであったが、
このドラマのロケ地によく井の頭恩賜公園(特に池に架かる橋)が使われていた。
そして、井の頭恩賜公園には関係ないけれど、
カースケの同級生・ヨーコ役の金沢碧が美しかった。(コラコラ)
『俺たちの旅』の他、
『高校教師』
『愛してると言ってくれ』
『ラストフレンズ』
などのTVドラマも井の頭恩賜公園でロケされており、
2017年公開の映画『火花』(レビューはコチラから)でも、
この公園がロケ地に使われていた。
東京には、井の頭恩賜公園だけでなく、多くの公園があり、
東京は、それら公園をとりまく、さらに巨大な公園であったような気がする。
それは、東京に限らず、全国のどの街(町)にも言えることなのだと思う。
新型コロナウイルスの感染拡大による様々な自粛要請で、
外出もままならず、自宅に閉じこもっていると、
自分の住んでいる街(町)そのものが、楽しい公園であったことに気づかされる。
井の頭恩賜公園の近くに住んでいた人、
井の頭恩賜公園や吉祥寺によく遊びに行っていた人、
TVドラマや映画の映像で井の頭恩賜公園を記憶している人など、それぞれに、
本作『PARKS パークス』を見れば、
何かしらを思い出し、感慨にふけることだろう。
ぜひぜひ