一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

2010さぎんニューイヤーコンサート …佐藤しのぶと、ウィンナ・ワルツの饗宴…

2010年01月07日 | 読書・音楽・美術・その他芸術
「2010さぎんニューイヤーコンサート」は、財団法人・佐賀銀行文化財団が毎年開催しているもので、例年、楽しいワルツやポルカの数々が演奏されている。
昨年までは、指揮者が大町陽一郎であったが、今回からは日本でも数少ないオペラ指揮者の一人である現田茂夫に代わった。


ゲストは、日本でトップクラスの歌姫として評判の佐藤しのぶ。
言わずと知れた指揮者・現田茂夫の夫人。
現田茂夫が指揮者に就任したことで実現したともいえる、佐藤しのぶのゲスト出演。


佐藤しのぶのコンサートなら、普通、チケット代は10000円前後はする。
それが、今回の「2010さぎんニューイヤーコンサート」は、チケット代はたったの1000円。
もう、なにがなんでもチケットを入手しなくては……
だが、その人気故に、佐賀市文化会館大ホール1800席分のチケットが、発売2日でSOLD OUTしてしまった。
あっと言う間に売り切れたチケットを入手しただけで、今年の幸運をひとつ獲得したと言えるのではないか?
その幸せ者の一人が、そう、私である。
ほどなく、kazuさんと、のどかさんもチケットを入手したとの連絡を受けた。
普通は、チケットを入手した時点で座席は指定されているものだが、このコンサートに限り、当日に座席が決まる仕組みになっている。
だから、早く会場に行って、良い座席を確保しなければならない。
のどかさんが一足早く会場に行くとのことで、「タクさんの席も確保しておきましょうか?」との嬉しい提案。
1月7日(木)は私の公休日ではあったが、私はいつものように佐世保に行かなければならないので、この提案は有り難かった。
「よろしくお願いします」と頼み、今日の日中は佐世保にいた。
夕方になって佐賀に戻り、佐賀市文化会館に直行した。




着いてみると、kazuさんは都合がつかずに来られなくなったとのこと。
kazuさんがいないので、私とのどかさんの二人だけのコンサート鑑賞となった。
まるでデートではないか!
(のどかさんファンの男性諸君、スマン!)

のどかさんが確保して下さった席は、会場中程の見やすく聴きやすい席で、ベストポジション。


ステージ横には、華道家・前田星萌さんの作品が飾られてあり、新春の雰囲気を醸し出していた。




のどかさんがオペラグラスも用意して下さっていたので、時々貸して頂き、佐藤しのぶや演奏者の表情も見ることができた。

【演奏曲目】※印は佐藤しのぶ独唱
①ヨハン・シュトラウスII世/喜歌劇「こうもり」序曲
②ヨハン・シュトラウスII世/チック・タック・ポルカ 作品365
③ヨハン・シュトラウスII世/ポルカ「雷鳴と稲妻」 作品324
④ヨハン・シュトラウスII世/エジプト行進曲 作品335
⑤ヴェルディ/歌劇「アイーダ」より 凱旋行進曲
※⑥ヴェルディ/歌劇「アイーダ」より“勝ちて帰れ”
※⑦ヴェルディ/歌劇「ドン・カルロ」より“世のむなしさを知る神”
         ―― 休憩 ――
⑧ヨゼフ・シュトラウス/ワルツ「女性の真価」作品277
※⑨ヴェルディ/歌劇「トロヴァトーレ」より“穏やかな夜には”
⑩レハール/ワルツ「金と銀」作品79
※⑪ジーツィンスキー/ウィーン、わが夢の街
⑫ヨハン・シュトラウスII世/ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
《アンコール》
⑬ヨハン・シュトラウスⅠ世/アンネイポルカ
⑭ヨハン・シュトラウスⅠ世/ラデツキー行進曲

さすが佐藤しのぶ、彼女がステージに現れただけで、パッとそこだけ後光がさすような神々しい雰囲気に包まれた。
ソプラノ歌手は、ただ歌が巧いだけではダメなのだ。
容姿、表情、衣装、動きまで含めて評価される。
佐藤しのぶの凄いところは、ただステージに現れただで、溜息が出るような華やかさがあることだ。
4曲歌うのに、3種のドレスを用意していた。
それも素晴らしく美しいドレスばかり。
彼女が出てくる度に、本当に会場中がどよめいた。
感嘆の溜息に包まれた。

(このドレスは最後(3着目)に着ておられたもの)

最後にラデツキー行進曲が演奏され、ステージと会場が一体となって手拍子をしていた時、佐藤しのぶも途中から現れ、手拍子に加わった。
これで、会場は一段と盛り上がった。
もう言うことなしの素晴らしいコンサートであった。

会場では、佐藤しのぶのCDや本が売られていた。
私は『歌声は心をつなぐ』という本を買った。


なぜなら、佐藤しのぶの直筆のサインがしてあったからだ。


これらCDや本の売り上げの一部は、恵まれない国の支援に回されているとのこと。
彼女のこういったチャリティへの取り組みにも共感をおぼえた。

コンサート終了後、幸せな気持ちで会場を後にした。


のどかさん、ありがとうございました。
お陰様で、楽しいひとときを過ごすことができました。
また、いつか、どこかで……

この記事についてブログを書く
« 星生山・中岳 …こんな風景を... | トップ | 映画『アバター』 ……映画ファ... »