シリーズ「麓から登ろう!」の夏休み特別企画は……
富士山(3776m)。(オイオイ)
「麓から登山家」(爆)としては、
やはり標高日本一の山にも麓から登っておくべきであろう。(コラコラ)
正直、これまで、個人的には富士山にはまったく興味がなかった。
毎年30万人以上の人々が訪れるという国民的人気の山。
TVに映し出される長い行列を見るたびに、
〈あんなに人で混雑している山に行って何が面白いんだろう〉
と思っていた。
だから、当然登ったことはなかったし、
これからも登るつもりはなかった。
その考えに変化が生じたのは、
数年前、
ある本を手にした時からだった。
その本とは、畠掘操八著『富士山・村山古道を歩く』(風濤社)。
村山古道とは、約1000年前(平安末期)に開かれた富士山最古の登山道で、
以来、900年ほどのあいだ利用されていたが、
1906年(明治39年)に大宮新道が切り開かれて、
村山古道の四合目(新六合目)で合流することになって以来、
約100年のあいだ廃道になったままだったという。
そのことを新聞記事で知った著者は、
村山古道を歩いてみたいという欲求に取り憑かれる。
資料を集め、登山仲間や地元有志に声をかけ、
その全ルート解明に取り組む。
藪漕ぎやビバークなどしながら、村山古道を探し回る。
そして、ついに村山浅間神社から新六合目に達するのである。
本書には、
田子の浦(海抜0メートル)から村山浅間神社を経て新六合目に至るルートを詳しく記してある。
著者は、
田子の浦から村山浅間神社までを「村山道」と呼び、
村山浅間神社から新六合目までを「村山古道」と使い分けている。
本書を読むと、いにしえ人の姿が目に浮かぶようであった。
海抜0メートルから登る富士山。
1000年の歴史がある道。
途中で水の補給も困難。
指導標もそれほど多くなく、ルートファインディングの力がないと難しいコース。
手垢のついてない素晴らしき山道。
〈このルートなら登ってみたい〉
と心底思った。
海抜0メートルからの登頂。
「SEA TO SUMMIT」
なんて魅力的な言葉だろう。
もうひとつ、
「ZERO TO ZERO」
という言葉もある。
「海抜0メートルから海抜0メートルへ」
これも同時に富士山で達成してみたい。
本書を読んでいて、夢はどんどんふくらんでいった。
往路は、田子の浦(海抜0メートル)を出発し、村山道、村山古道、富士宮ルートを歩いて、山頂へ。
お鉢巡りをした後、
復路は、御殿場ルートを使い、御殿場市まで下り、そこから沼津へ向かう。
最後は、千本浜(海抜0メートル)で登山靴を海水にひたす。
会社から得た夏休みは4日間(7月31日~8月3日)。
一日も無駄にはできないので、7月30日に仕事を終えた後に出発することにする。
7月30日(土)
19:26 特急かもめ42号で肥前山口発。
20:13 博多駅着。
新幹線ひかり582号に乗り換え。
20:33 博多駅発。
22:53 姫路駅に到着。
寝台特急サンライズ瀬戸に乗り換え。
7月31日(日)
5:09 富士駅に到着。
東海道本線・沼津行に乗り換え。
5:36 富士駅発。
5:40 吉原駅着。
5:55
吉原駅南口を出発。
6:08
田子の浦に到着。
浜は数千個の巨大なテトラポッドに覆われていた。
1個の高さは5m、重さ50トンとか。
どうやって登山靴を海水に浸そうかと思って近寄ってみると、
テトラポッドの隙間から海水が押し寄せていて、なんなく目的達成。
でも、干潮時は難しいかも……
6:16
田子の浦を出発。
6:23
ちょっと寄り道して、富士塚へ。
案内板に、
《ここに積み上げられた石は、むかし富士登山する人々が、登山の安全を祈って海水で水垢離(みずごり)をしたのち、海岸の石をひとつづつ置いていったものです》
とある。
昔の人が、田子の浦から出発していた証拠の場所といえるだろう。
踏切を横切り、吉原駅北口の前を通過し、河合橋を渡る。
6:51
河合橋を渡ってすぐところ辺りから、富士山が見えた。
今日の天気予報は「雨」だったし、富士山は見えないと思っていたので、嬉しい。
距離感が判断できなくなるので、なるべくカメラのズームは使わないようにしているが、ここはズームアップ。
富士山の麓にある街らしい風景。
7:05
