MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

傷だらけの秀樹

2013-11-30 00:38:35 | 邦楽

西城秀樹さんのマネジャーから金を詐取容疑、女逮捕(朝日新聞) - goo ニュース
「西城秀樹さんに仏勲章」720万円詐取 無職女、容疑を否認(産経新聞) - goo ニュース

 西城の個人事務所の男性マネジャーに、「西城さんが芸術文化勲章のコマンドゥールを

受章でき、副賞で3600万円の賞金が出る。受賞を決める人にお礼が必要だ」と嘘の話

をし、現金計720万円をだまし取った沖山美知子は、俳優の市村正親の元マネジャー

だったということもあり、男性マネジャーは信用してしまったのかもしれないが、

ウィキペディアで調べれば分かるように、仏政府の芸術文化勲章を受章できる外国人は、

「日仏間の経済、文化交流の発展への功労者等に与えられる」という規定があり、フランス

に対する西城秀樹の実績は1975年のフランス語ヴァージョンの「傷だらけのローラ」の

リリースくらいだから、土台無理な話なのであり、事前にネットでそれくらいのことは

調べるべきだったのではないだろうか


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『あさひるばん』

2013-11-30 00:21:23 | goo映画レビュー

原題:『あさひるばん』
監督:やまさき十三
脚本:塙五郎/やまさき十三
出演:國村隼/板尾創路/山寺宏一/桐谷美玲/斉藤慶子/温水洋一/雛形あきこ/西田敏行
2013年/日本

明らかにされない病名について

 普通にコメディ映画として観るならば、決して出来が悪いとは思わないが、オチが上手くいっているかどうかは微妙である。高校時代に城北高校の野球部に所属していた浅本有也、日留川三郎、板東欽三の3人組は、甲子園出場を賭けた決勝戦で、城南高校野球部の4番打者だった野沢七郎に決勝打を打たれて負けてしまう。
 それだけならまだしも、野沢は今では宮崎県選出の衆議院議員で法務副大臣まで担っており、さらに野沢は、3人が憧れていた、城北高校の野球部マネージャーだった阪元幸子と当時付き合っており、妊娠までさせていたのであるから、野沢が娘の阪元有三子の結婚式において「私の完敗だ」と言ったとしても、それは3人にとっては嫌味にしか響かないはずなのである。
 阪元幸子が誰にも何も言わずに故郷を後にした理由がよく分からなかったが、一つ気になることは、『すべては君に逢えたから』(本木克英監督 2013年)の時任三郎が演じた宮崎正行にも当てはまることなのだが、幸子の病名が明かされないことで、これはガンなどの難病を患っている人たち対する配慮なのだろうか?


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『すべては君に逢えたから』

2013-11-29 22:50:22 | goo映画レビュー

原題:『すべては君に逢えたから』
監督:本木克英
脚本:橋部敦子
撮影:橋本尚弘
出演:玉木宏/高梨臨/木村文乃/東出昌大/時任三郎/大塚寧々/本田翼/倍賞千恵子
2013年/日本

『カサブランカ』の解釈について

 デートムービーにいちいちケチをつけるようなことは避けたいとは思うが、ウェブデザイン会社社長の黒山和樹がクリスマスイヴに夜行バスで田舎に帰ろうとする佐々木玲子を東京駅で待ち伏せして、「初めてのデートで観る映画」を尋ねた際のシーンに関してはやはり一言言っておきたい。
 玲子のアドバイスで2人は映画館で『カサブランカ』(マイケル・カーティス監督 1942年)を観ることになる。女優である玲子は勉強目的でレンタル店でアルバイトをしながら昔の名作を観ていたのであろうから、年上の黒山よりも映画に関しては詳しいのであろう。そして「君の瞳に乾杯」と訳された有名なシーンで、黒山が感動している姿を見て玲子はほくそ笑んでいるのであるが、あのシーンに女性が感動することはあっても、男性が感動するとは思えない。『カサブランカ』において男性が感動するシーンがあるとするならば、ハンフリー・ボガートが演じるリック・ブレインがイングリッド・バーグマンが演じるイルザ・ラントと彼女の夫のヴィクトル・ラズロを身を挺して飛行機に乗せて亡命させるところであろう。
 このようなシーンを初め、全てのシーンにおいて可もなく不可もないように無難にまとめているような印象が拭えない。


