一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

ひとりぼっちの天山 ……稜線のミヤマキリシマと散歩道のサイハイランを楽しむ……

2019年05月30日 | 天山・彦岳

5月29日(水)
日中は用事があり、
天山の天川登山口に着いたときには、すでに午後3時になっていた。
当然のことながら、駐車場には1台の車もなかった。


午後三時。三時というのは、つねになにをしようと思っても遅すぎる、あるいは早すぎる時刻だ。午後の奇妙なひととき。

とは、サルトルの小説『嘔吐』の中の言葉。


午後3時は、普通なら下山していなければならない時刻だし、
山に登り始めるには遅すぎる時刻なのだが、
天山を“ホームマウンテン”としている私にとっては、
午後3時の天山は、ひとりぼっちの静かな山歩きを楽しめる時刻なのだ。
(でも、良い子は真似しないようにね)
本日の“日の入り”の時刻は19時22分。
ザックの中にはヘッドランプも入っている。
準備OK。
さあ、出発。


緑のトンネルを抜けて行く。


タツナミソウが随分と増えていた。


まだキンランが咲いていたので、ビックリ。




陽当たりの良い場所では、
ノイバラや、


コナスビの花が咲いていた。


いつもの場所でパチリ。


天山山頂(1046m)に到着。


山頂には、新しい案内板がいくつも設置してあった。


まだ文字は書かれていなかったが、
誰が、どのようにして書くのだろう?


嬉しいことに、展望はかなり良かった。
うっすらと雲仙まで見える。


ねっ。


佐賀平野も美しい。


さあ、稜線散歩。


天山のミヤマキリシマを存分に楽しむことにしよう。


山頂から歩き出すと、右側(南側)は、佐賀平野や有明海や多良山系や雲仙を背景として、
ミヤマキリシマを楽しむことができる。


左側(北側)は、脊振山系の山々を背景にミヤマキリシマを楽しむことができる。


いいね~


先日、ホソバノヤマハハコが踏まれていたので、
今日は、石で囲ってきた。
知らない人は雑草と思うよね。


ハンカイソウの葉は一段と茂り、


食虫植物のモウセンゴケもかなり増えていた。


天山のミヤマキリシマは、密生していないが、


カラフルな花を楽しめるのが好い。


すべて独り占め。


脊振山を背景にパチリ。
美しい。


なんという贅沢。


いつもの場所で、珈琲タイム。


本日の「天山壁」。


山頂に戻りながらも、ミヤマキリシマを楽しむ。




今日は、時間も時間だし、ちょっとだけ散歩道へ。


ヤマボウシは花が咲き始めていた。


これからが楽しみ。


今日の散歩道の目的は、この花。
サイハイラン。


天山のサイハイランは、やっと咲き始めた。
嬉しい。


今日も一日の王になれました~

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