名勝「左富士」を通過。
東海道を東から西に行くとき、富士山は右手に見えるのだが、この辺りは左手に見えることから「左富士」と呼ばれていたとか。
7:15
夜半、水鳥の羽音に驚いて平家軍が潰走し、頼朝が起死回生の大勝利を得たとされる歴史的な場所「平家越」の石碑前を通過。
自販機で水「富士山天然水」を購入。
ザックには予備用として2リットルの水を入れているが、行動中に飲む水は、自販機がある場所ではそのつど購入して飲んだ。
道をまっすぐ進めば近道なのだが、あえて遠回りするように旧吉原宿を歩く。
8:44
広見公園にさしかかる。
ここは複雑な三重立体交差になっているので、要注意。
公園内の地下道をくぐり、左に向かい、公園から出る。
GPS軌跡を見てもらえば、面白い動きをしているのが分かってもらえると思う。
9:14
石に彫られた道しるべに出合う。
富士山の絵と、「左」の文字が目立つ。
この村山道には、現在7基の道しるべが残っているという。
その一番目がこれ。
「東 三ツ倉
左 むら山道」
と陰刻してある。
昔の道しるべに出合うとなんだか嬉しくなる。
茶畑の中に家々が点在する。
静岡らしい風景。
9:35
釈迦堂に到着。
ここで、しばし休憩。
雨が降るどころか太陽の光がキツイ。
グッタリとなる。
9:43
釈迦堂を出発。
出発前の数日間はトラブル続きで睡眠不足だった。
昨日は、出発間際まで仕事をしていたので、今日はけっこうキツイ。
でも歩いていれば、それだけで私は幸せなのだ。
歩ける幸せをかみしめながら、一歩一歩、歩いていく。
9:51
二番目の道しるべ前を通過。
9:56
このルート最後のコンビニに到着。
(コンビニではない普通の店が村山浅間神社の前に1軒だけある。ただし商品は少ない)
ここでおにぎりや調理パンなど食料を購入。
自販機はこの先にもあるので、水の確保は心配ない。
10:13
三番目の道しるべ前を通過。
10:19
このルート最後の食べ物屋さん。
何か食べようかと思ったが、まだ開店していなかった。
10:28
四番目の道しるべ前を通過。
10:43
五番目の道しるべ前を通過。
昔は、この道しるべがあるだけで、随分心強かったことであろうと思われる。
11:03
右手に石碑群を見ながら右折。
今日の目的地・村山浅間神社が近くなってきた。
11:09
突然、雨が降り出してきた。
ザックカバーをし、傘を差して歩き出す。
これまで暑かったので、私にとっては恵みの雨。
11:13
この分岐は左へ。
11:23
六番目の道しるべが見えてきた。
コンクリートの側壁にレリーフのように道しるべがはめこんである。
発見された道しるべを無造作に側壁にはめこんだ感じで、ちょっと雑な印象。
でも、捨てられたり、破壊された道しるべに比べれば、まだマシと言えるかもしれない。
11:29
この分岐を左へ。
実は、この分岐のちょうど真ん中に、七番目の道しるべがある。
中央に見える石碑がそれ。
11:45
村山浅間神社に到着。
吉原駅から6時間弱。
田子の浦からだと5時間半。
この田子の浦から村山浅間神社のあいだは、約7時間のコースタイムと言われているので、ちょっと早く着いた感じ。
ゆっくり歩いたつもりだったが、ついつい速歩になっていたかもしれない。
境内には、県指定の天然記念物「村山浅間神社の大スギ」があった。
樹高47メートル。
目通り9.9メートル。
樹齢1000年。
約1000年前(平安末期)に開かれた登山道の傍にある樹齢1000年の大スギ。
村山古道を歩く登山者を1000年のあいだずっと見続けてきたに違いない。
早くに着いたので、この先に進むという考えも浮かんだが、
この先には、本当になにもない。
人家も、水を補給できるところもないと本に書いてあった。
村山浅間神社から新六合目までは、約10時間の行程。
明日の早朝に出発し、昼下がりに新六合目に着くのが最善と思われる。
雨脚も強くなってきた。
村山浅間神社内の社務所のような建物の裏に、野宿できそうな場所を発見。
今夜はここで野宿することに決める。
ふとザックを見ると、ショルダーハーネスとショルダーストラップの繋ぎ目が切れかかっている。
もうビックリ。
首の皮一枚で繋がっている感じ。
オスプレーって、こんなにチャチだったのか?