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美人歯科医師の復讐相手

2013-11-29 20:17:41 | Weblog

「復讐サイト」で互いのストーカー行為に協力 27歳の女歯科医ら逮捕(産経新聞) - goo ニュース

 最初にテレビのニュースでこの事件が報じられた時には、被害者と加害者の顔写真を

間違えて報じていると思い込んで、またテレビ局がやらかしたと思ったのであるが、本当に

歯科医師の横路万里奈が容疑者だったことに心底びっくりした。歯科医師という立場を得た

時点でその人は“勝ち組”であり、そのような人が誰かに復讐したいと思うようになる心情が

よく分からないのである。もちろん復讐といってもいろいろあるだろうし、自分のことはともかく

肉親に関することで復讐したくなることもあるだろうが、それならば自らの手で復讐したいと

思うはずで、美人の歯科医師が誰に復讐したかったのか興味深いところではある。


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『シュガーマン 奇跡に愛された男』

2013-11-28 21:50:31 | goo映画レビュー

原題:『Searching for Sugarman』
監督:マリク・ベンジェルール
脚本:マリク・ベンジェルール
撮影:カミラ・スカーゲルストロン/マリク・ベンジェルール
出演:ロドリゲス
2012年/スウェーデン・イギリス

Researching for Sugarman

 1968年のミシガン州デトロイトの場末のバーの片隅で歌っていたロドリゲスという男を見に行ったプロデューサーのマイク・テオドールとデニス・コフィーによってデビューアルバム『Cold Fact』は1970年にリリースされたとする。2枚目のアルバム『Coming from Reality』も1971年にリリースされるも、商業的には大失敗して、ミュージシャンとしてのキャリアは終わったとするが、彼のアルバムは南アフリカへ渡り、不法コピーではあったが50万枚以上売れ、反アパルトヘイト運動を盛り上げる役割を果たすことになり、南アフリカにおいてロドリゲスはエルヴィス・プレスリーよりも有名になったとする。
 ドキュメンタリー作品である本作の「脚本」はこのような感じでミュージシャンとしてのロドリゲスの数奇な運命を語るのであるが、観ているうちにかすかな違和感が生じることは避けられない。ロドリゲスの3人の娘がインタビューに答えているのに、彼の妻は登場することも語られることもないことは本人の希望もあることだからよしとしても、南アフリカへの凱旋ライブが行われた年は1998年であり、本作が製作される14年も前なのである。奥歯に物がはさまったような書き方をそろそろ止めようと思うが、要するにこのドキュメンタリー作品は「嘘」ではないが、ロドリゲスに関して語られていないことが多すぎるのである。ロドリゲスのファンと同じようにインターネットでロドリゲスを調べていけばすぐに分かることを敢えて書き留めておこうと思う。
 確かにロドリゲスは自国において成功はしなかったが、1970年代にはオーストラリアでアルバムがヒットし、オーストラリアでツアーも行われ、1977年には『At His Best』というベストアルバムを、1981年には『Rodriguez Alive』というライブ盤をリリースしており、決して本作で描かれているように、ミュージシャンとして全く不遇だったというわけではないのである。ちなみに
『Cold Fact』はオーストラリアで500万枚売れており、実はむしろかなり裕福なはずである。
 ロドリゲスというスペイン系の名前が災いしたという話はあるが、1967年の「最初」のデビューにおいては「ロッド・リーゲス(Rod Riguez)」という芸名であったし、「Sugar Man」という曲がドラッグを歌っているためにラジオで放送を自粛されたからという話も、シングルになった曲は「I'll Slip Away」や「Inner City Blues」や「To Whom It May Concern」なのだから、売れなかった原因にはならない。
 この、嘘ではないが、他の事実を描かないことでドラマティックを醸し出すドキュメンタリー作品をどのように捉えればいいのか?


