一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

九千部山 ……コケイランとサイハイランの花園で存分に遊ぶ……

2010年05月20日 | 背振山系
今日は、花友と、九千部山に登ってきた。
メンバーは、リーフさん、お母ちゃん、ミーちゃん、空さん、yanさん、それに私(タク)の計6名。
リーフさんとミーちゃんが、とっておきの(秘密の)花園に案内して下さるという。
コースは、
グリーンピアなかがわ~桜谷自然歩道~九千部山~うるしヶ谷自然歩道~グリーンピアなかがわ。
春から夏へと移り変わるこの季節、どんな花に逢えるかとても楽しみ。
8:30
金立コスモス公園駐車場に6名が集合。
yanさんとミーちゃんの車に分乗して出発。

9:15
グリーンピアなかがわ駐車場に到着。


すぐに準備をし、各自ストレッチ。
9:22
登山口より歩き始める。


しばらくは杉の植林帯を歩く。
雨は降っていないが、湿度が高い。


9:36
コンクリートの長い階段を登り、舗装された道に出る。
左に歩き、ここから再び登り始める。
「毒ヘビに注意!」


この桜谷自然歩道は、小さな美しい沢沿いのルートで、歩いていて楽しい。


石段のガンギや、


苔むした石や、


新緑が、
何とも言えない好い雰囲気を醸し出しており、恍惚となる。


春を知らせてくれたショウジョウバカマはこんな風に変化しており、


コチャルメルソウもこんな姿になっていたし、


サバノオは、本当に「鯖の尾」に姿を変えていた。


ちょっとブルーな気持ちになっていたら、コケイランが……


私の心をパッと明るくしてくれた。
得も言われぬ美しさ。


コヤブデマリや、


タニギキョウや、


ミズタビラコも、私に喜びをくれた。


なんて素敵なルートなんだろう。


ちょっとピンクがかったギンリョウソウを見つけた。


小さくて可愛いハイノキの花も咲いていた。


森の中は、緑一色。


こんな緑の中にずっといたら、


頭のてっぺんから足の爪先まで、


きっと緑に染まってしまうに違いない。


11:56
緑の闇からようやく解放された。(笑)
もう九千部山の山頂は間近。


スギナからツクシが出ているよ~(笑)
イヌスギナかな?
(平六さんより連絡があり「ミモチスギナ」と言うそうです)


山頂では、ヤマボウシが咲き始めていた。


山頂の展望台下で昼食。
リーフさん、お母ちゃん、ミーちゃんから、
トマトや、ミカンや、タケノコの煮付けや、手作り和菓子や、おにぎりなど、食べきれないほどたくさん頂いた。
yanさんからは、いつものように佐世保のお菓子を貰った。
恐縮至極。

昼食後、展望台に上ってみた。
鉄塔の向こうに背振山。


反対側には石谷山に続く稜線が眺められた。


さて、これからはお楽しみタイム。
いざ、コケイランの群生地へ……


「うわ~、スゴイ、スゴイ!」


足の踏み場もないほど咲いている。


まさに「秘密の花園」。


いつまでもここに居たい感じ。


いつまでも見ていたい感じ。


次に向かったのは、サイハイランの群生地。
こちらもすごい数だ。


まだ蕾の状態で、上を向いているものが多い。


開花間近のものや、


少し開花した花もあった。


全部が開花したら、きっと凄いことになるだろう。


花園で心ゆくまで楽しみ、うるしヶ谷自然歩道を下る。


こちらもなかなか素敵なルートだった。


途中の見晴らしの良い丘では、背振山が見えた。


キイチゴを食べながら帰ってきた。


15:50
グリーンピアなかがわに到着。
楽しい楽しい九千部山登山が終わった。


帰路、みんなで「日本一たい焼」に寄り、家族へのお土産を買った。
(自分の分は車の中で食べた。メチャウマ!)


リーフさん、お母ちゃん、ミーちゃん、空さん、yanさん、
楽しい一日をありがとうございました。
また、いつか、どこかの山の、秘密の花園で……

金立コスモス公園で皆さんと別れた後、車を運転しながら、今日出逢った花々を想い出していた。
コケイランやサイハイランの群生は本当に素晴らしかったし、私を幸せな気持ちにしてくれた。
華やかなそれらの花々を想い出すと同時に、それとは対照的なひとつの小さな花が思い浮かんだ。
クルマムグラである。
小さくて白い花の可憐さもさることながら、その輪生した美しい葉の形に心奪われた。
コケイランの傍らに咲いていたこの花が、妙に印象に残っている。
クルマムグラのあの花は、
今も深い森の中で、
誰にも知られずひっそり佇んでいることだろう。

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