原題:『Rocketman』 監督:デクスター・フレッチャー 脚本:リー・ホール 撮影:ジョージ・リッチモンド 出演:タロン・エガ―トン/ジェイミー・ベル/ブライス・ダラス・ハワード/リチャード・マッデン 2019年/イギリス・アメリカ
エルトン・ジョンを作った「絶妙さ」について
そもそも天才で、シャイで癇癪持ちなのだが、自分の両親に「絶妙に」愛されず、祖母の励ましでミュージシャンとしてのキャリアが辛うじてつながるところなど、大スターの典型のサクセスストーリーである。 エルトン・ジョンのマネージャーをしていたジョン・リード は5年ほど恋人関係だったようだが、クイーンのマネージャーもしていたにも関わらず、リードはフレディ・マーキュリーとは関係がなかったようだから、その後泥沼の裁判沙汰になったのだが、エルトン・ジョンの同性愛志向を利用してマネージメントをしていたわけではなさそうである。しかしバンドとソロという違いはあるし「好み」の問題もあるのだが、実際にクイーンのマネージャーに納まっているのだからリードが胡散臭い人物であることに変わりはない。 薬物のリハビリのプログラムの席で「(レナータ・ブラウエルとの)結婚生活は大変だった?」と訊かれたエルトンが「それほどでも(Not really)僕はゲイだから(I'm gay)」と答えるのだが、これはもちろん「同性愛者だから」と「陽気だから(gay)」と二つの意味がかかっている。 それにしても若い頃は薬物まみれだったにも関わらず、よく今日まで生きていられたと驚くばかりである。 本作の唯一の新曲エルトン・ジョンとタロン・エガ―トン(エジャトン?)の「アイム・ゴナ・ラブ・ミー・アゲイン」を和訳しておきたい。
「(I'm Gonna) Love Me Again」Elton John & Taron Egerton
冗談を抑えることなんかできなかったから 願掛けの井戸にそれ相応の小銭を投げた 夢だけはいつも君の手の内にある もしも夢が少年を満たすことなく 彼が男になれないのならば 心にたくさんの秘密を抱えているからだと僕は言われた 年月の経過と共に 理屈というものは冷たくもなるが 僕が天下を取ったことは明らかになった 僕の頭の中で響く声が僕が聞いている声なんだ
「また自分を愛せる」と歌おう 親友を調べて 僕の細胞の一つ一つまで満たしてくれる気持ちを見つけ出し 壊れた人生のレールを克服するんだ
壊れているか屈折しているような絆に縛られず 僕が自由でいられることは分かるだろう? 主義主張しないおどけ者としての僕を彼は知っていたが 今の僕は自由であると分かるだろう? 僕はまた自分を愛せるようなんだ
最盛期はどういうわけかほろ苦かったけれど 今その過去は深い眠りについている 穏やかな昼間の後には空しい夜が伴った キスやタッチが スーパーマンを無能化するクリプトナイトのように感じられる 僕の部屋の壁に貼り付いている天使たちを賛美しよう 伝説で明らかになった囁かれる言葉 その忌々しい呪文を告発するために僕は警鐘を鳴らすんだ
僕はまた自分を愛せるようなんだ 親友を調べて 僕の細胞の一つ一つまで満たしてくれる気持ちを見つけ出し 壊れた人生のレールを克服するんだ
壊れているか屈折しているような絆に縛られず 僕が自由でいられることは分かるだろう? 主義主張しないおどけ者としての僕を彼は知っていたが 今の僕は自由であると分かるだろう? 僕はまた自分を愛せるようなんだ
「また自分を愛せる」と歌おう 親友を調べて 僕の細胞の一つ一つまで満たしてくれる気持ちを見つけ出し 壊れた人生のレールを克服するんだ
壊れているか屈折しているような絆に縛られず 僕が自由でいられることは分かるだろう? 主義主張しないおどけ者としての僕を彼は知っていたが 今の僕は自由であると分かるだろう? 僕はまた自分を愛せるようなんだ
Elton John, Taron Egerton - (I'm Gonna) Love Me Again VIDEO