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“おもちゃ”の借用書

2013-11-28 00:53:11 | Weblog

5000万円借用証 猪瀬知事、なぜ今公表(産経新聞) - goo ニュース
猪瀬都知事「徳洲会」マネーで「い・の・ち・と・り」?(dot.) - goo ニュース
猪瀬知事、借用証を公開 辞任否定 押印・返済期限なし(産経新聞) - goo ニュース
「百万円札」使った高校生逮捕・・・なぜ「通貨偽造」ではなく「詐欺」容疑なのか?(弁護士ドットコム) - goo ニュース

 東京都の猪瀬直樹知事が、昨年12月の知事選直前に徳田毅衆院議員から現金5千万円を

無担保・無利子で直接受け取っておきながら、収支報告書に記載しなかった理由として、

「選挙に使うつもりは全くなく、あくまで個人の借り入れで私と妻しか知らなかった。1月には

返すつもりだった」と言い、議員会館で借用書を作成したと釈明し、一方、「選挙にどのくらい

お金がかかるのかわからなかった。個人の預金として持っていれば安心するということが

あった」とも説明している。つまり猪瀬は自分が持っている資金で選挙活動をしたのであるが、

もしもそれで資金が無くなった場合の生活費として現金5千万円を借りたと言いたいらしい。

それにしても押印がなく、印紙も貼られておらず、返済期限も書かれおらず、「5000万円」と

だけ書かれている借用書を見て、私はおもちゃの「百万円」札を思い出した。


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馬脚を露す“入れ墨の人”

2013-11-27 00:01:48 | Weblog

入れ墨なぜ浴場に入れない…市議、ペンで顔突く(読売新聞) - goo ニュース

 奈良県御所市議の小松久展は、奈良県橿原市内のホテルの1階フロントで、副支配人の

男性に、体に入れ墨をしているとして大浴場の利用を断られたことに立腹し、「議員なのに

なぜ入れない」などと怒鳴った挙句、近くにあったボールペンで副支配人の顔を突き、左の

目尻を切る軽傷を負わせたということである。1994年に初当選し、5期目で、議長などを

歴任した自負はあったようではあるが、怒鳴って、手馴れたようにそばにあったボールペンを

使って相手に怪我を負わせるなどするような“入れ墨の人”だから利用を断られたわけであり、

典型的な「馬脚を露す」である。


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『ビル・カニンガム&ニューヨーク』

2013-11-27 00:01:00 | goo映画レビュー

原題:『Bill Cunningham New York』
監督:リチャード・プレス
撮影:リチャード・プレス/トニー・セニコラ
出演:ビル・カニンガム/アナ・ウィンター/カルメン・デロリフィチェ
2010年/アメリカ

仕事ではなく喜びになる「盗撮」について

 『厨房で逢いましょう』(ミヒャエル・ホーフマン監督 2006年)の主人公で「官能料理」を提供する一流シェフのグレゴアは独身で、近所のカフェで働いているウェイトレスのエデンを‘ミューズ’として見つめることが、美味しい料理を作る原動力にしていたのである。それはもちろんフィクションであったが、やはりそのような人は現実においても存在し、事実、ニューヨーク・タイムズ紙で長年ファッション・コラム『ON THE STREET』や社交コラム『EVENING HOURS』を担当しているファッション・フォトグラファーであるビル・カニンガムは、80歳を過ぎても独身のままで女性の新しいファッションを追い求めて、写真を撮り続けている。
 私の興味はカニンガムのセクシャリティよりも、彼の仕事の仕方である。カニンガムは被写体となる相手に事前に断ることなく勝手に写真を撮っているのであるが、ニューヨークでは有名なファッション・フォトグラファーだから許されているのであろうか? 2人の黒人の女性たちに抗議を受けているシーンもあったが、カニンガムは何も言わずにただ苦笑いしているだけだった。カニンガムは2008年にフランス文化省から芸術文化勲章オフィシエを受勲されるほど高く評価されているようだが、私にはどうしても‘盗撮’に対する違和感が残る。