ちょっとガッカリ。
応急処置として、ショルダーストラップの余っている部分を引っ張り上げて、ショルダーハーネスに結びつけた。
これで最後までもたせなくては……
村山に唯一ある店「山本商店」に買い出しに行く。
おにぎりや弁当などのご飯ものはなく、
バナナやスナック菓子などを買う。
野宿場所に戻り、それらを食べ、早々に横になる。
持ってきたのはシュラフカバーのみ。
夏ならこれで十分。
非常用として『Green Walk』誌でお馴染みの世界最軽量ピコ・シェルター「カブル」も持ってきているので、寒くなったらそれも身に纏うことにしよう。
久しぶりの野宿。
昨日の今頃はまだ仕事をしていた。
あれからそれほど時間は経過していないのに、
今はこうして富士山の麓で雨音を聴きながら野宿をしている。
不思議な感覚だった。
ケータイでパソコンにきたメッセージをチェックしていたら、
関西の若い女性からブログへの感想が届いていた。
この方からメッセージを頂くのは二度目で、本当に有り難い言葉が書いてあった。
私のブログの愛読者には、登山をしない人も少なからずおられるようだ。
様々な理由で、できない人も……
登山はしないけれど、私のブログで山歩きをした気分を味わっておられるとのこと。
今回は、海抜0メートルからの富士山登頂。
たっぷり楽しんでもらいたいと思う。
田子の浦から歩いて、
村山浅間神社で野宿して、
明日は、どんなことが待っているのだろうか?
あっ、そろそろ寝る時間だ。
では、また明日……
海抜0メートルから登る富士山② ……村山浅間神社から新六合目まで……(←クリック)
富士山(3776m)。(オイオイ)
「麓から登山家」(爆)としては、
やはり標高日本一の山にも麓から登っておくべきであろう。(コラコラ)
正直、これまで、個人的には富士山にはまったく興味がなかった。
毎年30万人以上の人々が訪れるという国民的人気の山。
TVに映し出される長い行列を見るたびに、
〈あんなに人で混雑している山に行って何が面白いんだろう〉
と思っていた。
だから、当然登ったことはなかったし、
これからも登るつもりはなかった。
その考えに変化が生じたのは、
数年前、
ある本を手にした時からだった。
その本とは、畠掘操八著『富士山・村山古道を歩く』(風濤社)。
村山古道とは、約1000年前(平安末期)に開かれた富士山最古の登山道で、
以来、900年ほどのあいだ利用されていたが、
1906年(明治39年)に大宮新道が切り開かれて、
村山古道の四合目(新六合目)で合流することになって以来、
約100年のあいだ廃道になったままだったという。
そのことを新聞記事で知った著者は、
村山古道を歩いてみたいという欲求に取り憑かれる。
資料を集め、登山仲間や地元有志に声をかけ、
その全ルート解明に取り組む。
藪漕ぎやビバークなどしながら、村山古道を探し回る。
そして、ついに村山浅間神社から新六合目に達するのである。
本書には、
田子の浦(海抜0メートル)から村山浅間神社を経て新六合目に至るルートを詳しく記してある。
著者は、
田子の浦から村山浅間神社までを「村山道」と呼び、
村山浅間神社から新六合目までを「村山古道」と使い分けている。
本書を読むと、いにしえ人の姿が目に浮かぶようであった。
海抜0メートルから登る富士山。
1000年の歴史がある道。
途中で水の補給も困難。
指導標もそれほど多くなく、ルートファインディングの力がないと難しいコース。
手垢のついてない素晴らしき山道。
〈このルートなら登ってみたい〉
と心底思った。
海抜0メートルからの登頂。
「SEA TO SUMMIT」
なんて魅力的な言葉だろう。
もうひとつ、
「ZERO TO ZERO」
という言葉もある。
「海抜0メートルから海抜0メートルへ」
これも同時に富士山で達成してみたい。
本書を読んでいて、夢はどんどんふくらんでいった。
