一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

「そうだ、家で映画祭を楽しもう!!」 ……行定勲監督の「籠城じゃ!スペシャル」……

2020年05月14日 | 映画
行定勲監督が、
新型コロナウイルスの感染拡大による影響で外出を自粛する人々に向け、
STAY HOMEを少しでも楽しんでもらうために、(そして感染拡大を阻止するため)
「お家にいよう!」と呼びかける映画『きょうのできごと a day in the home』を完全リモートで製作し、
4月24日に配信した。
柄本佑、高良健吾、永山絢斗、有村架純らが出演し、
これまでの視聴回数は21万を超えている。(2020年5月14日現在)

映画『きょうのできごと a day in the home』(42分間の短編映画。32分54秒頃に有村架純登場)↓



そして次に発表したのが、
「『籠城じゃ!スペシャル』~そうだ、家で映画祭を楽しもう!!」。





“くまもと復興映画祭”のディレクターを務める行定勲監督が、
関係各所の了承を取り付け、
同映画祭および前身となる菊池映画祭で撮りためてきた資料映像を編集し、
特別映像として配信するもの。
“くまもと復興映画祭”の最大の特徴は、
ひとりの俳優にフォーカスを当て、その魅力を掘り下げていく特集上映。
これまでに高良健吾、中井貴一、妻夫木聡、薬師丸ひろ子、有村架純の特集が組まれ、
各上映会場(菊池市、熊本市)でティーチインを行っている。
「鑑賞する映画は出演している女優で選ぶ」主義の私は、これまで、
薬師丸ひろ子特集(2018年)と、有村架純特集(2019年)に参加しているが、
今年(2020年)も「ゲストに好きな女優がいたら参加しよう」と思っていた。
今年の“くまもと復興映画祭”も当初(例年のごとく)4月に開催される予定だったが、
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を受け5月22~24日にスケジュール変更され、
その後、さらなる延期が発表された。
今は、開催日も、開催されるのかも分らない状況であるが、
そんな(私を含めた)映画祭を心待ちにしているファンにとって、
今回の配信は嬉しい出来事であった。
現在、高良健吾と有村架純のティーチインの模様が配信されているが、
当ブログでは(私も参加している)有村架純の回の映像を、
映画祭に参加したときの私のレポも交えて紹介したいと思う。
“くまもと復興映画祭”に参加した気分になって見てもらえたら嬉しい。



2020年4月20日(土)、4月21日(日)の2日間、
「くまもと復興映画祭2019 Powered by 菊池映画祭」に行ってきた。
昨年は、1日だけの参加で、薬師丸ひろ子に逢ってきたが、(コチラを参照)
今年は、2日間の参加で、有村架純、松本穂香、和田光沙などの好きな女優に逢うことができた。
本当は、初日の4月19日(金)も参加したかったのだが、
どうしても休みが取れず、2日目と3日目だけの参加となった。

「くまもと復興映画祭2019 Powered by 菊池映画祭」のスケジュールは以下の通り。

4月19日(金) 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
16:00 開場
17:00 プロローグ特別上映『おいしい家族』
18:35 舞台挨拶 ふくだももこ監督、松本穂香
19:00 オープニングセレモニー レッドカーペット
19:45 オープニング上映『洗骨』
22:00 終了


4月20日(土) 菊池市文化会館
9:00 開場
9:35 新作特別上映『多十郎殉愛記』
11:50 招待作品『アストラル・アブノーマル鈴木さん』
14:30 招待作品『僕はイエス様が嫌い』
16:30 特集 有村架純『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』
18:30 有村架純スペシャルトーク
19:00 終了


4月21日(日) くまもと森都心プラザ
9:00 開場
9:30 特集 有村架純『ナラタージュ』
11:50 有村架純スペシャルトーク
13:30 招待作品『月極オトコトモダチ』
15:30 招待作品『岬の兄妹』
17:40 招待作品『オーファンズ・ブルース』
19:40 グランドフィナーレ


「くまもと復興映画祭2019 Powered by 菊池映画祭」は、
3日間、それぞれ会場が違っており、
4月19日(金)は、市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)、
4月20日(土)は、菊池市文化会館、
4月21日(日)は、くまもと森都心プラザで行われた。
よって私は、
菊池市文化会館とくまもと森都心プラザの2会場で、
2日間で計8作品を見たのである。
このうち、半数の4作品はすでに鑑賞済みの作品であったが、
再び見ることで発見できたこともあったし、
上映後には、それぞれの映画の監督や出演者によるティーチインがあり、
作品に込めた想いなどを聴くことができ、
有意義な時間を過ごすことができた。


