THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

Tockun Working Chips笑

2019-09-05 12:53:59 | 工作
以前、「デカールの中古品はありえない」とか書いたことがある。
が、実はKTM65SXの頃から、本番車のデカールを新品に貼り替えるたびに、剥がしたデカールを練習車に貼っていた。スンマヘン笑

ちなみに、捲れて粘着がなくなってしまったデカールは、一旦剥がして裏面を中性洗剤などで水洗いして埃を取り、幅広の両面テープを全面に貼ってやるとまた使えるようになる。一応、中古品としても機能するという・・・笑

'20のYZ85にデカールを貼るにあたり、純正デカールを剥がして、セパレーター(ステッカーの台紙のこと)に移して保管することに笑

俺の場合はいくらでも不要なセパレーターがあるからいいけど(要するにゴミ)、一般の人が同じことをやろうと思ったら困るかもしれないね。
未使用の新車から剥がしたので、デカールもある意味新品。しかし、デカールは本質的にはセパレーターから剥がした時点で新品ではなくなるわけで。まあ、さすがに剥がしたデカールをヤフオクとかで売る図太い神経の持ち主はいないだろう笑

デカールを貼るのに苦労するという話を聞いたりするけど、俺は普段から1m20cm×6mとかのフィルムを貼ってるんで、モトクロスのデカールくらいのサイズだと屁でもない。

ベラッとセパレーターから全面剥がして、ベタッと貼るだけ!!


塩ビは「熱すると縮む」という特性を持っている。縮むといっても体積が減るわけではなく、「元に戻ろうとする」というのが正しいかな?
フィルム状に成型される際の引き伸ばされた応力が残っており、熱すると小さくなっていく。熱さなくても、保管中にも少しずつ小さくなっていく。モトクロスデカールの場合は分厚いんで、この力がかなり大きい。
もちろん熱して引っ張ればビヨ~ンと伸びるのだが、伸ばして貼ると、後で元に戻ろうとする。

なので、ドライヤーで熱して引っ張って貼るのではなく、熱して縮めることによって皺をとりながら貼るのが成功への近道。

例えばYZの場合。

フロントゼッケンの入り角(いりずみ)部分を押し込んで伸ばして貼ってしまうと、後から浮いてきてしまう。熱さずにプラスチックの定規などでキッチリと貼るべし。


一応こんな凸凹でも貼れるのだが、後々微妙に浮いた部分から破れてしまうんじゃないかな?

また、位置合わせが悪かったなどの理由で、外装の端から指が引っかかるくらいデカールがはみ出していたりすると、後で間違いなく剥がれてしまう。カッターなどで切り落とした方がいい。

余談だけど、単なるカッティングシートやクルマのラッピングなどのフィルムなどの比較的薄い素材は、基本的に熱して伸ばす方向で貼るですわ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

形状への挑戦状

2019-07-14 14:49:24 | 工作
オーダー製作、あるいはセミオーダーのデカールは、看板用の溶剤インクジェットプリンターで印刷されている。
となると看板屋さんだったらどこでも作れると思われそうだが、必ずしもそういうわけではない。確かに似たようなものは作れるんだけど、いくつかの問題がある。

一つ目は、擦れに耐えうる分厚いラミネートフィルムを入手できるか。
俺が仕事で使っているラミネートフィルムは90μくらいの厚み。これをモトクロスに使うと、一発でボロボロになっちゃう。対して、デカール用にストックしているラミネートフィルムは300ミクロンもの厚みがある。これが、日本国内では普通には流通していない。
俺の場合、海外から買っている。

次に、オフロードバイクの外装がPPということ。普通のステッカー用の糊だとくっつかない(すぐに剥がれてしまう)ので、PP対応の糊を引いたフィルムか、両面テープが必要になる。
これに関しては独自の方法でクリア。国内で入手できる材料で対応している。

残る一つが、ポリタンクに貼る場合。ポリエチレンには接着しにくい上、タンクからガソリン成分がわずかずつ染み出してきて接着を弱めたり、アウトガスによって気泡ができてしまう。この対策が必要になる。
これには一番苦労した。割と最近、使用に耐える方法を発見。これも国内で普通に入手できる材料を使っている。