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『厨房で逢いましょう』

2013-11-26 00:28:32 | goo映画レビュー

原題:『Eden』
監督:ミヒャエル・ホーフマン
脚本:ミヒャエル・ホーフマン
撮影:ユッタ・ポールマン
出演:ヨーゼフ・オステンドルフ/シャルロット・ロシュ/デーヴィト・シュトリーゾフ
2006年/ドイツ・スイス

コメディ作品の演出の違和感 その2

 南ドイツの小さなレストランで、「官能料理(エロチック・キュイジーヌ)」を提供している、超一流のシェフである主人公のグレゴアの原動力は、近所のカフェでウェイトレスをしているエデンである。
 『女と男の名誉』(ジョン・ヒューストン監督 1985年)と関連させながら、本作に対する違和感を書き記すならば、グレゴアが調理する「官能料理」で全ての客に皿を舐めさせるほどに味の虜にさせ、それはエデンにも感染し、裸になった自分の体に料理を乗せて夫のクサヴァーに食べさせるというような異常なシーンを終始暗い照明で映し出すことで、本作はダークファンタジーのように見えるのであるが、驚くべきことにラストでクサヴァーの逆鱗に触れたグレゴアが森の中へ逃走したものの、逃げることに疲れたグレゴアが木から落ちたところに立っていたクサヴァーにぶつかり、クサヴァーが圧死してしまうというコメディ的なオチを見せる。つまり本作はコメディ作品であり、作品の性質と演出の方法が噛み合っていないように感じるのである。


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『女と男の名誉』

2013-11-25 20:43:13 | goo映画レビュー

原題:『Prizzi's Honor』
監督:ジョン・ヒューストン
脚本:リチャード・コンドン/ジャネット・ローチ
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
出演:ジャック・ニコルソン/キャスリーン・ターナー/アンジェリカ・ヒューストン
1985年/アメリカ

コメディ作品の演出の違和感 その1

 ニューヨークのブルックリンを縄張りとするマフィアのプリッツィ家を巡る物語はとりあえずコメディとして描かれている。例えば、プリッツィ家の金72万ドルを持ち逃げしたマークシー・ヘラーを追って殺した主人公のチャーリー・パルタンナはそこへ自分が好きになったヘラーの妻であるアイリーン・ウォーカーを発見したり、チャーリーとアイリーンが組んでプリッツィ家が大株主となっている銀行の頭取であるロザリオ・フェラージを誘拐する際に、間違った階でエレベーターを降りてしまった警部の妻を、顔を見られてしまったためにアイリーンが射殺してしまったり、チャーリーがナイフをアイリーンの首に向かって投げて刺殺するシーンや、嫉妬によって父親に嘘をついてチャーリー殺してもらうつもりが、結局、アイリーンが死んでしまったためにチャーリーが自分に電話をかけてきて喜ぶメイローズの灯りに照らされる笑顔のラストまで、コメディの要素は脚本に万遍なく注ぎ込まれている。
 しかし作品そのものの雰囲気は決してコメディを感じさせるようにはなっていない。例えば、ラストでロサンゼルスで会ったチャーリーとアイリーンは寝室で刺し違えることになり、アイリーンが狙いを外したことで絶命してしまうのであるが、プロの殺し屋として名を馳せていたアイリーンが近距離で狙いを外すということが考え難い。あるいは情に流されたアイリーンが意図的に狙いを外したとも考えられるが、ロサンゼルスに来る前にアイリーンは既に翌日のロスから香港行きの航空券を予約している以上、最初からチャーリーを殺す目的でロスに飛んだのである。近距離で狙いを外すことがコメディ的なのかどうか判断の分かれるところではあるが、個人的にはミスと言ってもいいと思うこの演出がジョン・ヒューストン監督のコメディ作品の不慣れによるものなのか、あるいは既に79歳だった監督の老いによるものなのか定かではない。


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