往路は、田子の浦(海抜0メートル)を出発し、村山道、村山古道、富士宮ルートを歩いて、山頂へ。
お鉢巡りをした後、
復路は、御殿場ルートを使い、御殿場市まで下り、そこから沼津へ向かう。
最後は、千本浜(海抜0メートル)で登山靴を海水にひたす。
会社から得た夏休みは4日間(7月31日~8月3日)。
一日も無駄にはできないので、7月30日に仕事を終えた後に出発することにする。
7月30日(土)
19:26 特急かもめ42号で肥前山口発。
20:13 博多駅着。
新幹線ひかり582号に乗り換え。
20:33 博多駅発。
22:53 姫路駅に到着。
寝台特急サンライズ瀬戸に乗り換え。
7月31日(日)
5:09 富士駅に到着。
東海道本線・沼津行に乗り換え。
5:36 富士駅発。
5:40 吉原駅着。
5:55
吉原駅南口を出発。
6:08
田子の浦に到着。
浜は数千個の巨大なテトラポッドに覆われていた。
1個の高さは5m、重さ50トンとか。
どうやって登山靴を海水に浸そうかと思って近寄ってみると、
テトラポッドの隙間から海水が押し寄せていて、なんなく目的達成。
でも、干潮時は難しいかも……
6:16
田子の浦を出発。
6:23
ちょっと寄り道して、富士塚へ。
案内板に、
《ここに積み上げられた石は、むかし富士登山する人々が、登山の安全を祈って海水で水垢離(みずごり)をしたのち、海岸の石をひとつづつ置いていったものです》
とある。
昔の人が、田子の浦から出発していた証拠の場所といえるだろう。
踏切を横切り、吉原駅北口の前を通過し、河合橋を渡る。
6:51
河合橋を渡ってすぐところ辺りから、富士山が見えた。
今日の天気予報は「雨」だったし、富士山は見えないと思っていたので、嬉しい。
距離感が判断できなくなるので、なるべくカメラのズームは使わないようにしているが、ここはズームアップ。
富士山の麓にある街らしい風景。
7:05
名勝「左富士」を通過。
東海道を東から西に行くとき、富士山は右手に見えるのだが、この辺りは左手に見えることから「左富士」と呼ばれていたとか。
7:15
夜半、水鳥の羽音に驚いて平家軍が潰走し、頼朝が起死回生の大勝利を得たとされる歴史的な場所「平家越」の石碑前を通過。
自販機で水「富士山天然水」を購入。
ザックには予備用として2リットルの水を入れているが、行動中に飲む水は、自販機がある場所ではそのつど購入して飲んだ。
道をまっすぐ進めば近道なのだが、あえて遠回りするように旧吉原宿を歩く。
8:44
広見公園にさしかかる。
ここは複雑な三重立体交差になっているので、要注意。
公園内の地下道をくぐり、左に向かい、公園から出る。
GPS軌跡を見てもらえば、面白い動きをしているのが分かってもらえると思う。
9:14
石に彫られた道しるべに出合う。
富士山の絵と、「左」の文字が目立つ。
この村山道には、現在7基の道しるべが残っているという。
その一番目がこれ。
「東 三ツ倉
左 むら山道」
と陰刻してある。
昔の道しるべに出合うとなんだか嬉しくなる。
茶畑の中に家々が点在する。
静岡らしい風景。
9:35
釈迦堂に到着。
ここで、しばし休憩。
雨が降るどころか太陽の光がキツイ。
グッタリとなる。
9:43
釈迦堂を出発。
出発前の数日間はトラブル続きで睡眠不足だった。
昨日は、出発間際まで仕事をしていたので、今日はけっこうキツイ。
でも歩いていれば、それだけで私は幸せなのだ。
歩ける幸せをかみしめながら、一歩一歩、歩いていく。
9:51
二番目の道しるべ前を通過。
9:56
このルート最後のコンビニに到着。
(コンビニではない普通の店が村山浅間神社の前に1軒だけある。ただし商品は少ない)
ここでおにぎりや調理パンなど食料を購入。
自販機はこの先にもあるので、水の確保は心配ない。
10:13
三番目の道しるべ前を通過。
10:19
このルート最後の食べ物屋さん。