デカール屋さんはデカールが専門なので、最も基本的なポリシーとして、良い物を作ろうとしているはず。
俺の場合はそれよりも、「自分のものを自分で作れること」というのがコンセプトなのですわ。よって使う材料の量も知れてるので、どっかの工場と契約してオリジナル材料を作ってもらうとか、大量に仕入れたりとかは現実的じゃない。
専門店があるのに生半可な気持ちで業界に参入してもボコボコにやり返されるだけなんで笑、あまり積極的にやっとらんのだす。また、金属加工など含めて総合的に物を作っているので、デカールだと客単価が低すぎて儲からないという笑
まあ、モータスポーツ好きとしては、トップクラスの選手にサポート品として提供したいという思いは以前からずっとあるのだが・・・「スポンサー」なんて呼ばれたら、全身むず痒くなりそうだな笑

さてさて。
仕事でよく使う材料を取り扱う国内メーカーが、俺が以前からモトクロスデカール用に使っている分厚いラミネートと同じブランドの、日本での代理店になった。ただし、分厚いラミネートの取り扱いはなく、他製品を3種類ほど。
で、その国内メーカーに特別に一緒に輸入してもらえないか頼んでみたのだが、ダメなんだって。
そんなことあるわけがない。多分やる気がないだけだろう。

仕方ないんで、また自力でアメリカから買ってやったわ。

正吉君がいよいよ85に一本化したんで、やる気向上も見込んでデカールを貼り替えてみた。






意外と順調に上達中だし、マシントラブルも落ち着いてきたし。漢数字ゼッケンではなく、ジュニアクロスの赤ゼッケンに。
型取りが甘いんで、近々アップデート予定。フォークガードとスイングアームを作ってない理由は、お察しください笑

YZ85は、「デザインのヤマハ」の中にあって、現行モデルでは最も酷いデザインだと思う(ゴメンチャイ笑)
まあ、基本設計が古いものを外装取っ替えで、今っぽいデザインのディティールだけを落とし込んでいるから仕方がない。
全体的なまとまりに欠け、デカールのデザインもしにくい。

最も残念なのが、サイドカバーのダクトの位置が悪いこと。、普通にゼッケンをレイアウトすると、数字が垂れ下がって見えてしまう。
で、思い切ってゼッケンの位置を変えてみた。こりゃカッコいい!
もしも誰か真似したら、パクリだとからかって差し上げますわ笑
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベンチャーか、ケチンボか。

2019-06-03 13:02:38 | 工作
エンジン式の洗車機を買った頃から、モトクロス用の洗剤を作れないものかと思っていて。

かといって、原材料を精製したり混ぜたりするような方法で、丸っきり一から作るのは大変なはず。なので、最初に考えてたのは、何かで代用するということ。
そこで色々な市販の洗剤を試したんだけど、どれもビックリするくらい使えない。
ちなみに、テストした中で1つだけまあまあ使えるものがあったんだけど、ヒミツね笑 ご自身でお試しください。

今回はそれなりに調べたりして、こうすればいいんじゃないかと予め見当をつけた。
といっても、所詮はシロートの考えること。方向性が合っているのかどうかすら分からないよ。

作っても売るわけじゃないんで、必ずしも原料を混ぜ合わせるのではなく、入手しやすいものの中から希望に近いものを使う感じ。一部、原料的なものも使っている。


とあるものを加工して用意した、ベースになる謎の液体。
ここにいくつかのものをブレンド。

一番右が本命。他の2つは、市販の洗剤を混ぜたもの。
このあと、何度かテストして、混ぜるものも少し変えてみた。比率は丸っきりテキトー。
濃縮状態で作ることが難しく、希釈率10倍以上だと何使ってるのか分からんというのが正直なところ。5倍希釈だとまあ使えるかな。
ま、自分で使う分には今のところこんなんでいいだろう。
今後、無期限で改良を続けていく予定。

大した金額出さずに買えるものをわざわざ作る・・・これを疑問視する人は、俺とは絶対に話が合いまへん笑

何を使っているのかは、ヒミツだす笑
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Launch!〈2019〉

2019-03-12 18:27:07 | 工作
中部モトクロス選手権の開幕戦イナベにエントリーした。

正吉君は、レースに出るか出ないか、自分からは言い出さなかった。痺れを切らせて俺から聞いても、トンチンカンな返事しかしない。仕舞いにゃ頭に来て、勝手にエントリーしてやったわ笑
今シーズンはあまりマジメにやるつもりはないんだけど、イナベのレースくらいには出ないと、他に出るレースがなくなってしまう。

