闇金ウシジマくん
2012年/日本
‘力’が阻害する成長について
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
男というものがなかなか成長する姿勢を見せようとしない理由は、結局のところ最後は何でも‘力’でどうにかなるものだと安易に考えているきらいがあるからだろう。確かに主人公の丑嶋馨は喧嘩は負け知らずであり、肉蝮相手でさえ仲間とのチームワークで倒してしまうのであるが、どこにどのような自信があるのか分からないが、学ぶことを知らない相変わらず肉蝮は一人で金属バット片手に丑嶋が乗車している車を襲い、案の定、車で弾き飛ばされる有様である。
そんな丑嶋でさえも決して完璧の守りを備えてはおらず、イベントサークル代表の小川純の謀略で、警察に逮捕されてしまう。まさか小川ごときの小物が、自分が殺されるような目に遭わされることも考えずに丑嶋を陥れるような真似をするほどのバカだとは想像していなかったのである。
そのような男たちと対象性を示すのが、鈴木未來である。彼女は母親の借金の利息を返済するために、‘出会い系カフェ’で働き始めるのであるが、やがてお金に対する価値観の変化により、ファミリーレストランのウェイトレスとして堅実な道を選ぶ。しかし例えば、走っている小川純が途中で2人の警備員にぶつかったまま走り去っていったことと、喫茶店で小川と会っていた未來が、そばでものを落としてしまったウェイトレスの手助けをすることを比較するならば、性別の問題ではなく、そもそも備えている素質の問題という感じもしなくはない。
未來であれ、新しい職を得て丑嶋から離れていく元カウカウファイナンスの社員だった大久保千秋であれ、彼女たちの成長を、クールを装う丑嶋は素直に祝福できない。やはり‘力’頼みで自身が成長できないという自覚が多少なりともあるからだと思う。
橋下氏、衆院半減「盆踊りや葬式から議員解放」(読売新聞) - goo ニュース
みんなの党、分裂へ 3議員が近く離党(朝日新聞) - goo ニュース
政治にド素人の議員定数削減案を披瀝するならば、衆院議員定数の現行480を半分の
240にするか、あるいは参議院そのものを廃止するかのどちらかだから、橋下徹の案には
異存はない。よく他国と比べて、日本の国会議員は決して多くないという意見を聞くが、他国
と比べる必要もなく、240人しかいなければ、議会の最中に熟睡している議員がいなくなる
ことは間違いない。しかし問題はそれ以前に、みんなの党も分裂するようで、このような議員
の絶えない“流動化”を止めてもらわないと、投票した党が途中で無くなったりすると有権者
は投票に行く気がしなくなると思う。
あなたへ
2012年/日本
先に逝けなかったという悔恨
総合 80点
ストーリー 0点
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作品冒頭で、夏も終わりそろそろ仕舞わなければならないと言う倉島洋子の目の前に風鈴が映しだされる。風に舞い、かろうじて風鈴に留まろうとしているその青白い短冊はやがて倉島英二が洋子の死後に受け取る‘2通’の手紙として分裂する。文面が青白く裏面が白いその手紙は長崎の灯台に向かって英二が勢いよく飛ばして捨てることになり、最後は青い海の中で散骨として分散する‘白い塵’として消え去っていく一連の青と白の‘紋様’のイメージが美しい。
同僚の塚本和夫などは受刑者たちの規則違反をある程度見逃しているのであるが、例え、誰にも知られることはないことは分かってはいても、自分に課する倫理に照らし合わせ、北陸のある刑務所の指導技官という職を辞してまで、南原慎一の偽装した死亡を見逃し、自ら‘鳩’になる決心をする倉島英二の想いを勘案するならば、夫が先に逝くべきであったという倉島英二自身の、あるいは高倉健自身の悔恨に基づくものであるのだろう。
大使の車妨害、容疑者拘束 中国当局、男の取り調べ開始(朝日新聞) - goo ニュース
それにしてもわけの分からない事件である。乗用車で北京市内の東四環路を走っていた
丹羽宇一郎・駐中国大使を乗せた公用車に幅寄せするなどして、無理やり停止させ、前方に
立てていた日本国旗を奪ったことに関して意味が分からないと言いたいわけではなく、
そもそも丹羽宇一郎は日本人でありながら中国寄りの人間であり、いわば中国人の味方で
ある人物に中国人が嫌がらせをすることに関してである。分かりやすく言うならば自分の
