原題:『It Ends with Us』
監督:ジャスティン・バルドーニ
脚本:クリスティ・ホール
撮影:バリー・ピーターソン
出演:ブレイク・ライブリー/ジャスティン・バルドーニ/ジェニー・スレイト/ハサン・ミンハジ/ブランドン・スクレナー/イザベラ・フェレール/アレックス・ニューステッター
2024年/アメリカ
暴力の連鎖を断ち切る「ふたり」について
この作品の重要なシーンは主人公のリリー・ブルームとやがて結婚することになる脳神経外科医のラリー・キンケイドとの、地味ではあるが最初の出会いのシーンに尽きるように思う。リリーは63歳で亡くなった父親の葬儀後にボストンで花屋を開店することになるのであるが、ビルの屋上でタバコを吸っていた時に、癇癪を起したラリーが現れて置いてあった椅子を蹴り飛ばし始め、リリーは身を隠そうとしたのであるがラリーに見つかってしまい、後日再会したことで交際することになるのである。幼い頃父親の、母親に対するDVを目撃していたリリーはラリーのような男性を選ぶべきではないのであり、それはリリーも理解しているはずなのだが、そのようなトラウマがあるからこそ逆にリリーは「暴力」が気になってしまい、うかつにも惹かれて、やがて暴力を受けてもそれは暴力ではなかったと「正当化」してしまうのである。
因みに「ふたりで終わらせる」の「ふたり」とはリリーとラリーではない。リリーが娘のエミーに語りかけているシーンがあるので、リリーはエミーに父親の不在の赦しを乞うて覚悟を求めているのである。
ルイス・カパルディの「ラヴ・ザ・ヘル・アウト・オブ・ユー」を和訳しておきたい。
「Love The Hell Out Of You」 Lewis Capaldi 日本語訳
君は苦悩に囚われて
月の裏側で幾つもの季節を過ごした
否定しようとしてはいけない
僕もそこにいることを君は知っているはず
今世界が終わろうとしているような感じがするけれど
もしも最後に出来るのならば
僕は君を試練から切り抜けさせるだろう
僕は徹底的に君を愛するつもりなんだ
君が経験する全ての痛みを引き受ける
もしもそれが君に必要であるならば
僕が君を天国に連れて行くよ
だって君はずっと僕を徹底的に愛してくれているのだから
僕の異常さやこの全ての疲労困憊からの慰めを
僕が見つけ出す途中からずっと失っていた時に
君が僕の「下地」作りのために完璧な手立てをもってきてくれた
だから僕が君を家に連れ帰ることは忘れないで欲しい
僕は徹底的に君を愛するつもりなんだ
君が経験する全ての痛みを引き受ける
もしもそれが君に必要であるならば
僕が君を天国に連れて行くよ
だって君はずっと僕を徹底的に愛してくれているのだから
君が自分が完成途中であると感じる瞬間
その瞬間は仮のものだと知っているはず
恐怖が裏で炎を煽る瞬間も
僕は徹底的に君を愛するつもりなんだ
君が経験する全ての痛みを引き受ける
もしもそれが君に必要であるならば
僕が君を天国に連れて行くよ
だって君はずっと僕を徹底的に愛してくれているのだから
君はずっと僕を徹底的に愛してくれているのだから
Lewis Capaldi - Love The Hell Out Of You (From 'It Ends With Us') (Official Lyric Video)
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