自立心、思考力、会話力など、同世代の他の子と明らかな差が出てきて、このままだとどうなってしまうんだろう。
平均的な子を持つ人には、分からない苦しみだろう。もちろん、各家庭にそれぞれの悩みがあり、もっと大変な思いをしている人だっているのは分かるんだけど・・・。

今シーズンはマジメにやらないとはいえ、地方選手権の花形は、誰が何と言ってもジュニアクロスだと思う。50や65の時と比べてエントラントの年齢の巾が広くなり、レベルは格段に高くなる。
いよいよ本丸に突入である。

実は正吉君に半クラを教えたのは1ヶ月ほど前。誤魔化して走ってしまうのを嫌って敢えて教えなかった。KX65や65SX はクラッチをスイッチ状態で扱っても、今までの走りを見る限りでは何とかなってしまうようだ。より基本的な部分のテクニックと比較して、半クラは有用性が低いというのが持論である。
でも、排気バルブなしのYZ85はさすがに半クラなしではキビシイみたい。なんせ極度に低速トルクがない。特に顕著なのがスタート。半クラを上手く使わないと、マトモにスタートすらできない。
いずれ勝手に半クラ使うようになるんじゃないかと思ってたんだけどね~。

ホールショットデバイス、あるいはローンチ(ラウンチ)コントロールと呼ばれるパーツがある。
スタート時にフロントサスを縮めた状態で固定して、フロントが上がってしまうのを防ぐ仕掛けなのはご存知の通り。
どっちみち今の正吉君はホールショットデバイスを取り付けても、絶対にホールショットは取れない笑
しかしホールショットデバイスは、静止時に車高が下がるという副産物があるので、正吉君のように小柄でヘボいライダーには有り難いパーツなのであーる。

多少はスタート時の負担が減るだろうっちゅーことで、取り付けてみようと思い立った。
65SXの時は自作するのは止めたんだけど、今回は作ってみることに。

YZ85はフォークガードとアウターチューブの隙間が25mm近く離れているため、ピンのストロークを長くするか、デバイスをアウターチューブに近づけてやる必要がある。
仕事柄、一定以上小さな部品や精密な部品の製作は苦手なんで、出来る範囲で創意工夫した。

7N01の丸棒を旋盤で削り、、、


7N01の丸パイプに圧入。




ピンキャッチ側は、ステンレスホースバンドを利用した。

2個セット¥198のスプリングと、¥278のホースクランプを主要取引先のホームセンターコーナンで入手しただけで、あとは有り物。

地味に困ったのがゴムカバー。

結局、配線用のグロメット(在庫品)を2個重ねて接着した笑

大した金額を出さなくても買えるものを、わざわざ作る・・・これを疑問視する人は、俺とは絶対に話が合いまへん笑

ホールショットデバイスといえば、ロクスンがワンマンセットするこの映像だよね。
RedBud Practice: Roczen sets holeshot device with foot
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

地味な作(略)Ⅲ

2017-07-26 09:25:20 | 工作
地味な作業は梅雨のうちに・・・なんつってたら、梅雨が明けちまった。
しかし、このハッキリしない天候は一体なんなのよ。

最近、ハイエースに積みっぱなしの、このペール缶。


小物を放り込んでおいたり、バケツとして使ったりしてるけど、最も本命の使い方は・・・、

実はタイヤ交換台。

今までは、「バタ角」っていう木の角材(枕木やつっかえ棒として使うような3寸角くらいのもので、工場にいくらでも転がっている)を敷いて作業していた。出先でやる場合は、適当な木の切れ端を拾ってくるか、古タイヤを使うか、そんなところかな。

よく見かけるような、井桁に組んだ木枠をそろそろ作っておかないと・・・と思っていたんだけど、工場の廃材で5分以下で作れるような物なんで、能がない。どうせ作るなら、何か面白いものがいいなぁ、と。
そう。以前からムース交換台のような、アクスル部にシャフトを通して、スポーク部分で支持するような台に興味があって。
「タイヤチェンジャー」として普通に市販されているのだが、これが微妙な金額なんだよね。しかもサイズやシャフト径が大きく、50ccの10インチ、65の12インチでは使えなさそう。

いきなり作り始める前に、何かウラワザ的に代用できる物ってないのだろうかと工場の中を見回していたら、このペール缶に目が留まったってわけ。試してみたところ、65のリヤホイールがピッタリサイズ。これより大きいホイールには使えるから、50cc以外はOK。
このまんまだと真ん中のシャフトが無いので安定性は悪いものの、使い始めてアッと気が付いた。
これ、カミパンしにくいぞ!!

