MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『愛と哀しみの果て』

2017-04-28 00:38:58 | goo映画レビュー

原題:『Out of Africa』
監督:シドニー・ポラック
脚本:カート・リュードック
撮影:デヴィッド・ワトキン
出演:メリル・ストリープ/ロバート・レッドフォード/クラウス・マリア・ブランダウアー
1985年/アメリカ

金持ちが何も手に入れられない原因について

 物語は主人公のカレン・ディネーセンが金にものを言わせて友人のブロア・ブリクセン男爵と「契約結婚」をすることで社交界の退屈なデンマークの生活から抜け出すことになるのであるが、ここでカレンの挫折が既に始まっている。
 新天地となった東アフリカのケニアでカレンは酪農で生計をたてるつもりだったが、勝手にコーヒー栽培を始めたブロアとの関係が悪化してしまう。しかしそれでも何とか収穫までこぎ着けた矢先に失火によって摘みたて目前だったコーヒー豆が全滅してしまう。その上、浮気していたブレアに梅毒をうつされたカレンは子供が産めなくなってしまう。
 そんな過酷な生活の中でカレンの唯一の慰めはアフリカで出会ったデニス・フィンチ・ハットンだったのだが、同居するようになったカレンの求婚はデニスに断られてしまうのである。デニスはブロアとは違い自由を選んだのであるが、カレンがデンマークに帰国する直前、飛行機の墜落事故でデニスは亡くなってしまう。この時カレンは決してお金では手に入れることはできず、なおかつ非情な「自由」の過酷さを思い知り、アフリカを追われる(=Out of Africa)ことになるのである。


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