何か食べようかと思ったが、まだ開店していなかった。
10:28
四番目の道しるべ前を通過。
10:43
五番目の道しるべ前を通過。
昔は、この道しるべがあるだけで、随分心強かったことであろうと思われる。
11:03
右手に石碑群を見ながら右折。
今日の目的地・村山浅間神社が近くなってきた。
11:09
突然、雨が降り出してきた。
ザックカバーをし、傘を差して歩き出す。
これまで暑かったので、私にとっては恵みの雨。
11:13
この分岐は左へ。
11:23
六番目の道しるべが見えてきた。
コンクリートの側壁にレリーフのように道しるべがはめこんである。
発見された道しるべを無造作に側壁にはめこんだ感じで、ちょっと雑な印象。
でも、捨てられたり、破壊された道しるべに比べれば、まだマシと言えるかもしれない。
11:29
この分岐を左へ。
実は、この分岐のちょうど真ん中に、七番目の道しるべがある。
中央に見える石碑がそれ。
11:45
村山浅間神社に到着。
吉原駅から6時間弱。
田子の浦からだと5時間半。
この田子の浦から村山浅間神社のあいだは、約7時間のコースタイムと言われているので、ちょっと早く着いた感じ。
ゆっくり歩いたつもりだったが、ついつい速歩になっていたかもしれない。
境内には、県指定の天然記念物「村山浅間神社の大スギ」があった。
樹高47メートル。
目通り9.9メートル。
樹齢1000年。
約1000年前(平安末期)に開かれた登山道の傍にある樹齢1000年の大スギ。
村山古道を歩く登山者を1000年のあいだずっと見続けてきたに違いない。
早くに着いたので、この先に進むという考えも浮かんだが、
この先には、本当になにもない。
人家も、水を補給できるところもないと本に書いてあった。
村山浅間神社から新六合目までは、約10時間の行程。
明日の早朝に出発し、昼下がりに新六合目に着くのが最善と思われる。
雨脚も強くなってきた。
村山浅間神社内の社務所のような建物の裏に、野宿できそうな場所を発見。
今夜はここで野宿することに決める。
ふとザックを見ると、ショルダーハーネスとショルダーストラップの繋ぎ目が切れかかっている。
もうビックリ。
首の皮一枚で繋がっている感じ。
オスプレーって、こんなにチャチだったのか?
ちょっとガッカリ。
応急処置として、ショルダーストラップの余っている部分を引っ張り上げて、ショルダーハーネスに結びつけた。
これで最後までもたせなくては……
村山に唯一ある店「山本商店」に買い出しに行く。
おにぎりや弁当などのご飯ものはなく、
バナナやスナック菓子などを買う。
野宿場所に戻り、それらを食べ、早々に横になる。
持ってきたのはシュラフカバーのみ。
夏ならこれで十分。
非常用として『Green Walk』誌でお馴染みの世界最軽量ピコ・シェルター「カブル」も持ってきているので、寒くなったらそれも身に纏うことにしよう。
久しぶりの野宿。
昨日の今頃はまだ仕事をしていた。
あれからそれほど時間は経過していないのに、
今はこうして富士山の麓で雨音を聴きながら野宿をしている。
不思議な感覚だった。
ケータイでパソコンにきたメッセージをチェックしていたら、
関西の若い女性からブログへの感想が届いていた。
この方からメッセージを頂くのは二度目で、本当に有り難い言葉が書いてあった。
私のブログの愛読者には、登山をしない人も少なからずおられるようだ。
様々な理由で、できない人も……
登山はしないけれど、私のブログで山歩きをした気分を味わっておられるとのこと。
今回は、海抜0メートルからの富士山登頂。
たっぷり楽しんでもらいたいと思う。
田子の浦から歩いて、
村山浅間神社で野宿して、
明日は、どんなことが待っているのだろうか?
あっ、そろそろ寝る時間だ。
では、また明日……
海抜0メートルから登る富士山② ……村山浅間神社から新六合目まで……(←クリック)