小径ホイールのタイヤ交換をしたことがある人は分かるはずだが、ホイール径が小さければ小さいほど、カミパンリスクが跳ね上がる。50ccの10インチタイヤをカミパンさせずに100%確実に交換できる人がいたら、JJクラブ45分コース1回奢ってもOK。
径が小さくても、タイヤレバーの引き代がフルサイズ同様に必要なのと、タイヤ内部で逃げ場が少ないのが理由だと思う。

木枠などのタイヤ交換台だとタイヤは木枠の上に乗ってチューブも押し上げてしまうが、アクスルとスポーク部分で支持する場合は、タイヤ内部の空間が増えるから噛みにくいんじゃないかな?
これなら作る価値がありそうだ。

スポークを支える部分の輪っかは、真ん中のシャフトでハブのアクスル部分をキッチリ保持できてさえいればあまり必要ないはずなので、50㏄にも使えるような小さめサイズに設定。

アクスル径は65も50も12㎜なので、真ん中のシャフトはステンレス半ねじのM12。1本では長さが足りなかったので、2本を溶接で繋いでやった。

とりあえずできあがり。

脚部は仮に作ったもの。最終的に折りたたみ式にするつもりなのだが、拘っているといつまで経っても完成しないので、テキトーに作っておいた。今後は使いながら改良していく予定。
今のところ使い心地は上々・・・んが、ファーストトライでリヤタイヤをカミパンさせたのは黙っておこう(笑)。

簡単に作る方法として他に考えたのは、直径30cmくらいの深底のフライパンか鍋。ど真ん中に穴を開けて寸切りボルトを通して台に固定すればすぐに出来上がる。
それか、コンパネを何枚か重ねてドーナツ状に切り抜くとか。まあ、どちらも見た目が宜しくないので、却下した。それか、小径ホイールのリムを流用すると手っ取り早そうだね。

次。
先日製作したクイックスタンドはバッチリ活躍中。しかし洗車するときに使うには、いちいち洗車場に持っていかなきゃイカンし、洗車場に持っていってしまうと、パドックで困る。
もっと簡易型の、洗車専用クイックスタンドが欲しい・・・三角スタンドだとタイヤが浮かないんで不便なのだ。
以前知人がRSタイチ(だったと思う)のシーソー式のスタンドを使っていた。

画像は拾いっす。
これを折りたたみ式に作れば便利そうだ。
・・・ということで、アッという間に完成。

塗装は前回と同じくクリアラッカーで、ゴムはタイヤの古チューブだす(笑)。


折りたたむとこんな感じ。

これなら洗車機を入れているカートに入れっぱなしに出来る。

10年以上使っている折りたたみテーブルをリニューアル。

貼り替えた後、モーレツに後悔(笑)。
ダイノックフィルムっていう内装用の材料で、端材はいくらでもある。今後最も使わなさそうな色をチョイスしたら大失敗。近いうちに木目に戻そう・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カイダックの使用を快諾する(ププッ笑)

2016-06-11 16:22:41 | 工作
転倒するたびに割れるTT-R50Eのフロントフェンダー。
TT-Rのフェンダーはゼッケンと一体成型で、2箇所の爪への差込とボルト2本で固定されている。軽いクラッシュの場合は爪が外れるようになっているため、一見工夫された固定方法に見えるのだが、酷いクラッシュの場合は一気に割れてしまうのだ。
実際、TT-Rに乗り始めて1年程度はスピードが上がらなかったせいか、割れてしまうことはなかったのだが、ここ最近はクラッシュするたびに割れてしまう。開発時に問題にならなかったのかなぁ?

