原題:『Shadow in the Cloud』
監督:ロザンヌ・リャン
脚本:ロザンヌ・リャン/マックス・ランディス
撮影:キット・フレイザー
出演:クロエ・グレース・モレッツ/ニック・ロビンソン/カラン・マルヴェイ/ビューラ・コアレ
2020年/アメリカ・ニュージーランド
ベビーフェイスのヒロインについて
作品の三分の二は、1943年8月8日に特別任務と称してニュージーランドのオークランドから飛び立とうとしている「ザ・フールズ・エランド(The Fool's Errand = バカの使いっ走り)」と名づけられている大型爆撃機に荷物を持って乗り込んだ主人公のモード・ギャレットを演じたクロエ・グレース・モレッツの一人芝居で、ジェイク・ジレンホールが主演した『THE GUILTY/ギルティ』(アントワーン・フークア監督 2021年)を彷彿させる。
初めのうちは日本空軍のゼロ戦と共に怪物(グレムリン)まで登場させることに違和感を持ったのだが、これは第二次世界大戦において英国空軍兵士が原因不明のトラブルに見舞われた時に噂された際の伝説が元になっているらしい。
その上、ベビーフェイスのクロエ・グレース・モレッツがDCコミックのヒロインばりに戦うシーンにも違和感を持ったのだが、最後に男性兵士たちを差し置いて怪獣と格闘して倒した後に乳飲み子に乳を与える主人公を見た時、クロエ・グレース・モレッツは名も無く亡くなった婦人補助空軍(Women's Auxiliary Air Force, WAAF)に勤務していた女性たちの象徴であることを知って納得した次第である。
本作で使われていたケイト・ブッシュの「ハウンズ・オブ・ラブ」を和訳しておきたい。
「Hounds of Love」 Kate Bush 日本語訳
森の中にいる
こっちに近づいてくる
私が子供の頃は
暗闇や通りの角に隠れているかもしれないものが
私の後を追ってくることに脅えながら
夜は駆け足になっていた
今は愛の猟犬たちが追いかけてきて
私はずっと臆病になったままで
私にとって良いことが何なのか分からなくなっている
いちかばちかやってみよう
森から私の方へやって来ている
助けて、誰か!
助けて、お願い!
私の靴を脱がせて湖に放り投げて欲しい
私は水の上を二歩(=二足)進んだことになるから
私は犬たちに捕らわれたキツネを見つけた
彼が私にキツネを抱かせると
小さな心臓の鼓動がとても速く打っていて
私は想像から逃げ出していることを恥じる
私には対処できなかったんだ
私はいまだにあなたの愛の猟犬たちに囲まれて
そこにいることが怖い
私は私を抱きしめるあなたの両腕を感じて
私はずっと臆病になったままで
私にとって良いことが何なのか分からなくなっている
いちかばちかやってみよう
私を離さないで
私を抑えつけて
森から私の方へやって来ている
助けて、愛する人よ!
助けて、お願い!
私の靴を脱がせて湖に放り投げて欲しい
私は水の上を二歩進んだことになるから
私にとって良いことが何なのか分からなくなっている
私にとって良いことが何なのか分からなくなっている
私には愛が必要なの
あなたも靴を脱いで湖に放り投げて欲しい
私が本当に必要なものがあなたには分かるの?
私が本当に必要なものがあなたには分かるの?
私には愛が必要なのよ
Kate Bush - Hounds of Love - Official Music Video
Kate Bush - Hounds of Love (Live at The BRITs 1986)
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