“愛犬”を蹴っ飛ばしているようなものであり、自分の敵か味方も分からない人間が反日活動
などするべきではないと日本人ながら教えてあげたくなるほどの気の毒な知能である。
外務省、韓国大使館職員を門前払い 野田首相親書持参か(朝日新聞) - goo ニュース
野田首相の親書を郵送 「受け取り拒否は遺憾」=韓国(聯合ニュース) - goo ニュース
野田佳彦首相から韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領にあてた親書の返却問題をめぐり、
8月23日に親書を持参して日本外務省を訪ねた韓国大使館員を門前払いした件に関して、
子供のケンカと形容している論客がおり、韓国政府当局者も、「日本が文書受け渡しの正常
なルートまで遮断したことは外交慣例から外れた措置で、大変遺憾だ」と述べているが、
正式な面会予約をしていない人を門前払いすることのどこがいけないのか理解に苦しむ。
大使館員は確信犯として面会予約をせずに来ているわけなのだから、門前払いさせる事で
日本のイメージダウンを狙っている韓国政府の巧妙なやり方を見逃すべきではないだろう。
劇場版NARUTO-ナルト-ブラッド・プリズン/同時上映:炎の中忍試験!ナルトVS木ノ葉丸!!
2011年/日本
立派になりすぎた息子について
総合 80点
ストーリー 0点
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音楽 0点
「里のために何の恨みも無い者を殺したことがあるか?」という鬼灯城の城主の無為の問いに対して、もちろんうずまきナルトは否と答えるのであるが、驚くべきことに極楽の匣を開けるために最愛の息子である無垢を匣にくれてやった無為もナルトと同じ答えだった。無為は、開ければ何でも願いが叶うという言い伝えがある極楽の匣を草隠れの里の復興に利用しようと仲間たちと約束していたのであるが、実は最初から無垢を甦らせて欲しいと願う周到な計画を立てていた。うずまきナルトのチャクラを利用して、極楽の匣から無垢が現れたところまでは無為の計算通りだったのであるが、極楽の匣が六道仙人の時代に存在した最終兵器であり、入れられた人間をサトリという怪物に変えることを無為が正確に理解していたのかどうかは微妙なところで、無為はサトリと化した無垢に呆気なくやられてしまう。しかし無為の期待を大きく逸脱して、無垢が父親を超える‘立派な’サトリとして生き返ったという皮肉は効いていると思う。観客である子供たちの理解を超えることも省みない秀逸な脚本が光る。
渡辺会長「WBC出るべき。監督落合君」(日刊スポーツ) - goo ニュース
巨人の渡辺恒雄球団会長が“指導者論”として松井秀喜について「選手として限界でしょう。
指導者として、どうか」とし、イチローについては「イチローほどの選手は、野球界にいない」と
絶賛した上で、指導者として迎えるならどちらか、の問いに「私はイチローだな」という
想像通りの答えになってしまう理由は、もちろん“指導者論”という高尚なものではなく、
ただ松井秀喜が巨人を捨てて、ヤンキースに行ってしまった怨み節でしかないからだが、
日本プロ野球選手会が出場を辞退したWBCについて「出るべきだ」として「12球団を統括
するだけの貫禄がある」と絶賛して監督に推している落合博満は脳卒中を発症したようで、
原辰徳にしても落合博満にしても、渡辺恒雄が持ち上げる人間にはろくなことが起こらない
から、私は戦力外通告された松井よりもヤンキースに所属のイチローの身を案じている。
異人たちとの夏
1988年/日本
芝居の中の‘真実’
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
主人公の原田英雄は40歳でテレビドラマのシナリオ・ライターとして活躍しているのであるが、私生活においては妻子と別れたばかりで、マンションに一人暮らしを強いられているのみならず、仕事仲間の間宮一郎に元妻と付き合うことを宣言されてしまう。間宮が帰った直後に、同じマンションに住む藤野桂がシャンパンを持って訪ねてくる。桂は原田の『ラストダンス』というドラマにいたく感動し、ドラマ内の「過ぎ去ったことは取り返しがつかないって言うけれど、そんなことはない。誰のものでもない自分の過去なんだから、好きなように取り返していけばいいじゃありませんか」というセリフを諳んじられるほど好きだと言うのであるが、それまで面識が無かったために原田は桂を追い返してしまう。この原田が自分で書いたセリフがやがて原田自身を苦しめることになるのであるが、原田自身が述べるようにこの夜が何故か‘芝居じみて’いる理由は、その後のドラマのリハーサルシーンや、画面を小さくすることで場面を変えるなど、本作そのものが全て‘芝居’であることを認識させた上で、それでも感動してしまうものを明確にするためである。