これまで既に6個のフロントフェンダーを破壊した。純正品は現在の価格で¥3000ほど。
レースの時はともかく、練習の時くらいは割れを補修したものを使って出費を抑えたいところ。そこで、補修方法をマジメに考えてみた。

これが割ってしまったフェンダー。


ネジ固定部分は千切れずに残っているので、補修は比較的楽な部類かと。


最初に、半田ごてを使ってワレメちゃんを縫い合わせた。


置いておくだけならこれで全然OK。

そして。補強用の当て板として、カイダックを使用する。

カイダックというのは住友ベークライトの商品名で、アクリル変性高衝撃塩化ビニル板のこと。
塩ビは熱すれば柔らかくなるので、曲げ加工ができる。引っ張れば延びる。そして熱し続けると、逆に縮む特性がある(体積が小さくなるわけではなく、元に戻ろうとする)。
屋外用のステッカー、モトクロスのデカールは塩ビ製。三次曲面に貼る事ができるのは、塩ビのこの特性のおかげなんであるよ。
もちろん他の樹脂も同様の性質を持っているのだが、塩ビはより現実的な温度で柔らかくなるので、加工がしやすい。
普通の塩ビは元々それほど強いわけではないんだけど、カイダックはポリカーボネートに匹敵する強度を持っているとか。ポリカは、バイクで言えばゴーグルのレンズとか、オンロードバイクのスクリーンとかに使われているヤツね。カイダックは5年位前に話題になったと記憶している。

なんで詳しいのかっちゅうと。
実はこのカイダック、俺の仕事では割と一般的な素材で、もちろん材料として普通に仕入できるのだ。ただ、俺が通常やっているような、単品~少量製作の仕事ではあまり出番は無いかな。
多品種中量生産、樹脂製品としては大型な製品向け。

射出成型などと違って、凸型か凹型のどちらかがあればバキューム成型で形を作る事が出来る。ドロドロに溶かさなくても、板がフニャフニャになるまで熱すれば成型できるので、いわば板材を二次加工するだけで製品が出来上がる。
このため、他の樹脂板(アクリルなど)はメーカーからラインナップされている色数がどんどん減少傾向にある中、カイダックだけは比較的多目の色があるのだ。

さてさて、ウンチクはこの辺にして。
入手したのは1.0tの1000×2000、黒い板。


業販価格はネット上に書かない、という暗黙の取り決めがあるので、価格は書けまへん。また、ウチは製作施工会社なので、小売はしまへん・・・収拾が付かなくなってしまうんで。持っている板を切り売りするなら、直接声をかけてもらえれば対応しやす。

この1mm厚であればハサミで普通に切れる。
これをヒートガンで熱してフニャフニャになったところをフロントフェンダー内に発泡ウレタン(洗車スポンジとか)で押し付けるだけ。


言葉で書けば一瞬だが、これくらい深い成型だと、割と時間が掛かる。
正に粘着の無いデカールを貼るような感じで、ちょっとコツが必要かな。溶接仕事で指先の皮が鍛えられている俺でも、手袋必須という感じ(笑)。


形が出来たら不要部分をカットして、ボンドで接着するだけ。


フェンダーはポリプロピレンなので普通のボンドでは接着できない。これは分子構造が理由なのだそうだ。ところが最近は、接着できると銘打っている接着剤もいくつかある。セメダインのPPXか、コニシのGPクリア、同じくコニシのSU。あとは、超強力両面テープでもある程度の接着力が期待できる。

この中ではSUを一番よく使うんだけど、実際にPPに使ってみると、そこまで強力にはくっつかないのですわ。そこで今回は、カイダックを大きめに成型したものを貼り付けて、空気を遮断することで大気圧による接着力に期待しようというもの。乱暴な例えをすれば、吸盤のような感じである。

ところでこのカイダック、モーターサイクル業界では大流行。
最も良く見かけるのは、トライアル関係。薄く、軽く、強度のあるものを作れるからだろう。
誰が見ても「おっ、キレイだね」と言ってくれるようなものを自作するには、ちゃんとした型が必要だろうから、今んとこ何かを作ってやろうという気にはならないかな。純正のコピー品を作るなら、石膏で型を採るといいだろう。
ただ、チャイルドクロスで使用する場合は、注意が必要。
MFJの車両規定では、「純正部品と同材質の物に限る」とあるので、カイダック製のコピー品はもちろんのこと、今回のような補修での使用も不可となる可能性がある。チャイルドクロス以外では「柔軟なもの(例・プラスチック)」というだけの規定なので、多分大丈夫だろう。

材料の特性上、熱のかかる部分には使えない。エンジンやマフラーに接触するようなガード類の製作に使うのは、厳しいんじゃないかな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