4月20日(土)
会場は菊池市文化会館だったので、
早朝に車で出発し、(高速は使わず)下道だけで2時間ほどで到着することができた。


9:00 開場。


ロビーには、今回上映される映画のポスターが展示してあった。




2017年と2018年の映画祭の(ゲストのサイン入り)ポスターも展示してあり、


薬師丸ひろ子のサインも見ることができた。


16:30 特集 有村架純『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』


この作品に関しては、すでにレビューを書いているので、内容は割愛。(レビューはコチラから)

18:30 有村架純スペシャルトーク
上映が終わり、有村架純が登場すると、「ワァ~」という歓声と共に、
「キレイ」「カワイイ」という声が飛び交った。


先程までスクリーンで見ていた女優が、すぐそこにいるという驚きと感動。
これが映画祭の醍醐味だ。


「有村架純さんにとって、家族とは?」
との問いに、
「家族といっても色々な形があると思います。私自身は母子家庭で、母が私たち姉妹を育ててくれました。大人になった今は、毎日連絡は取らないですが、多くを語らなくても心はつながっています。いつまでも互いの幸せを願う、願ってもらう存在が家族だと思います」
と答えていたのが印象に残った。



『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』の予告編後に、
ティーチインの模様(熊本を舞台にした作品の舞台裏や熊本の思い出、観客との対話など)が収められています。↓



地方の映画祭に、これだけ豪華なゲストが集まるのは、
熊本県出身で、「くまもと復興映画祭2019 Powered by 菊池映画祭」のディレクターを務める行定勲監督のお陰と言えるだろう。


明日の4月21日(日)に「くまもと森都心プラザ」で行われる映画祭3日目にも、
有村架純は登場することになっている。
乞うご期待。



4月21日(日)
本日の会場は、くまもと森都心プラザ。
熊本駅から、


徒歩3分の場所にある。


9:00 開場


プラザホールは5階にあり、エスカレーターで上る。
5階から見た熊本駅。


プラザホールのロビーにも、上映映画のポスターが展示してあった。




9:30 特集 有村架純『ナラタージュ』


この作品に関しては、すでにレビューを書いているので、コチラを参照。

11:50 有村架純スペシャルトーク
昨日の有村架純は清楚な感じの服装であったが、
この日の彼女はキュートな感じの服装であった。
2日連続で生の有村架純を見ることができる歓び。


行定勲監督から、

『ナラタージュ』という映画は、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)の後に企画は上がっていたが、当時予定していた女優が、『ナラタージュ』の内容を知って日和(ひよ)ってしまった。その後は、主演女優候補がなかなか見つからず、有村架純という女優に出逢って、彼女ならやれると思った。有村架純という女優は、今、あまりいないタイプの正統派、清純派女優で、昔の映画女優の雰囲気を持っている。監督としては、その清純派、正統派の部分を壊したい、汚したいという欲求にかられる。

と説明があり、
『ナラタージュ』では、
高校生役、


大学生役、


社会人役と、演じ分けてもらったが、


高校生役のときは、「眼の輝き」、
大学生役のときは、「疑い」「駆け引き」「邪念」、
社会人役のときは、「愛しく包み込む」ような表情を引き出すことを意識して撮ったとのこと。

これを受けて、有村架純は、

『ナラタージュ』はターニングポイントになった作品で、新しい映画の入り口を教えてくれた。しんどかったけれども、達成感がありました。23歳でできることは出し切り、リスペクトしている方々の仲間入りができた。また、こういう現場に出会いたいです。この作品に出会えて、心の底からよかったです。これからも日々、悩んで苦しみたいと思いますので、応援してください。

と語っていた。



『ナラタージュ』の予告編後に、
ティーチインの模様(撮影時のエピソードや思い出に残るシーンの話、行定監督が女優有村架純にみたセンスや役作りについての話、観客との対話など)が収められています。↓



有村架純が出演したドラマでは、
坂元裕二の脚本で、
この映画祭のレギュラーともいうべき高良健吾と共演した、
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』
が一番好きだが、
いつかまた、同レベルの質の良いドラマで、我々を楽しませてもらいたい。






※有村架純のティーチインの映像を見ていたら、
 昨年(2019年)の映画祭のことが思い出されて懐かしかった。
 新型コロナウイルスが早く収束(終息)し、
 今年(2020年)も映画祭が開催されますように……

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