原田は12歳の頃に両親を同時に自転車事故で失っていた。祖父母やおじ夫婦に育てられたのであるが、原田が離婚したり、訪ねてきた桂を冷たくあしらったりする原因は自分たちの早世のよる愛情不足ではないのかと危惧した原田英吉と房子は息子に会いにこの世に現れたようである。しかし2人は決して息子に会いに来た理由を明かすことはない。40歳にもなっている息子に意見などおこがましく、ただ息子を心から愛していたことだけは告げたかったのである。
その後、桂も幽霊であることが分かり、原田は間宮に救われることになるのであるが、このシーンが原田の極度の老化と共に妙に芝居がかっている理由は、既に述べた通りであり、観客は本作全てが芝居であることは理解していながら、それでも原田と両親のシーンに感動してしまうのである。
本作に瑕疵があるとするならば、幽霊であるはずの桂が原田と一緒に鏡に写ってしまうところだと思う。鏡が原田が衰弱していく姿を‘正確’に写し出していることを勘案するならば、設定がブレているように感じる。
中国版ツイッター「尖閣は日本領土」 企業幹部が実名 根拠に公式地図(産経新聞) - goo ニュース
俳優ソン・イルグク 日本外務副大臣の発言にツイッターで反撃(WoW!Korea) - goo ニュース
中国広東省広州の電子サービス企業、広東捷盈電子科技の林凡取締役会副主席が
日本領有を示す53年1月の中国共産党機関紙、人民日報の記事や、複数の公式地図など
根拠に、中国版ツイッター「微博」で「1949年から71年まで中国政府は釣魚島(尖閣諸島)
を日本の領土と認めていた」と発言している。ようやく中国からも冷静かつ根拠を示した
発言が出てきたことは歓迎していいし、根拠を示すとどうしても日本の領土と認めなければ
ならなくなるのである。今後中国はこれらの資料を反証しなければ、何を言っても言いがかり
をつけることにしかならない。だからソン・イルグクもアホの振りをして3人の子どもの名前を
叫ぶだけではなくて、根拠を提示して竹島を自国の領土であると主張するべきであろう。
るろうに剣心
2012年/日本
‘サウンドトラック’について
総合 60点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
違和感が残る演出だった。殺陣のシーンのスピード感と比較するならば、それ以外のシーンは必要以上に間延びさせたように見える。間を取ることで登場人物の‘情緒’なるものを表現したかったのかもしれないが、工夫が足りないのではないだろうか。
しかしそれは殺陣のスピード感を引き立たせるための意図した演出とも見做すこともできるだろうから、個人的な趣味の問題として片付けてもらってもかまわないとしても、さすがに‘サウンドトラック’の問題を見逃すわけにはいかないだろう。
神谷活心流道場内で話をしている神谷薫の声を聞いている時に気がついたのであるが、道場内の声にはリバーブがかけられている。しかしこのリバーブのかけ方が中途半端で、例えば、道場と庭の狭間の‘エコー度’などに統一感が感じられなかった。そのような色眼鏡を備えてしまうと、例えば、豪雨の中を蛇の目傘を持って迎えに行った神谷薫と緋村剣心が会話するシーンにおいて、かなりの量の雨が薫の傘に当たっているにも関わらず、傘にぶつかる雨音が小さい。本来ならば心を通わそうとしながらも、微妙な気持ちの齟齬によって分かり合えないことを見越したように2人の会話をさえぎろうとする強い雨音というツールとして物語に機能するはずなのであるが、結局、‘サウンド’に凝っているのかいないのかよく分からず、終始そのことばかりが気になり、ひょっとするとこのような作品がいわゆる‘DVDの観賞で十分’という類のものなのかと納得したりもしてしまうのであるが、もちろんそれは私が所有しているポータブルなDVDプレイヤーの再生に当てはまることであって、ブルーレイや高性能なDVDプレイヤーでの観賞ではやはり音が気になってしまうだろう。