想像を絶するケチんぼ(笑)

2014-05-10 12:30:48 | 工作
キッズ用のゴーグルを買ってやらなきゃと思いつつ、正吉君にはいまだに俺のを使わせている。
当初貸していたスミスのものはさすがに大きくて、ヘルメットのアイポートにキッチリと入らない。ゴーグルが顔から浮いてしまうので、機能的に無理がある。
(オフに乗らない人のために書いておくと、オフ走行は呼吸量が多いので、オンロード用ヘルメットのように目と口が同室にあると、レンズが曇ったり、息苦しさを感じたりしてしまう)

で、今は小ぶりなSPYのものを貸しているのだが、これがブルーレンズしか持っていないのと、正吉君がベタベタと触るので、すでに少々傷が付いてしまっている。

そこで、ケチくさい話だけど、レンズを自作。
仕事のあまりの材料に現物から型取り。
Img_0466

偽造完了(笑)。
Img_0467

予備として、もう一枚作っておいた。
Img_0469

もう一つ。
長年使っている空気入れが、遂に使えなくなった。
Img_0479

写真を見た人は「あ、ハンドルが折れてる」と思うだろう。
んが、ハンドルが折れているのは随分前からだ(笑)。
確か、何かの機械に巻き込んで、千切れてしまったのだ。
フツーのヒトはそこで買い替えるのだろうが、俺は貧乏性なのと、長年使っているものが捨てられない性分。
「まだ使えるじゃん」と、いままで来てしまった。
入手したのは記憶が無いくらいなので、多分20年くらい前だと思う。ハンドルが折れたのも、10年くらい前じゃないだろうか(笑)。

今回使用不能になった理由はハンドルではなくて、口金だ。
バルブを咥える部分のパーツがどっかに行ってしまった。
Img_0480

空気入れ本体を買うつもりで店に行ったのに、結局は補修部品のみ入手。
Img_0481

この機会にハンドルを製作した。
Img_0483

古い物を使い続けるのが美徳なのか、単なるケチなのかは分からない。
Img_0484

こうして、俺の持ち物には怪しい物が増えていくのだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

突然ですがミニ四駆を。【その3】

2014-04-07 20:09:22 | 工作
最初に結果を書いておくと・・・、
なんと、大惨敗(笑)。

正吉君と同じくらいの歳の子や、もっと小さな子もいたのだが、お父さんがミニ四駆を全くやっていないのに、小さな子供だけがやっているというケースはウチ以外では皆無。まあ、そりゃそーかも(笑)。チビッコたちも結構本格的なマシンを持ってきていた。

正吉君を連れてファミリークラスの受付をした後、スタッフの方に「お父さんはコッチ、コッチ!!」って、俺も別枠(オープンクラス)で出場すると思い込まれていた(笑)。

たまたまお店で見かけたミニ四駆を買ったばかりで、試しにレースに出てみよう・・・なんて親子が他にもいるのでは・・・という考えは甘かった(笑)。敷居は低いと思うんだけどなぁ。

素組みでアウェイになるか、イジり過ぎてKYになるか、匙加減が全く分からなかったが、限りなく前者に近い。セッティングノウハウの有無も然る事ながら、ローラーやウエイトにはもっと金を掛けるのが普通のようだ。

また、オープンホイールのマシンを通称「提灯」という状態に改造するのがスタンダードのよう。どういうメリットがあるのか分からないけど、カウルを固定せず、パカッと上に開くようになってるのだ。

まあそれでも正吉君のマシンは車検で「おっ、カッコいい!」といわれるくらいだったので、良しとしよう。

受付が始まる9時ごろにモリコロパークに到着すると、豪雨の中でこの人数。
P3300730


なんでも現在はミニ四駆の第3期ブームとか。俺が記憶するのが90年代後半の第2期ブームで、その時のような勢いはないものの、子供の頃にやっていた人が再び始めるケースが多いらしい。
P3300740

レースは5台ずつ走っての勝ち抜き戦で、通常のクラスは2回の予選を走行するチャンスがある。
ファミリークラスは勝ち抜きではなく、単純に5台揃って走らせるだけの練習走行状態で、4回走らせることができる。
クルマやバイクのレースと違って、走行するごとに車検を受けなければならない。パルクフェルメとかがあるわけではない。
逆に言えば、一回の走行ごとにセッティングを変えることができる。
列に並んで進んでいくと、走行直前に車検スタッフがいる・・・という具合。
P3300733

周回コースなのに、どうやってスタートするの?とか、陸上トラックみたいにスタート位置がずれていないのに、各レーンのコース長は同じなの?・・・といった、初歩的な疑問は一発で解決。
P3300734

写真では分かりにくいが、シーソー状に傾ける事ができるスタート台を使って、マシンをコースに注ぎ込むようにしてスタートする。

一度に走るのは5台で、走行レーンは5レーン。
そして1ラップごとにレーンチェンジするようにコースが作られているので、完走すれば5台の走行距離は同じになるという仕掛け。
P3300739

あまりスピードの出ないマシンもいる中、正吉君のマシンは、最低限のスピードは出ていたように思う。
それなのに何が「大惨敗」なのかというと。
P3300738

上の写真の真ん中に、コース上で緑色の部分があるでしょ?
これ、凸凹の上に人工芝が敷いてあるのだ。
もちろん上手く通過する時もあったんだけど、4回の走行で、4回ともここでコースアウトしてリタイヤ。

走行ごとにセッティングを変えるという発想もなかったし、どう変更してよいのか分からない。セッティングパーツも無い。唯一持っていたタイヤを交換しただけ。
4度目のリタイヤをした後で、「せめて後部に取り付けたウエイトを真ん中に変えてみれば良かったな」と思った程度。

オドロキだけど、「ファーストトライパーツセット」のプラローラーは、4回の走行後にはかなり磨耗していた。

ちなみに最後の写真の中央奥にいる青い服の人。「MCガッツ」という、その世界では有名な方なのだそうだ。

ミニ四駆かぁ。面白いとは思うけど・・・。
個人的には、自宅にコースを作って楽しむ程度、たまにイベントに参加・・・くらいでいいかな。
金掛かりそうだし(笑)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

突然ですがミニ四駆を。【その2】

2014-04-04 20:19:11 | 工作
3月30日にモリコロパークにてミニ四駆の大会が行われる事を知った俺。
正吉君に聞くと「行ってみる」と言うので、とりあえず出てみることに。この時点で、ミニ四駆歴1週間(笑)。

改造してナンボのミニ四駆なので、さすがに素組みしただけではちょっと・・・。
何をやったら良いのか分からないが、まずは強力なモーターと、ベアリングを買ってきた。
ノーマル状態のミニ四駆の回転部分は、プラスチックのカラーが嵌っているだけで、プレーンベアリング状態である。

●アトミックチューンモーター ¥310(定価ではなく購入価格・・・以下同じ)
●丸穴ボールベアリング4個セット ¥510
P4040758

モーターの方は問題なかったのだが、ミニ四駆のアクスルシャフトは6角で、アクスルベアリングは6角穴の物が必要になる。
予備知識もないのに、確認せずに買ってきてしまった。

ならばカウンターギヤに使おうと思ったら、径が合わない。
カウンターギヤのベアリングハウジングを拡大加工してセット。
P4040759
が・・・。どうも調子が宜しくない。

あらためて調べてみると、カウンターギヤには専用のベアリングがあるそうだ。

●MSシャーシ用ギヤベアリングセット ¥360
P3280726

●六角穴ボールベアリング4個セット ¥510
P3280727

そして・・・。元々のカウンターギヤを加工してしまったため、全く同じミニ四駆をもう一つ(爆)。
●ミニ四駆PRO フェスタ・ジョーヌ ¥760
P3310742
※カウンターギヤは、補修部品としても入手できるし、ギヤ比のセッティング用にもパーツ販売されているのだが、近所の店に置いてあるわけでもなく、仕方なくキット購入・・・。

俺はミニ四駆は全くのシロートで、下調べさえもしていないのだが、クルマやバイクをイジってきた経験上から、適当に判断している。
エンジンに比べてモーターはトラクションが良いはずなので、タイヤのグリップ力は抵抗になるだろうと、ハードタイヤで接地面の狭いものを購入。
ただしそのハードタイヤは、ノーマルとはホイール径が異なるので、別途大径ホイール&タイヤのセットを買ってきた。
●オフセットトレッドタイヤ・ハード(ホワイト) ¥230
●大径ナローライトウェイトホイール・バレルタイヤつき ¥260
P3280725
右の4つがハードタイヤと大径ナローライトウェイトホイールを組み合わせたもの。
隣の小さい物がノーマル、一番左はバレルタイヤ。

ミニ四駆にはデフというものがなく、完全な直結状態なので、トレッドが狭い方が良かろうと、オフセットタイヤを内股状態にセットし、オフセットが少なくなるようにホイールを加工、さらにタイヤも加工。
P3270723

ちなみに、デフ代わりの「ワンウェイホイール」なるものも、グレードアップパーツとしてラインナップされているようだ。

タミヤの公式戦には、タミヤの乾電池を使わなければならない。
●ネオチャンプ2本セット ¥780
P3280729
ちなみにネオチャンプは、エネループライトのラベルを貼り替えたものだそうだ。

電池をセットする接点は、ピカールで磨いた。

最低限の改造はこんなものかと思ったが、ミニ四駆には未知のパーツ、「ローラー」というものがついている。
良く分からないのだが、レース出場に必要な物がセットで販売されているので、とりあえずそれを取りつけ。
●MAシャーシ ファーストトライパーツセット ¥826
P3280728

ローラーはコース巾ギリギリの位置まで移設、車体の姿勢が崩れるのを防ぐスタビライザー。
ジャンプの着地での安定を図る、ウエイトもセットされている。
ウエイトはピンを介して上下にフリーに動くようになっており、ジャンプの着地の際に遅れて車体を叩くので、バウンドするのを防ぐ事ができる。

大径タイヤを取り付けるためにホイールアーチは拡大加工、車体はオレンジに塗装、デカールを製作貼り付け。
P3300731

子供が親と共同作業で製作したマシンを走らせる「ファミリークラス」なので、こんなものではないかと思ったのだが・・・(笑)。

つづく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

突然ですがミニ四駆を。【その1】

2014-03-31 21:00:56 | 工作
先日、正吉君がプラモを意外にもそこそこ作ったので、そんじゃもう一つ・・・と買いに行った。
おもちゃ屋で正吉君が指差したのは、ミニ四駆だった。

プラモとしての楽しみはあまり得られないかもしれないけど、モーターで動くというのも悪くないか。安いし。

・・・というわけで買ってきたのがコレ。
P3310742

出たばっかのモデルだそうだ。

俺はミニ四駆は全くやった事はない。しかし、正吉君と一緒に遊べる物を探すうちに、一体どんなものかと調べてみた事がある。
その時に俺が出した結論は、「やらない」。
というのも、タミヤの公式戦などでは純正パーツを使って改造する決まりがあり、自作の部品などは使えない。
純正部品は豊富すぎるほどに揃っているが、逆に金をかけたもの勝ちのような部分が見受けられる。
最近は人気が下火で、本体や部品がどこに行っても置いてあるわけでもなく、走らせる場所も限られてくる・・・などなど。

個人的には、有り合わせの物で創意工夫して、走らせて楽しめると同時に、眺めて楽しめるようなミニチュアカーが好み。
改造するなら、直列にする電池の本数を極限まで増やしたり、巨大なモーターを積んだり、6輪にしたりとか。速い遅いよりも、凶悪なイジり方をしたいのだ。ホットロッド的な感覚かね。
どうせ実車ではないのだから、実車ではできないような改造がいい。

さてさて、今回も俺はあまり手を出さないようにしていたのだが、残念ながら正吉君は、このミニ四駆を自力では完成させることができなかった。
接着剤不要のパチ組みなのだが、割と指の力を必要とする部分が何箇所もあり、ムリヤリ接着剤でくっつけてオワリにしていた。

その後、俺が組み立て直して、工場でコースを作って走らせてみた。
最初は単純なオーバルから開始。一方向にしか曲がらないので、IN側には壁は要らない。
P3210652

コーナーを増やしてみた。
P3210655

さらに、もう一つ。
P3210658

直角コーナーを追加。
P3210663

ループを追加。
P3210664
これは残念ながら、上手くいかなかった。
車高が低すぎて、少しでも傾斜があるとカメになってしまうため。

ジャンプ台を追加。
P3210666


ミニ四駆の車体ではなく、コースを作って遊ぶ。
これは結構楽しかった。
正吉君と「今度は家にコースを作ろう!」と話をしていたのだが、たまたまタミヤのHPで、近所でミニ四駆の大会があることを知ってしまった。

つづく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする